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有機薄膜
真空蒸着装置を使って有機の薄膜を作製しています。 基板はHOPG,Au(111),MOS2を使用しています。 膜厚計によりだいたい数層付けているのつもりですが、 AFM/STMで見る限りついてないようなのです。 これはまだ蒸着する時間か短いのでしょうか? 膜厚計の故障かも知れませんが大体の目安の 時間が分かれば幸いです。
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2Å/SECですか。 まあ、そんな感じで上等かなと思います。 厚み計だけでこれ以上は突っ込めないでしょう。 数秒で分子1つ付いてくるって感じでしょうし、数層付けると言う議論になると、層間距離も議論しなくてはなりません。そうなると厚み計はどこまで意味があるのか疑問です。 当然、一秒に2Åの膜が付くというのでなく、秒単位でペタペタと分子が張り付いていくというモデルが想像できる訳です。その時に均一に付いて行くと思いますか?単純な蒸着では、基板の裸の部分に優先的に付くという理由は無いですから、ランダムに重なっているところも有れば、付いてないところもあると考えるのが常識的だと思います。 となると、STMでの観察もそのレベルで考える必要はないでしょうか。 分子の向きが基板に平行になっているとも限っていませんから、時間とレートを振って、もっと厚いところから徐々に薄い膜を観察するようにアプローチせざるを得ないかなという印象を受けます。 まずは基板の一部をマスクして、付いているところとマスクしたところの段差を測る。付いている事が確認できたら、その表面に凹凸が無いかどうか、などの状態を観察するって所からではないでしょうか? STMで分子が見えるかと考えるのは、まだ早いのではないですか。 基板温度によっても付き方が変わると思いますので、それを含めて各条件で付き方がどう変わるかが把握出来てからの話でしょう。。 これ以上はもっと専門的な所で(他の研究者に相談してみるとか)相談された方が良いと思います。
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- kanta610
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私の場合、膜厚はnm単位で付けましたので、膜厚計のキャリブレーションは接触型の膜厚計などを利用して膜厚を振って測定値との相関を取る様にしました。 フタロシアンの密度は私の感覚では1.6位かなと思いますが、これも結晶構造などで変わってくるでしょうし、蒸着原の結晶構造と膜の構造では変わるでしょうから、設定値だけから判断するのは難しいと考えたからでもあります。 一度長い時間をかけて、AFMで測定できる位まで付けて厚みを実測してみてもいいかも知れませんよ。 数層の膜となると、実測から外想した数値にならざるを得ないかも知れませんが・・・ 石英ルツボとなると、加熱は電子ビームですか?となると低い温度のコントロールも疑ってみて、一度熱電対で実体温度を実測してみてはどうでしょう。でも、できるのかな? 自信の無い回答で申し訳ありません。
お礼
有難うございます。 蒸着速度を450℃まで上げてやってみました所 2Å/secまで上がりました。 (速度のふらつきはあります。) こうなると数秒位の蒸着になりそうです。 STMで分子が見えれば一番いいのですが・・・。 やはり難しいでしょうか?
- kanta610
- ベストアンサー率36% (54/148)
300℃ですか? 温度的にはちょっと低い感じがします。MBEってのは有機材料で出来るんですか?(この点はよく知らないので教えていただければ嬉しいです)加熱方法はどうなんでしょう。それによっても300℃がちゃんとコントロールできているかの疑問も出て来ます。 さらには基板温度のコントロールも疑問でしょうね。 私の時には、同じフタロシアニンでしたが、ただヒーターの上から蒸発させただけですけど、もっと高温だったと記憶します。 それと、やはり水晶発振型なら原理から想像するに、No3さんも言われるように分子層単位の測定は難しいような気がしますが?
お礼
膜厚計の設定に材料の密度等の 設定があるんですが、フタロシアニン系の 密度はどれ位なのでしょうか? density(材料密度) 1.4 z-ratio(音響インピ-ダンス比) 1 tooling 999 toolingのほうは業者から数層しか付けないなら この値がいいらしいです。 この値は適切でしょうか? よろしくお願いします。
補足
有難うございます。 るつぼ(石英ガラス?)に材料を入れて やっています。基本的に普通のMBEと 変わらないと思います・・・。 一度温度を上げてやってみます。
- usamimimi
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先ほども書きましたが材料温度によって(その他の要因もあり)蒸着レートにかなり差がでます。2分を切ることもあれば7分とかのときもありました。あと当たり前ですが膜厚によっても変わりますので膜厚がどれくらいで設定してるかにもよります。
補足
有難うございます。 フタロシアニン系の膜を大体3層位できれば 1層位にしたいのですが、そうなるとほぼ数秒 で終わってしまうと思うのでその辺がなんと もいえないところです。
- boyonboyon
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具体的な数値が無いと、何とも言えない問題です。 蒸着時の材料加熱温度を上げれば、蒸発量が増えますから、蒸着スピードが上がります。 1さんもおっしゃっているように、膜厚計は蒸着材料によっていちいちキャリブレーションをする必要もあるでしょう。 それにそもそも、膜厚計は「nm」とか「Å」などで具体的な厚みを指すものだと私は思うのですが。
お礼
有難うございます。 一度、温度を上げてやってみます。
- usamimimi
- ベストアンサー率25% (1/4)
色々な原因が考えられますが自分のところでは蒸着時間は分単位でやっています。もし秒単位とかであれば多少時間を長くしてはどうでしょうか。あと材料の温度でもかなりの変動があります。一度テスト基板でやってみることをお勧めします。
お礼
有難うございます。 大体2分近く蒸着しています。 usamimimiさんのところでは どれくらいの蒸着時間でしょうか?
- kanta610
- ベストアンサー率36% (54/148)
装置の大きさとか条件とかによって、一概にはいえないというのが正直な感想です。小さな試験機ならごく短時間(秒単位)のはずです。ただし、ちゃんと飛んでいればですよ。 それより、問題は膜厚計ではありませんか? どんなタイプの膜厚計ですか? 例えば水晶発振タイプの場合は、物質によって振動に与える影響も微妙に違うので、正確には物質ごとに何らかの方法でキャリブレーションが必要でしょう。 ましてや、「数層」というのは分子層にしてという事だと思いますが、その精度のコントロールが必要なら、お使いの膜厚計を頼りに出来るのかどうかから疑わないといけないのではないですか?
補足
有難うございます。 膜厚計は水晶発振子の膜厚計(CRTM6000)です。 有機材料はフタロシアニン系を使っています。 昇華温度は300℃位でMBE蒸着を試みていますが、 昇華温度が低すぎたのでしょうか?
お礼
いろいろ有難うございました。 貴重なアドバイス大変助かりました!