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生物の定義
遺伝子をもたない生物はありますか?DNAとRNAを持たないプリオンは生物ではないという意見が一般的なようですが。ウイルスはどうでしょう?RNAまたはDNAのどちらからなる病原体、と大辞泉には載っていましたが、そのどちらかがあれば生物とみなされるということでしょうか?ならば、RNAもDNAも持たない生物は生物たりえない、ということですか? また、1)細胞質、あるいは細胞膜じたいが意思を持ち、種として繁殖を欲し、分裂増殖をする 2)細胞膜はあるけれどもRNAもDNAも持たない、「生物」 という例は見つかっているのでしょうか?
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自信なしの回答にわざわざお礼ありがとうございます。 >neuroさんはウイルスまでは生物と認めていらっしゃるということですね。 独自の遺伝情報を次世代に伝えるための、独自の繁殖方法を獲得しているという観点から、「心情的には」生物と認めても良いのではないかという、条件付き容認派です。 >ウイルスは繁殖したいという下心見え見えに、素人には見えてしまいます。 そうですね。多少の語弊はあるかと思いますが、一般の人に対して、強固に「生物ではない!」と貫き通すほど説得力はないように思えます(専門家同士での話は別ですよ)。よって、生物学のカテゴリーで語ってやらないと、ウィルスは可哀想だと・・・(笑)。 >すべての生命は利己的だと思いますが、自分が生きるために他人も生かす戦略をとるものも多いようです。 リチャード・ドーキンスの話でしょうか。どうも、あの話は進化論としては苦手なのですが・・・。複製する最小単位を遺伝子にもってきているでしょう。なんか、自分の体の中でヘモグロビンとミオグロビンが喧嘩しそうで嫌です(おバカですね・・・笑)。 今回のご質問にも関係あると思いますが、遺伝子(核酸とは限らない)の最小単位をどこに設定するかで議論が全く違う方へ行ってしまいますよね。進化論でいえば、単一遺伝子を最小単位として進化の計算をする学者もいれば、社会集団を一つの単位として挙げる学者もいます。生物学が物理化学から社会学まで包括している漠然とした学問であるというのも納得できますが。 >たとえば異常プリオンの動機は何なのか?利他して結果的に自分も増える。 プリオンは増えませんよ。タンパク質の立体構造が変化するだけです。絹タンパク質やアミロイドのように、自然状態でも変性して沈着する生体内の1タンパク質に過ぎません。酢を混ぜた牛乳が沈殿したからといってもカゼインを生物とは言わないでしょう。生体内の一タンパク質の変性というだけです。学問的には生化学の守備範囲ですが。
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- renuin
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>意思で生物の定義を語るのは不適切のようでした。 全然不適切じゃないですよ。鋭い着眼だと思います。 変な雑音にスポイルされずに、ご自分の発想を自由に伸ばしてゆかれることを期待します。
- Sbacteria
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バクテリアの走性については、分子レベルで理解ができています。例えば、大腸菌はアミノ酸が多い(空間的に多い)場所を、時間記憶(大腸菌の大きさでは、方向の定位はできない)で処理して、アミノ酸の密度が高い所へ集まる(正確には、結果として集まってくる)システム(Tsr, Che, べん毛をキーワードで調べてごらんなさい)があります。ここには”意思”や”志向”と呼ぶ(正確な定義が問題ですが、ある条件に対して反応する場合は、生物学では意思とか志向とは言いません。この場合、一番原始的な反応である”走性”という言葉で知られています。)細菌学者が同定の手がかりにしているのは、例えば、ある糖を代謝できる酵素があるかどうか?で、それが結局生育できるかどうかを調べてそれをいくつも集めて分類しているのです。これも、志向というもの(一般的な言葉でそう呼ぶのは自由ですが)ではなくて、ある特定の酵素の有無です。 もう一度、最初の問題に立ち返れば、”生物の定義”は非常に難しいですが、そこにもっとわからない(ちゃんと科学的な定義が曖昧な)”意思”を持ち出すのはやめた方が賢明ですよ。何が分かっていて何が分かっていないのか?ちゃんと科学で、説明できる言葉で前進してください。
