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水滴は斜面を滑るのですか。
小さな水滴は、葉の上など、油の層の上では転がります。また、この「教えてGoo」でも扱われていましたが、熱したフライパンの上でも転がります。それでは、傾いた面があり、その面に油の層が無い場合、その面上の小さな水滴が動く際には、その水滴は摩擦を受けて滑るのでしょうか。滑るとすれば動摩擦を受けるわけですが、動摩擦係数はどの位と考えたらよいのでしょうか。また、「転がり」と「滑り」との間に境目はあるのでしょうか。
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- sekisei
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こんばんは。 じっくりと考えられていたのですね。 こういう身近な事も突き詰めて考えて行くと本当に面白いですよね。 自然の巧妙な仕組みに気づくと”はっ!”という感じで感心することもよくあります。 シミュレーションをされる場合ですと頭の中で考えているときよりかなりモデルをしっかり立てないと全く現実離れした結果を得る事になることがあると思います。 頭の中で考えているときは知らないうちに今までに見た水滴の動きなど(経験)からの補正を加えてしまうことがあります。 私もシミュレートは素人なので個人的な想像の範囲でしか助力できませんが・・。 まずは水分子に働く力の種類がいくつあるか。 水分子間の力、水分子と斜面間の力、水分子への重力くらいでしょうか。 それぞれの力の性質。 特に水分子間の力の性質、特に遠距離での引力の性質が難しいかもしれません。うまい具合に分散(蒸発に相当?)せず一定の体積を保つような式化が難しいかも知れません。 また、水分子と斜面との力は今回の重要なポイントだと思います。 この力を0にすれば滑るでしょうし、強くすれば水は斜面に広がってへばりつくようになると思います。このパラメータをいろいろ振る事が今回の一番の回答になるかもしれません。 あとはプログラム上の技術的な問題が結構厄介かもしれません。 計算の時間間隔ですとか・・ 意外と実験の方が楽かもしれません。 液体のりに小さな粒粒をいくつか混ぜて斜面を下らせるとか・・。 ある意味実験は究極のシミュレーションです。 ばねモデルは恐らく実際の水分子間の力の性質と違う(距離に比例して力が増加してしまう)と思います。 また不明な点がありましたら、微力ですができる範囲で助力します。
- sekisei
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こんばんは。 >水滴の周りのキャタビラは・・このようなイメージとなります。 私もそう考えます。 水滴の表面では表面張力がありますので表面付近の水分子は内側へ引き込まれる力を受けているようです。 さらに表面の水分子は空気分子と緩く結合もしているようで、ある意味水の表面には仮想的な薄い膜があるようです。 http://tnsc.sugoihp.com/eki2000/eki1.html そこから考えると表面の水分子は表面に留まろうとする力が生じていて一部の表面が動くと他表面も引きずられて動くと思います。 そのため水滴が斜面を下るとき、その表面がやはりキャタピラーのように動き、そしてその表面直下の水も粘性によって引きずられ・・・と言うような具合で動くのだと思います。 粘性と水滴の大きさによっては水滴中心付近の水はあんまりその運動に参加しないかも知れません。 (ここはお餅のイメージとは違うかも知れません) 水滴の下部ですが、恐らく上記のような表面の膜(水分子・空気分子)があるため”ぬれまい”とする力が働くような気がします。 (実際には水分子も水中に潜った方がエネルギー的には楽でしょうが一旦空気分子との結合を解く際にエネルギーが必要なためこのようなぬれまいとする力が発生するように思えます) 結果、水滴上部では剥がれまいとする力、下部では濡れまいとする力が働いてある意味それが動摩擦力と似たものを生じるように思えます。 ただ、水滴をつけた表面の性質によっては上記は変わってくると思います。 具体的には水滴中の”水分子同士が引き合う力”と”水滴をつけた表面の分子と水分子の引き合う力”の大きさの関係です。 NO.2さんの言われた濡れ性です。 今回は水分子同士の引き合う力の方が強い場合と言うことで考えています。 >物理学を本当・・ 恐縮です。でも実際は数学があんまりだめで単に興味がある 程度の人間です。ただ自然現象への興味(理屈を知りたいという意味で)は強いです。 いつも身の回りの現象を見ては自分なりに考えたりしてます。 そういう意味で参考URLの内容は感心してしまいました。 また、回答させていただく際にはいろいろ調べたりしますので返ってこっちが勉強になっている事がほとんどです。
- sekisei
