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三相モーターに電気的に制動をかけるには
産業用モーターで最も標準的な三相かご型モーターに電気的に制動をかけるにはどの様な方法がありますか? 慣性が大きいものを急制動(5~10秒程度で停止)させたい為、インバーターでは減速時間をかなり大きく(30秒以上)とらないとトリップしてしまい、実用的でありません。 ちなみに対象となるモーター容量は1.5KW~2.2KW程度です。 宜しくご教授下さい。
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- cozy222
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対象とする負荷や用途が不明なので適切な回答がしにくいのですが、 モーター容量が2.2kw程度と小容量ですので方法は色々考えられます。 電気制動にこだわられるということは安全対策などが目的である急制動ではなく、軟制動を求められているということかと推察しますので、ブレーキ付きモーターなどへの変更は対象外とします。 また、インバーターを使用しても、制動時間が30秒程度以上かかるということですので、イナーシャ(慣性モーメント)が大きいターボブロワーやファンなどの負荷なのかと考えました。 具体的な制動時間を短縮する方法としては下記が考えられます。 1.インバーター容量をより大きいものに上げる インバーターが吸収できる慣性力は限られているので、より大きい容量のインバーターを使用することで減速時間を短くすることができます。 2.インバーターに外部制動用抵抗器を設置できる機種を選定する。 慣性モーメントが大きい負荷の減速時間を短くするため、オプションで外部に制動用抵抗を接続し、制動能力を慣性力を抵抗で熱エネルギーに変換できる機種のインバーターがあります。これを採用することで制動時間を短縮できます。 また、上記のインバーターの容量アップの方法と組み合わせることで、より制動時間を短縮することができます。 安川電機の参考URLを参照下さい。 3.ダイナミックブレーキの使用 No.3の質問の回答である、発電制動となりますが安川電機殿でダイナミックブレーキユニットが市販されております。 これを使用することで、モーターの慣性力を発電エネルギー→熱エネルギーに変換し制動することが可能です。 安川電機のカタログを参照下さい。 ↓ http://www.yaskawa-control.co.jp/download/pdf/tdb.pdf これは、制動時のみ外部回路に切り替えるのでインバーターは不要ですので目的に合致するものかと思われます。 しかし、汎用のインバーターと比較した場合にコスト的に見合うかどうかが微妙で、2,2kw程度であればインバーターの方が汎用品ですので安価となるかもしれません。 上記3点は実際に私が採用した実績があります。 国内メーカーで誘導電動機用のダイナミックブレーキユニットを販売しているのは安川電機殿しか私は知りません。 また、容量が37kwまでのようですので、より大容量のものがあれば逆に教えて頂けると幸いです。 また電源回生制動については、エネルギーを熱として捨てるよりも、回収した方がメリットが大きい場合に採用されます。 特に、電車のように非常に慣性力が大きく、系統が連携しており、様々な場所で連続的に始動・制動が繰り返されるという需給バランスが成り立っている場合や、ハイブリッドカーのようにな限られたエネルギーを回収したいという場合ではないと、インバーターに電源回生回路が別途必要となるため、技術的には可能ですがコスト面で採用するメリットが少ないと思います。 長文となりましたが、参考までに回答させて頂きました。
- foobar
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インバータを使わずに誘導電動機の機械エネルギーを電気エネルギーに変えて外にとり出すのは、まず無理です。 誘導機は、回転数に応じた周波数の電源をつながないと、広い回転数範囲で発電機としては動作させることはできないので。
- foobar
- ベストアンサー率44% (1423/3185)
負荷の様相にもよりますが、 定格速度で回っている誘導機に直流電流を流しても、それほど強い制動力はでないかと思います。(流す電流にもよりますが、誘導機の始動トルク程度以下)。このため、負荷によっては(非常に慣性質量の大きな負荷などの場合)所定の制動が得られないかもしれません。(回転数が低下すると急速に制動がかかるような挙動をするかと思います) また、この方法で制動をかけると、運動エネルギーは電動機回転子で熱に変換されますので、頻繁に制動をかけると回転子過熱のおそれが出てきます。 ただ、インバータがトリップしない(発電電力<誘導機損失+インバータ損失)程度の制動で30秒かかるものを5-10秒で止める 程度の制動力なら、直流励磁でも得られるかもしれません。(誘導機や負荷の定数が判れば制動トルクなどは算定可能かと思います。) もっとも、この方式でも、インバータ出力の切り離し、直流電源を接続するための外部回路をつけないといけませんので、工事の手間、コストなどは、#2で書いた外部抵抗接続方式と大差ないかもしれません。 (回転している誘導機に逆相電圧を印加するのは、大きな巻線電流が流れる割には、発生する制動トルクが小さいので、お勧めしかねます。)
- foobar
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インバータがトリップするのは、モーターからの回生電力を配電系統に戻せないからかと思います。 (その結果、エネルギーが直流回路に溜って、直流過電圧でトリップする) 一番良いのは、電源への回生能力のあるインバータに置き換えて、発電電力を配電線に戻してやる方法です。 次善の策としては、インバータの直流回路(あるいは、インバータの出力端子)に2kW位の抵抗を接続できるようにしておいて、減速時に抵抗を繋いで、モータからの回生電力を抵抗で消費させてしまうという手もあります。 ただし、この場合には、それなりのスキルが必要です。
補足
早速の回答ありがとうございます。 ご指摘のようにインバーターもいろいろ調べてみたのですが、コストや組み込みスペースとの兼ね合いもあり、また回転数を変える必要のない用途なもので、インバーター以外の方法を模索しています。 何か他に良い方法がありましたら、教えてください。
正逆用のマグネットスイッチを使って一時的に逆回転にすればできます。 ブラッキング制動(逆転制動)といいます。 ホイストなどに使われているブレーキモーターが一番いいですけどね。 http://www.monotaro.com/p/0687/5915
補足
早速の回答ありがとうございます。 直流電源を用いた直流制動というのも考えているのですが、お勧めの逆転制動と比較した場合、モーターに対する負荷(加熱)の面でどのような差異があると思われますか?
補足
重ねて御礼申し上げます。 ご指摘の通り、逆転制動や直流制動ではモーター自体の加熱の問題が避けて通れないと考えます。 運動エネルギーを熱エネルギーにかえて、モーター以外の部分(例えば外部抵抗器等)でその熱エネルギーを放出させる方法(?)が理想的と考えますが、インバーターを用いずにできることなのでしょうか。 ある程度の需要が見込める事案なので、いくつかの制動方法を組み合わせて新規に制御盤を設計することも視野にいれております。 もし、参考になるサイト等がありましたら、そちらの方も教えてください。