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凸レンズでできる虚像の作図について教えてください
虚像の作図では物体が焦点の内側で、焦点に近ければ近いほど大きな虚像ができることになりますよね。 ですが、凸レンズの倍率は決まってますよね。 どう考えたらよいのかわからなくなってしまいました。 教えてください。
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>> 確かに3倍程度にはなりますね。しかし、作図上では何十倍にもなりそうですが、そうならないのはなぜでしょう。 << 1. そうならない理由; No.2で紹介されてる図は、たぶん 近軸光線(きんじくこうせん)理論(光線が中心軸に極めて近い範囲だけで成り立つ近似理論) で計算してます。 現実のサイズのレンズでは 光線がグキッと大きく曲がるので近似が成り立たない など理由はいろいろありますが、もっとも実際と違うところは、 『 光線が2本しか書いてない 』 点です。 実際は無数の光線が同時進行でドドーッと通るので、お互いの立場の違いや干渉がすさまじくあるのです。 これを専門用語で 収差(しゅうさ) と言います。 ↓ふちに色が付く http://stamhost.com/aloa/images/lens2.gif http://physics.uoregon.edu/~jimbrau/BrauImNew/Chap05/FG05_05.jpg http://www.physics.umd.edu/deptinfo/facilities/lecdem/services/demos/demosl6/l6-34a.gif ↓よくある写真像 http://www.paw.hi-ho.ne.jp/kouji-wada/raynox2.JPG http://www.dentistry.ubc.ca/research/ergonomics/chromab7.jpg ↓中心から遠い光線は焦点距離が短い!(普及品レンズ) http://www.planet088.com/img_lib/aberration_spherical_lens.gif ↓その実例(軽症) http://www.physics.umd.edu/deptinfo/facilities/lecdem/services/demos/demosl6/l6-32a.gif ↓その実例(重症) http://www.physics.umd.edu/deptinfo/facilities/lecdem/services/demos/demosl6/l6-32.gif ↓中心から周辺に向けて尾をひく http://www.planet088.com/img_lib/aberration_coma_lens.gif ↓尾を引くのをコーマ(ギリシア語で髪の毛)と言います。 http://micro.magnet.fsu.edu/primer/images/aberrations/coma7.jpg ↓ひずみ(反対に中央が脹らむのもあります。) http://physics.nad.ru/Physics/Lens.gif 上記のすべてが同時進行で一斉に起きますので、光線1本だけの図とは全くちがう像になってしまうのです。 2. 「では、あの図はウソなのか?」というと; いいえ、日常サイズのレンズでも あの図のように たった2本の光線なら(近軸近似が成り立たないので図と場所は少しズレますが)どこかに像ができるのです。ただ実際は光線が大集団だから ズレが重なってしまってボケてしまう、と言ってるのです。 そこで逆転の発想がありまして;3倍どころでない、何十倍 何百倍もいけます。 レンズたった1個でです。 ↓現物 http://micro.magnet.fsu.edu/primer/museum/images/leeuwenhoek.jpg http://rex.nci.nih.gov/behindthenews/cioc/microscope/13.1.jpg ↓図解 http://www.tdk.co.jp/techmag/ninja/daa00762.gif ↓見方。もとっもっと近づけてください http://www2.vscc.cc.tn.us/msd/BIO/1010/Micros1.gif ↓ほとんど眼球に接するほど http://www.visualsunlimited.com/images/watermarked/278/278705.jpg ↓一滴の水のけい藻 http://www.bact.wisc.edu/Microtextbook/images/book_4/chapter_1/1_3.jpg ↓人血の血球 http://www.brianjford.com/wavrbcs.htm ↓上記の中央部拡大写真 http://www.brianjford.com/wavrbct.jpg ↓なかなか鮮明ですね http://www.brianjford.com/wav-spf.htm ↓自作できるんです http://www.mindspring.com/%7Ealshinn/Leeuwenhoekplans.html http://www.butukura.org/99saiten/kenbi.html ↓ガラス玉けんびきょう http://www.funsci.com/fun3_en/usph/usph.htm レーウエンフック(オランダ) Leeuwenhoek http://www.abdn.ac.uk/mediareleases/uploadedimages/images/leeuwenhoek-image.jpg↓著書。