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>水滴は小さいと粘性が無視できません。 なるほど、確か小さい場合はそうですね。今まで粘性を無視できる大きさの水滴をイメージしていました。 その場合ご指摘のようにやわらかいお餅のように動くと思います。 その場合イメージ的にはキャタピラーのように動くのだと思います。 若干キャタピラーのイメージと違うのは水滴が(または餅が)面に接触した部分から引き剥がされるのに必要な力(表面張力に逆らう力)と重力とが絡み合って面を下って行くんだと思います。 結局転がり下るようなイメージなので静止摩擦と動摩擦の違いは無いと思います。(やはり固体と液体の違いが大きいと思います) その代わり粘性という性質があるようです。 ただ水ではなくゼラチンのようなものだとそれ(静止摩擦、動摩擦)に近い現象があるような気がします。 あまり自信がないので今回もアドバイスにします。
補足
大変わかりやすい説明ありがとうございます。物理学を本当に理解しているすぐれた方と推察致します。水滴の周りのキャタビラはその内側ともくっつきあっているので、内側も回るのですね。その際、内側は遅れてゆっくり回るのでしょうか?。もっともキャタビラ部と内側部の区別もはっきりしませんし、構成要素(水分子集団?)の入れ替わりも起こるでしょう?。お餅との類推では、このようなイメージとなります。それから、キャタビラが剥がれる部分というのは水滴の上の上部ですね?。水滴の下部では表面張力を利用して逆の現象となっているのでしょうか?。
- sekisei
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こんばんは。 >(脇からごめんなさい) No.1回答に補足します。 he-goshite-さん 私も自信なしですのでどんどん補足と言わず回答されてください。^^; >濡れてくっつく中間が知りたいのですが 補足の文面から質問条件が”濡れは生じず摩擦で・・”と言うことですと全く自信が無いのですがあると思います。 表面が粗いが濡れの生じない面があれば水滴はその面の粗さによって流れ下る事に抵抗(摩擦に相当)を受けると思います。 実際には空気抵抗も入ったり水の粘性も出て来ると思います。 しかし、この場合でも対象が液体ですので動摩擦係数と静摩擦係数の区別はないと思います。
補足
ありがとうございます。水滴は小さいと粘性が無視できません。そこで、表面にくっついて滑りながら、水滴は自らも形を変えていくのでしょうか。ちょうど、柔らかいお持ちが斜面を下るようになると想像すればよいのでしょうか? その場合、動摩擦係数と静止摩擦係数の区別はないということでしょうか?
- he-goshite-
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(脇からごめんなさい) No.1回答に補足します。 固体表面と液体の間には「濡れ」という現象があり,ぬれない場合は蓮の葉の上の水滴,よくぬれる場合はガラス面上の落ちない水滴のようになります。 濡れの力より表面張力が勝つと「蓮の葉の上の水滴」になります。
補足
皆さん。いろいろ教えていただきありがとうございます。私としては、濡れないで、葉の上を球形になって転がる場合と、濡れてくっつく中間が知りたいのですが。摩擦を受けつつ、変形しながら斜面を下方向へ動くという領域はあるのでしょうか。
- sekisei
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水は液体なので動摩擦や静止摩擦というものはないと思います。 (摩擦は無いことはないでしょうが非常に小さくて水滴全体への影響度は無視できるような気がします) 斜面を動くときに関係するのは表面張力だと思います。 これは、小さな水滴が窓ガラスの表面にくっついて落ちないことからも想像できると思います。 あんまり自信がないのでアドバイスとしておきます。
お礼
貴重な研究成果を教えていただき、ありがとうございます。以下のwebを印刷し、これから勉強致します。水の表面に仮想的な薄い膜があるという考えは素晴らしいと思います。柔らかいお餅の場合とは違う点もわかりました。取り急ぎ、お礼申し上げます。 >さらに表面の水分子は空気分子と緩く結合もして >いるようで、ある意味水の表面には >仮想的な薄い膜があるようです。 >http://tnsc.sugoihp.com/eki2000/eki1.html
補足
ご指示のあったhttpを読みました。素晴らしい論文です。そこで、私の場合も、何かキャタビラのようなものを考えて、その中に質量のある玉をいくつかいれて 斜面を滑らすというモデルで考えるべきでしょうか?。もし、計算機実験をするとしたら、全体を2次元にして、玉が6個位ならできそうです。玉と玉の間には相互作用があるはずですが、これは分子間相互作用をまねして短距離斥力(玉だから当然)と長距離引力的なものがいいのでしょうか?、あるいは(剛体)バネのようなもので結んで弾性を与えた方が実情に近いのでしょうか?よろしくお願いします。