- Sbacteria
- ベストアンサー率42% (55/129)
意思というのは、不思議なものです。何を持って意思と定義するか?人間も自由意思で考えているようですが、基本的な信号は物理化学の法則内の現象です。話が”生物の定義”とは随分ずれてしまいますが、”意思”の定義は問題ですね。それなしで、感性だけで話が進むと科学的な議論にはなりません。今、一番科学的にちゃんと切り込んだ実験は、好みの選択問題です。例えば、線虫にある温度で餌が豊富な環境におくと、その温度を記憶してそこに集まります。いわゆる学習ですね。これには、いくつかの神経が関与していますが、話が複雑になるのでここではふれません。次に、こういう学習が可能になれば、ある温度域でフェノールのような危険な物質の経験をさせておいて、餌がある温度域とオーバーラップするような設計をしておきます。それで、そのオーバーラップする温度領域で線虫がどんな行動をとるか?を判断するわけです。おなかが空いている時と、飽和している時では、行動は変わってくるかもしれません。これが、科学的にとらえられる”意思”の現れとして受け取れる系だと思います。 残念ながら、バクテリアでは、そんな実験系は今のところありません(温度の走性は学習できるようですが...)。 だから、まず、感性の”意思”をちゃんとかみ砕いて見てください。 抗菌剤の存在下で、突然変異した菌が増加するのは、菌の意思でもなんでもなく、抗菌剤という選択圧がかかって、変異体が選択され、それが栄養条件が良いところで増殖する...ただそれだけの事です
- renuin
- ベストアンサー率33% (7/21)
大変目の付け所の良い、いい質問です。 現在の生物学者のコンセンサスがどうなってるのかは ようわからないのですが、 まずその議論に付き合うとして、 RNA,DNAの存在の有無に関わらず、 自己増殖(生殖)能力のあるものは 一応生物とみなしてよいのではないか? と思います。 それについてさえ、教条的に反対する人がいるかもしれませんが・・。 さらにまた個人的には、生物学者の言う生物の定義などというものも恣意的で曖昧なものだと思っています。既存の引き出しに収まらないものが現れれば、アタフタするだけですから・・・。 本当に枢要なのは(貴方がおっしゃるように)「意志」の有無だと思います。つまり、その生物(もどき?)が無生物のようにただ従容と自然の物理化学法則に流されているうちにあたかも増殖するような相貌を見せるのか、それとも自身でその運動を生み出しているのか、という部分の見極めです。 私自身、専門家の方からつねづね伺いたいとおもっていた問題ですので、質問者とともに回答に注目したいと思います。
- Sbacteria
- ベストアンサー率42% (55/129)
生物の定義自体、まだ確定したものではありません。 だから、もし、自律性を生物の定義に含めれば、「ウイルス」「プリオン」は生物ではないですね。これは、見解の問題で正解、不正解ではないですよ。どんな生物がいるか、そのすべてを知っているわけではないし、現存する自己増殖分子がすべて理解できているわけではないですからね。 >1)細胞質、あるいは細胞膜じたいが意思を持ち、種として繁殖を欲し、分裂増殖をする ここで、”意思”というものは、測定不可能です。自分で考えてごらんなさい。大腸菌は意思をもって増殖しているのでしょうか? >2)細胞膜はあるけれどもRNAもDNAも持たない、「生物」という例は見つかっているのでしょうか? 見つかってません。
補足
まず、真面目に回答いただき感謝してます。 1)個々の「生物」が意思を持たなくとも種全体としてあたかも意志(意思ではありませんが)を持っていると思いたくなるような現象があると思います。人間の意志に反して、菌が繁殖したりします。これは種としての意志(仲間を増やしたいという意思)ではないでしょうか?鉱物などは自らを増やしたいという意志はなく、自然の摂理に従っているようです。 2)それは残念です。
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お礼
わかりました。意思で生物の定義を語るのは不適切のようでした。 走性についてのジョークです。走女性(femitaxis)女性という刺激にたいして寄っていく性質。正の走性と負の走性がある。