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施肥による窒素供給の現状
植物は、施肥によって与えられた窒素分の一部しか利用できないと聞きますが、 現在、実際の作物栽培の現場で、肥料の形で供給される窒素の量は 適正である(つまり、作物の生育に最大限+に働いていて、 しかも余剰分が土壌汚染などを引き起こさない量である)と 言えるのでしょうか。もし言えないとしたら、実際には どのような量が与えられているものなのでしょうか。(過剰である、とか 不足である、とか。)
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窒素は畑では硝酸態で植物に吸収されますが、硝酸イオンはアニオン(マイナスイオン)のために土壌(土壌表面はマイナス荷電が多い)に吸着されにくく土壌中の水分に溶解して水の動きと共に動いています。従って、いくら施肥しても水に溶解しなければ根から吸収されませんし、過剰の水分条件では根を通り越して地下深くまで浸透してしまい、地下水の硝酸汚染の原因になります。このように、施肥窒素の利用効率は水分条件に左右されることになり、施肥窒素が全て植物体に利用されることはありません。この点を改善するために、肥料を高分子でコーティングして経時的に徐々に窒素成分を放出する緩効性肥料なども開発されていますが、いづれにしても水分条件で変動するために完全な施肥法とはなっていません。生産現場では環境よりも生産性を重視するので、現実は過剰な施肥となっていると考えられます。
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直接的な回答ではありませんが、以下のサイトは参考になりますでしょうか? 1.http://www.affrc.go.jp/seika/data_kan-tou/h11/narc99K770.html (家畜ふん堆肥、土壌由来の窒素供給量を勘案した施肥診断ソフト) 2.http://www.affrc.go.jp/seika/data_kan-tou/h11/narc99K768.html (可給態窒素量の評価に基づく高冷地ソルガムの窒素施肥設計システム) 少し特殊例でしょうか? 3.http://www.agri.pref.hokkaido.jp/center/kenkyuseika/gaiyosho/h06gaiyo/1993119.htm (上川・留萌地方の基肥窒素量設定を目的とした水稲生長予測モデルの開発) 4.http://www.pref.fukuoka.jp/nosei/organ/farc/kenpo/kenpo-15/15-29.htm (緩効性肥料を用いた全量基肥栽培が飼料作物の生育と窒素の溶脱に及ぼす影響) 5.http://www.cryo.affrc.go.jp/pub/tnitta/seminar.html (生産環境整備部会セミナー報告) ご参考まで。
お礼
回答ありがとうございます。 さっそくこれらのサイトを当たってみます。
お礼
回答ありがとうございます。 窒素の吸収に水が大きく関わっているとは思いつきませんでした。 これで気になる疑問を解決することが出来ました。 ありがとうございます。