「人間の種」とでも訳すのでしょうか http://www.library.tudelft.nl/ws_overig/tresor/leeuwenhoek-voorblad-groot.jpg http://www.library.tudelft.nl/ws_overig/tresor/leeuwenhoek-tekening-groot.jpg http://hsci.cas.ou.edu/images/jpg-100dpi-10in/18thCentury/Leeuwenhoek/1695/Leeuwenhoek-1695-193pl.jpg http://hsci.cas.ou.edu/images/jpg-100dpi-10in/18thCentury/Leeuwenhoek/1695/Leeuwenhoek-1695-0fp.jpg
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- Teleskope
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うっ! No.8の最後まちがってました。 「3.レンズ1枚で顕微鏡」の「倍率の計算」のところ、過去ログの式の引用をミスってました。(r2-r1)を(r1-r2)と。 以下のように訂正します。 -------------------- 物体を置くのは前方焦点距離の場所 f1 なので、f2の式から f1=-f2 で書き換えると -n r1 r2 f1 = ─-─ × ───────── (n-1) n(r2-r1)+(n-1)d です。 値はマイナス=面1より左側 です。 この式の d は面1と面2の間隔ですが、球ゆえそれは直径そのものです、ゆえに d は直径だとの意味を兼ねて使います。(符号なし) 上式に面の半径 r1 =+d/2 (±の意味は過去ログ参照) r2 =-d/2 を入れて整理すると、 -n d f1 = ──- × ─ (n-1) 4 を得ます。 値はマイナス=面1より左側 です。 念のため f1を測る原点(主点)の位置を過去ログの式で求めると、 1-n d d h1 = -f1×──×─- = +─ r2 n 2 となり、 面1の表面から+d/2の場所=球の中央です。よって f1 の式は 球の中心からの距離です。 身近なガラス(ソーダライムガラス)の屈折率の公称値は 約1.5 です。これで焦点距離を計算すると、 f1≒-(1.5/0.5)(d/4) = -0.75d = 球表面から直径の1/4の所 ここに観察する物を置くことになります。 倍率計算はミリメートル単位で 倍率 = 250/焦点距離 ≒ 250/(0.75d) = 333/(球の直径) です。 直径1ミリのガラス球で約300倍の倍率が得られる!という単純計算です。 ただし物体を0.25ミリの距離に置ける工作の腕前が必要ですね。 ( なお、レーウエンフックの時代は焦点距離を球面の突端から測ったりしたようです。なので当時の倍率の数値は換算が必要なものもあるとのことです。 ) -------------------- 以上です、どうも失礼しました。
- Teleskope
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余談100%; 1.人間の眼 眼のレンズも収差がしっかりあります。 レンズの主役は角膜表面の丸みです。光が空中から角膜(≒水)に入る所で 虹のように分散する色収差もちゃんと発生してます。網膜に投影された画像も、網膜から出て脳に行く画像データも、フチに色が付いた画像データです。↓ http://www.paw.hi-ho.ne.jp/kouji-wada/raynox2.JPG これを脳の視覚担当部門が修正処理してから、自意識担当部門に「どうぞ」と渡してるのです。 実際 色ズレなんでまったく自覚できないですよね? 細かな物が見えるのも修正処理のおかげです。よく視力が3とか5とかの人が居ますが、あれは網膜の視細胞の密度を越えてしまってるんですね。これも脳内での補正処理で「作られた画像が見えてる」のです。 ピント合わせも修正処理されてます。水晶体によるピント合わせはそれほど精密ではないのですが、脳内に「ピンボケ補正ソフト」が常駐してるのです。 