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フェヒナーの法則について簡単に教えてください。
学校でフェフィナーの法則を習ったのですが、 正直よくわかりませんでした。 心理学カテゴリの人たちならわかりやすく教えてくださるのではないかと思い書き込みました。 どなたか教えて下さい。よろしくお願いいたします。
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#1です. 補足をします. 式をどのように導くのか,という追加のご質問ですが,まずは,ウェーバーの法則は,数学の公式というか,計算のように,式を展開していった結果,前回お示しした式が得られるということではありません. フェヒナーの法則は,ウェーバーの法則を前提に,ある程度数学的に展開して得られています. ウェーバーの法則は,概念的なものを式の形で現せば,前回の式になる,とご理解下さい. つまり,ウェーバーの法則は,経験法則を式の形で表したものということなのです. ただし,ウェーバーの法則中のk(定数)は,感覚の種類(モダリティ)に固有の値で,これは少し詳しい心理学の教科書や,感覚心理学,知覚心理学などの文献を調べていただくと,それぞれのモダリティでいくつになるかという一覧表があると思います(たとえば,東大出版会の心理学<改訂版>など). また,ウェーバーの法則が成り立つ範囲も,どのような刺激の強さでも成り立つのではなことが分かっています. ウェーバーの法則の意義は,精神物理学の発展のきっかけになったということです. 具体的にいえば,フェヒナーに大きく影響し,フェヒナーの法則は,ウェーバーの法則を前提として,成立しています. これに対して,フェヒナーの法則は,刺激の物理量と,それに対応する感覚量との関係を数量的に表したものです. まず,フェヒナーは,感覚量は直接測定できないと考え,弁別閾(丁度可知差異)を感覚の基本単位として,間接的に感覚量を尺度化しようとしたのです(フェヒナーの仮説). つまり,強度の異なる2つの刺激があるときに,その2つの刺激の差を,いくつの弁別閾を積算することで等しくできるかということで間接的に尺度化しようとしたのです. 数学的には,ウェーバーの法則が,感覚の大きさの非常に微少な増分dEと,同じく微少な刺激増分dIとの間にも成立すると仮定すれば, dE=kdI/I(k:定数) と表せます.この両辺を積分すると, E=SkdI/I=k logI+C(Sは,積分記号,C:積分定数) となります(上に補足したように,Sは積分の記号と読んで下さい). この式は,感覚の大きさEは,刺激強度の対数に比例することを意味することになります. これがフェヒナーの法則です. グラフ化したものは,上述の東大出版会の「心理学<改訂版>」など,詳しい教科書に掲載されています. なお,上述のように,ウェーバー法則が,一定の刺激強度の範囲でしか成り立たないことが,今日では分かっていますので,したがって,フェヒナー法則も,同様であることが分かっています. 以上で,いかがでしょうか?
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- vzb04330
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フェヒナーの法則は,たぶんウェーバーの法則と同時に習ったと思いますが,精神物理学(心理物理学)のトピックスです. 精神物理学は,物理的な刺激の強さやその変化に対応した,感覚や知覚の変化,つまり両者の対応関係(関数関係)を扱う分野です. まず,ウェーバーは,2つのおもりの重さを比べる実験で,区別(弁別)できる最小の重さの差(弁別閾)を調べました.たとえば,100グラムの標準刺激に対して,比較刺激を102グラムにしたとき,その差に初めて気づいたとしますと,このときの弁別閾の値は2グラムになります.次に,標準刺激を200グラムにすると,このときの弁別閾は2グラムではなく,4グラムになります. このような実験から,ウェーバーは標準刺激と,弁別閾の比がほぼ一定になると考えたのです.標準刺激をS,弁別閾をΔSとすると,次の式になるということです. ΔS/S=k (kは,一定の数値) この関係は,重さだけではなく,他の感覚でも成り立つとされています(ウェーバーの法則).ただし,その比(ここでは,kの値)は,感覚の種類によって変わってきます. その後フェヒナーは,ウェーバーの法則を発展させました.どういう点を発展させたかというと,ウェーバーは物理的刺激の強さを使って,上に書いたような公式を考えたのですが,フェヒナーは,物理的刺激ではなく,それに対する感覚を用い,しかもその感覚が量として扱えると考えて,定式化したのです. ことばで書けば,「弁別閾(上記のΔS)に相当する感覚の増加量(ΔR)は一定である」と,まずは,仮定したのです.その上で,「感覚(R)は,刺激の強さ(S)の対数に比例して変化する」という結論を導き,それを式に現すと,次の式になることを示したのです. R=k log S (kは定数) これが,フェヒナーの法則です. ただし,感覚や感覚の大きさを直接測定できないと,フェヒナーの法則を実験によって確かめるのは,困難です.そのため,その後,スティーブンスの「マグニチュード推定法」や「べき法則」の研究につながったのです. 参考URLは: http://homepage1.nifty.com/~watawata/psycho/m5.htm http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B2%BE%E7%A5%9E%E7%89%A9%E7%90%86%E5%AD%A6
お礼
ありがとうございました。心理学カテゴリに書いてレスがつかなかったので、カテ違いかな?とも思ったりしていました。大変わかりやすい解説ありがとうございます。さすがは専門家の方だなと思いました。ですが、まだいまいちわかりません。参考URLも見てみました。概念はだいたいわかったのですが、式をどう導いていくのかが、わかりません。もしよろしかったら式の展開をご説明していただけないでしょうか?
お礼
ありがとうございました。わかった気がします。 多分大丈夫です。本当にありがとうございました。