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「抜かれる」と「抜かされる」
以前から気になっていることなのですが、「道路を歩いていたら走ってきた自転車に抜かされた」のように後ろから来たものに追い抜かれることを「抜かされる」という人が多いように思います(先日もアナウンサーが使っていました)。これは「抜かれる」ではないのでしょうか? 私は地方の出身で、地元ではほとんど聞きませんが、東京に来てからはこの表現をよく耳にします。東京弁というわけではないのでしょうが…
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自信ないのですが、「抜かされる」は間違いか俗な言葉ではないでしょうか。 おそらく、 泣く(自動詞)→泣かれる 泣かす(他動詞)→泣かされる のような表現が多いことから 抜く(自動詞)→抜かれる 抜かす(他動詞)→抜かされる と誤用されている感じがします。 間違いのもとは、「抜かす」は「抜く」の他動詞ではなく「抜ける」の他動詞なのを混同していることにありそうです。 腰が抜ける(自)→腰を抜かす(他)→腰を抜かされる(他・受) ですが 自動車を抜かす、と言うと"飛行機、自動車、自転車の絵を描くところを自動車を描かなかった" といような使い方しかできませんね。「追い抜く」という意味に使うのは間違いでしょう。したがって「自動車に抜かされる」も間違いですね。 または、点呼で「先生に自分の順番を抜かされた」のような何か次にあるべきものを飛ばされたときの表現を誤って、追い抜く意味にも使っているのかもしれません。
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- shkwta
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「抜かされる」は「抜かす」の受身ですから、「抜かす」を「追い抜く」の意味に使っています。特に不自然には感じません。 大辞林では「抜かす」に「追い抜く」の意味を掲載しています。 http://dic.yahoo.co.jp/bin/dsearch?p=%A4%CC%A4%AB%A4%B9&stype=1&dtype=0&dname=0ss 大辞泉、広辞苑、新明解国語辞典ではこの意味は載っていないので、発生してからあまり期間がたっていないのでしょう。また、4つの辞典に共通なのは、「抜かす」を「順番を抜かす」「手順を抜かす」など、本来の順序にあるべきことが行われない意味があるとしている点です。 推量すると、「順番を抜かす」などの用法から、行列での順番の追い越し、さらには道路での追い越しなどに意味が広がったのかもしれません。 「抜く」というと「追い抜く」以外にいろいろな意味がありますから、「抜かれた」といっても意味がはっきりしません。そこで、追い抜かれる点をより強調できる「抜かされる」が愛用されるようになったのかもしれません。
お礼
>「抜かす」を「順番を抜かす」「手順を抜かす」など、本来の順序にあるべきことが行われない意味があるとしている点です。 そうですね。私も喫茶店で先に入ったのに店員さんに順番を飛ばされた場合には「抜かされる」を使います。意外とshikwtaさんの仮説が当たっているのかもしれませんね。
- nioka
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全くの勘ですが、少しでも競争関係にある人に抜かれるとき、抜かされる、のかもしれません。なんか、1の方に似てますが。
お礼
ご回答ありがとうございます。 感情的な要素が大きいということでしょうか。
- jean-doe
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こんにちわ。 私的な意見ですが、 「抜かれる」と言った状況的な現象に、「やられた!」と言った感覚的なニュアンスを含めるときに「抜かされた」と私は使っています。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。 「抜かれる」と「抜かされる」を意図的に使い分けているということですね!参考になりました。
お礼
詳細に分析していただきありがとうございます。 > 自動車を抜かす、と言うと"飛行機、自動車、自転車の絵を描くところを自動車を描かなかった" といような使い方しかできませんね。 私もluune21さんのご指摘の通り「抜かす」はこの意味だという理解だったので非常に共感します。 > 点呼で「先生に自分の順番を抜かされた」のような何か次にあるべきものを飛ばされたときの表現を誤って、追い抜く意味にも使っているのかもしれません。 これはshkwtaさんも指摘されていますが、学校の点呼での「順番飛ばし」から発生したと考えると何となく有り得そうな気がしますね。発音も意味合いも近い言葉同士が一体化した感じで。 やはり、方言ではなく誤用から始まり一般化しつつある言葉という認識がよさそうですね。