自分自身のピンボケ補正本能を実感するのは顕微鏡での撮像ですね。目視でピントを合せてもCCD撮像画面ではボケてる場合があります。 これらの補正機能は、生後の「物を見る学習時期」に発達するのだそうです。 ↓視力検査。 http://home.att.ne.jp/apple/kousaikai/kensa.html 自覚できなけど眼のレンズに色収差があることが利用されちゃってます。 2.レンズの「倍率」と「明視距離」 ------------------- とあるサイトの説明例 『 明視距離D・・・・・・物を詳しく見ようと思ったら、できるだけ目を近づけて見たほうが大きく見える。しかしあまり近づけすぎると目のレンズのピント調整ができず像がぼやけてしまう。だらか明視の距離というのは像がぼやけないで見える最小の距離のことで正常眼の人で約25cmくらいである。』 ------------------- 他のサイトでは、 http://y-ok.com/apple_club/eye/contents/contents_3.htm 『 下に平均的な 年齢ごとの調節力を掲載しました。「近点」は、明視(ハッキリ見える)可能な最も近い距離です。40歳位から急速に衰えているのが分かります。データは調査によってそれぞれ若干違います。一つの目安として下さい。 10歳 8.3cm 20歳 12.5cm 30歳 14.3cm 40歳 25cm 50歳 1m 60歳 2m 近点は明視(ぼやけずに)出来る最も近い距離です。』 ------------------- とあります。 これでは前者の『正常眼の人で約25cmくらいである』の正常人とは40歳限定ですか と突っ込みたくなりますね、倍率の定義の 25cm÷焦点距離 の 25cm は意外に根拠薄弱っぽい?? さて、 実際、レンズを物に近づけたり離したりで大きさが違って見えます。だから「倍率」には距離的な定義があって「倍率」というネーミングはその定義通りの場合に限定なのです、いわば商標登録です。 「距離によって大きさが違うから‥」などと話すときの「大きさ」をこの定義と混同して会話すると混乱します。 その定義は; 「 物体を焦点距離の場所に置く 」というレイアウトです。 そこで 光線を作図してみれば、物体から出た光線はレンズを通ったあと平行光線になります。だから眼との距離がどうでも眼に入る条件は同じです ⇒ 明視の距離だけ離すとかは関係ないのです ⇒ つまり「一番よく見える距離は個人個人で違うからなあ」などの混ぜっ返し話がぜんぶ排除されてしまってるのです!この定義によって! 意外でしょ?w ついでに、 『自然な眼では25cmの位置に焦点が合うから25cm÷焦点距離』という、望遠鏡の倍率の式にひっかけた説明も間違いです。平行光線が入るのだから眼は無限遠を見てます。25cmではありませんね。 わけ分かですか? 本当に誰も異存のない倍率は 「 物体の大きさと 平行光線を見てる網膜上の像の大きさの比 」 でしょう。しかし個人差で眼の大きさが違えば像の大きさもちがう、眼の中は測りづらい、 そこで「直径25cmの、無限遠を見てる目玉の模型」を使って定義してるんだ、と思ってください。この方が 明視距離という虚像の場所よりもイメージが容易です。光線の作図も 前方に点線で伸ばして虚像を描く代わりに普通の結像の図になります。子どもにも分かりがいいです。 25cm は、 理論が完成する以前からのなごり、伝統、習慣でしかありません。25cm でなくメートル法で切りよく 1m の方がスッキリしていいかもです。 ( 超余談;「倍率の式が 25/fなら、もし焦点距離が25cmより大きな凸レンズだと小さく見えるの?」と望遠鏡の対物レンズで試す人が居たとします、どうしましょう、もちろん実際大きく見えます、式と合わないw ) 3.レンズ1枚で顕微鏡 身の回りに普通にあるガラスは ソーダライムガラス(ナトリウム石灰硝子)と言いまして、安くて融けやすい(約600℃で軟化し始める)のが特長です。 ガラスのかけらをガスコンロの炎で融かせれば家庭でもできるんでしょうが 家のでは溶けませんでしたw 工具で持つと熱が奪われます。 ↓製作例。 http://www.aichi-c.ed.jp/contents/rika/koutou/seibutu/se3/kenbikyou/kenbikyou.htm 倍率の計算。 上記の製作例でも 球の中央部だけを使うように紙に穴を開けてますね、これはNo.7に書いた「中心とヘリでは焦点距離が違う収差」を防いで像を鮮明にしてるのです。中央部のみを使うと近軸光線だから、 ↓これのNo.3の f2 の式が使えます。 http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=992700 物体を置くのは前方焦点距離の場所 f1 なので、f1=-f2 で書き換えると n r1 r2 f1 = ─-─ × ───────── (n-1) n(r1-r2)+(n-1)d です。 面の間隔 d は、球だから d = 直径 そのものですね。 