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δ≡0なんて信じられない!
h(t)=0(t<0),h(0)=0.5,h(t)=1(0<t), H0(f)=∫dt・exp(-i・2・π・f・t)・h(t), H1(s)=∫dt・exp(-s・t)・h(t), としたとき H1(s)=1/sだからH0(f)=1/(i・2・π・f)としている岩波本がありましたがそうすると δ(f) =∫dt・exp(-i・2・π・f・t) =∫dt・exp(-i・2・π・f・t)・(h(t)+h(-t)) =∫dt・(exp(-i・2・π・f・t)+exp(i・2・π・f・t))・h(t) =H0(f)+H0(-f)=1/(i・2・π・f)-1/(i・2・π・f) =0 そこで質問します (1)H0(f)=1/(i・2・π・f)ですか? そうでなければ (2)H0(f)はどのような式で表現できますか? 「1はhが2個分」だからフーリエ変換でいえば「δはH0が2個分」だから H0(f)=δ(f)/2というわけにはいかないんでしょうね
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超関数ってのは、躓くとやっかいなもんですね。 h(t)はヘビサイド関数、 すなわち h(t)=∫dsδ(s) (s=-∞~t) であり、 > H0(f)=∫dt・exp(-i・2・π・f・t)・h(t) はそのフーリエ変換で、積分は-∞~∞の定積分ですね。 符号関数sgn(x) を sgn(x) = if x>0 then 1 elseif x<0 then -1 else 0. としますと h(t) = 1/2(1+sgn(x)) です。1のフーリエ変換はδ(f), sgn(x)のフーリエ変換は1/(πi f)であり、 H0(f) = (1/2)δ(f) + 1/(2πi f) となります。0でのわり算は通常の意味では定義されないことに注意すれば、この右辺は、f≠0の時には第1項(1/2)δ(f) はいつも0です。逆にf=0なら第2項 1/(2πi f)は通常の関数としては定義されません。ですから f≠0であれば至る所、通常の関数1/(2πi f) と一致する。つまり ∀f(f≠0→H0(f) = 1/(2πi f) ) というのなら文句はありません。これをf=0の場合にまで拡張したとき、話がおかしくなる。 H0(f)は何かおとなしい関数と積を作って積分したときだけ意味をもつ積分核、或いは演算子、要するに超関数そのものであることがここに現れています。 かくて、 > δ(f) > =∫dt・exp(-i・2・π・f・t) > =∫dt・exp(-i・2・π・f・t)・(h(t)+h(-t)) > =∫dt・(exp(-i・2・π・f・t)+exp(i・2・π・f・t))・h(t) =H0(f)+H0(-f) ここまではオッケーですが、以下は(f≠0)のときにだけ成り立つことに注意が必要です。 > =1/(i・2・π・f)-1/(i・2・π・f) > =0 つまり、この計算は ∀f (f≠0 → δ(f)= 0 ) を示している訳で、これ自体なんら問題ありません。
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- stomachman
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しつこくstomachmanです。 難しい理屈はさておいて、いささか乱暴でも実用一点張りでやるにはどうするか。stomachman流の秘技をば開陳してしまいましょう。 δ関数を、無限小φ>0を使って δ(x) = if |x|<φ then 1/(2φ) else 0 と定義してみる。こうしておけば、∫δ(x)dxは積分範囲の端が{x| x<|φ|}に入らない限り0か1です。 同様にして(1/x)は無限小ε>0を使って f(x) = if |x|<ε then 0 else 1/x と考えれば良い。こうしておけば、∫f(x) dx は積分範囲の端が{x| x<|ε|}に入らない限り∫(1/x)dx と一致しています。 (then の部分は0でなくても、有限値なら実はなんでも構わないのです。しかし無限大であっては困る。ここではf(x)が奇関数になるように、0を選びました。) これらを使ってδ(x)/2+1/(2πix)を超関数として再定義した物は、 δ(x)/2+f(x)/(2πi ) です。この手だと、if...の条件の境目は具体的な無限小値ε,φで切り取られていて、扱いが簡単なんです。 こいつの逆フーリエ変換F(t)を計算してみましょう。 計算上注意すべき点は、 ・F(0)とF(t)(t≠0)とを別々に計算する。 ・無限小でないa(a≠0)について、∫(sin(ax)/a) dx (x=0~∞) = (π/2)sgn(a) であることを用いて、 ∫(sin(ax)/x) dx (x=ε~∞) =∫(sin(ax)/x) dx (x=0~∞) - ∫(sin(ax)/x) dx (x=0~ε) =(π/2)sgn(a)- a∫(sin(ax)/(ax)) dx (x=0~ε) =(π/2)sgn(a)- a∫sinc(ax) dx (x=0~ε) 第二項は無限小(aε)であり、従って =(π/2)sgn(a) である。 ・(1/φ)∫cos(x)dx (x=0~φ)=1である。 やってみましょう。 逆フーリエ変換するには、xの符号を逆にしてからフーリエ変換するんでした。 まずF(0)です。t=0のときf(x)exp(-2πitx)=f(x)であり、f(x)は奇関数だから積分はゼロ。従って、 F(0) = 1/(4φ)∫dx (x=-φ~φ) = 1/2 t≠0の場合、δ(x)は偶関数、f(x)は奇関数ですから F(t) = 1/(2φ)∫cos(2πxt)dx (x=0~φ) -2∫isin(-2πxt)/(2πix) dx (x=ε~∞) = 1/2 +(1/π)∫(sin(2πxt)/x) dx (x=ε~∞) = 1/2 +(1/π)(π/2)sgn(2πt) = 1/2 +(1/2)sgn(t) 従って F(t) = if t<0 then 0 elseif t=0 then 1/2 else 1 ここで二つの無限小φとεの大小関係が問題にならないことにお気づきかと思います。δ(x)とf(x)がそれぞれ項別に積分できてしまうからです。だから > δ(f)と1/fを比べるとf=0付近で1/fがδ(f)より大きすぎる という事は(どういう意味であれ)関係ないんですね。
- stomachman
- ベストアンサー率57% (1014/1775)
どうもご納得戴けないようです。何がいかんのかな? ●まず (∂/∂x)sgn(x) = 2δ(x) を示しておきましょう。 F(x)をおとなしい関数とします。(「おとなしい」の詳しい定義はさておき、)するてえと ∫(∂/∂x)sgn(x) F(x) dx (x=-∞~∞) =-∫sgn(x) F'(x) dx (x=-∞~∞) =∫F'(x) dx (x=-∞~0) - ∫ F'(x) dx (x=0~∞) =2F(0) て訳です。 ●そして、f(x)のフーリエ変換がF(f)であるとき、(∂/∂x)f(x) のフーリエ変換は2πif F(f) である。ゆえに、sgn(x)のフーリエ変換をS(f)とするとき、2δ(x)のフーリエ変換は2πif S(f)でなくてはならない。形式的には 2πif S(f) = 2 より S(f) = 1/(πif ) となります。しかし、通常の意味ではsgn(x)はフーリエ積分が収束しない。つまりS(f) は超関数であることに注意すべきです。 ●定数倍を無視すれば、Sってのは要するに逆数関数 f(x)=1/x ですが、これはx=0において何が起こるかをきちんと定義しないと超関数として扱うことはできません。単に「x≠0において普通の関数1/xと一致する超関数f(x)」と言ってしまうと、任意の定数Cについて(f(x)+Cδ(x))もまた、そのような性質を持つ超関数です。 ここでf(x)が奇関数であることを要求すると、C=0に決まる。つまり「f(x)はxf(x)=1を満たす奇の超関数と定義する」と言って初めて、「x≠0において普通の関数1/xと一致する超関数のうち、唯一の奇超関数であるf(x)」が決まったことになります。 この手続きをしないで単に「S(f) はf≠0において1/(πif )と一致する超関数」と考えると、S(-x) のフーリエ変換はsgn(f)にはならず、sgn(x)+Cになる。任意定数Cを含んでしまいます。 ●ご質問のヘビサイド関数h(t)はまさにその形、 h(t)=sgn(t)/2+1/2 をしています。ですからそのフーリエ変換は、S(f)を「f≠0において1/(πif )と一致する奇超関数」とするとき H0(f)=S(f)/2+δ(f)/2 と書ける。 くどいようですが、これをもし「S(f) はf≠0において1/(πif )と一致する適当な超関数」と考えると、 H0(f)=S(f)/2+Cδ(f) (Cは任意定数) となります。 ●要するに、超関数を(他のおとなしい関数との積の積分という形ではなく)直に扱おうとする場合には、出てくる関数(特に特異点を持つ関数)をみんな超関数と読み替え、矛盾のないように定義しなおしてやる必要があるんです。別のご質問で仰ってる「ふるい法」の手続きですね。(で、これで全てすんなり行くかというと、実はそうでもない。例えば1/|x|なんてのは、どうしても任意定数を含んだ形でしか定義できないやっかいな超関数です。) 下記URLはnuubouさんには物足りないかもしれませんが、多少ともご参考になるやも。
お礼
たびたびどうもどうも 最初の回答に補足出すつもりだったのですが他の問題に気を取られているうちに ページがめくれ忘れていました 最初の回答の補足として δ(f)と1/fを比べるとf=0付近で1/fがδ(f)より大きすぎるので δ(f)の効果が吸収されるのではないかということでした しかし今度の回答で多少分かったような気がします どうもありがとうございました
お礼
1/xを積分するのはやはり大変ですね δ(x)と違っておとなしい関数でないですからね 1/xの場合積分は主値積分として扱わないといけないんですね しかし逆フーリエ変換で元のヘビサイド関数に戻ることを確認できたので質問の最初の回答はより実感がもてました 多少の書き間違いは愛嬌として受け取りました どうもありがとうございました