r1 = d/2 r2 = -d/2 を入れて整理すると、 n d f1 = ───── × ─ (n-1)(2n-1) 4 を得ます。 身近なガラス(ソーダライムガラス)の屈折率公称値は約1.5です。 もし上式が球の中なら、物体を置けませんね。 つまり良すぎるガラスで真球を作ると駄目、 少し扁平に造るなどのノウハウがある、と言うことです。 詳しい計算をする場合は 焦点距離の定義は「主点から測る」です。 http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=992700 大まかな倍率計算は、焦点距離が球の表面スレスレだと仮定して、ミリメートル単位で 倍率 = 250/焦点距離 ≒ 500/(球の直径) です。 つまり直径1ミリのガラス球で約500倍の倍率が得られる!という単純計算です。 ( なお、レーウエンフックの時代は焦点距離を球面の突端から測ったりしたようです。なので当時の倍率の数値は換算が必要なものもあるとのことです。 )
- pascal3141
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人間の目で見るとき、目と像の距離が25cmぐらいが一番見やすいらしいです。そのため、その距離で見たときの実物と像との倍率が凸レンズの倍率となっているのではないでしょうか。
お礼
ありがとうございます。
- space-alien
- ベストアンサー率36% (18/50)
「レンズの倍率」は、明確に決まっていません。下記のURL参照 http://www.asakuramegane.co.jp/lupe_pro.html ただし、倍率の算出式は、実像も虚像も決まっています。下記のURLの「凸レンズ 基本的性質」の項参照。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BA すなわち、虚像の倍率は、レンズからの物体の距離により、決定し、かつきわめて大きく変化します。上記のURLのとおり、「質問者」の言う「倍率」とは、虚像はまったく関係がありません。 レンズの倍率は、あくまでも実像に対するものと考えたほうが良いと思います。でも、これも、最初に示したURLのように定義が定まっていません。 また、実像の倍率も、2番目に示したURLのように、条件により大きく変化します。 あと、おもしろ参照URL http://onl.net/~taka1997/education/2002/physics/11/ http://www.tcn.ed.jp/~minagawa.jh/Subject/ScienceLab.htm
お礼
ありがとうございます。 大変参考になりました。 前から、遠くの風景がさかさまになるのもどう説明したらいいのかわからず困っていました。 スクリーンに映さず直接実像を見ていた訳ですね。 まだ少し疑問が残るのですが、勉強してみます。
- walkingdic
- ベストアンサー率47% (4589/9644)
>手元にある拡大鏡で見ても、位置によってそんな何倍もの違いが出るようにはみえないのですが 人間の目のレンズを入れた系で考えていないからです。 網膜には結像しなければ像として見えませんから、人間の目のレンズの影響も考慮しなければなりません。 厄介なのは人間の目のレンズは焦点距離が可変のレンズで、自分の意志ではコントロール出来ません。。。。
お礼
ありがとうございます。 難しいですね。
No.2です。補足します。 確かに図の上では、見たいものを焦点の近くにもってくれば、何十倍もの大きさに見えそうですが、実際には像がぼやけてしまって識別できないと言うことで、レンズの精度や人間の視力の問題かもしれません。 ただし、焦点距離の短いレンズを使えば、比較的大きな倍率に拡大されたものを実際に見ることができます。しかし、それでも1枚のレンズでは10倍程度が限界ではないかと思います。
お礼
ありがとうございます。
参考URLをご覧下さい。 虚像を見る場合には、焦点よりも内側(右側)をクリックすればOKです。
お礼
ありがとうございます。 1番の方には何倍にもなるようには見えないと書いてしまいましたが、確かに3倍程度にはなりますね。 しかし、作図上では何十倍にもなりそうですが、そうならないのはなぜでしょう。
- walkingdic
- ベストアンサー率47% (4589/9644)
>ですが、凸レンズの倍率は決まってますよね。 ここに間違いがあります。倍率はレンズと物体、像の位置関係できまります。 (正確には主点と2つの集光点で決まります)
お礼
ありがとうございます。 だけど、手元にある拡大鏡で見ても、位置によってそんな何倍もの違いが出るようにはみえないのですが・・・。
お礼
ありがとうございます。 じっくり読ませてもらってから、お返事しようと思っていたのですが、忙しくてそのままになっています。 申し訳ありません。 正月休みにゆっくり読ませてもらってあらためてお返事させてもらいます。