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ブートストラップ回路について教えてください。

ブートストラップ回路について教えてください。 そもそもブートストラップの定義って何なんでしょうか? 専門書を見ているとモータのドライブ回路の上段にコンデンサとダイオードをつけてドライブ能力を向上させる等の説明が書かれているのですが… また、初心者でもわかるようなサイトがあったら教えてください。

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回答No.2

ブートストラップとは、「靴をつかんで自分自身を引き上げる(持ち上げる)」から連想される操作の概念です。語源に関しての記述が下記にあります。コンピュータを対象に書かれていますが、電子回路に関しても同じ意図で用いられています。 http://www.yshimizu.com/itrd/sb2002/itrd-sb03.html http://nobumasa-web.hp.infoseek.co.jp/boot/boot.html http://www.shoeisha.com/book/pc/20c/chap02/gen.htm  囲み記事番号「※10」を参照 さてご質問の「ブートストラップ」の定義ですが、語源そのものが物理的に不条理なこともあり、厳密かつ網羅的には困難に思えます。「自分自身を持ち上げる」、その「自分」が何であるか必ずしも特定できないのです。「ブートストラップ」とは感覚的で漠然としたものではないでしょうか。しかし一方で、具体例をあげる事は容易です。 1.ハイサイドバイアス: http://www.mitsubishichips.com/Japan/files/manuals/km0020a1.pdf 6ページの用例が貴方があげたものだと思います。ブートストラップ用コンデンサのおかげで上部FETのゲート電圧は電源電圧を越える事が出来るようになります。その結果、FETソース電圧を電源電圧まで上昇させる事が可能となります。 2.ブートストラップ発振器: http://www.ipdl.ncipi.go.jp/FI-HB/H03K/H03K4_58_1.gif ノコギリ波の発生回路です。Rを通してCが充電されます。Sを開くとCの電圧が徐々に上昇し、閉じるとCがリセットされるのでノコギリ波形が得られます。Cfが無い単純回路では、Cの電圧上昇に伴って充電電流が減少してしまうので、直線的なノコギリ斜面が得られません。そこに十分大きなCfでブートストラップ経路を設ければ、Cの電圧上昇に関わらず、R両端電圧は、ほぼCfの電圧に等しく一定に保たれます。すなわち充電が線形に持続し、歪の無いノコギリ波形が生成されるという具合です。 3.アクティブガード: http://www.orixrentec.co.jp/tmsite/know/know_seald32.html 図4をご覧下さい。図中バッファアンプにより、シールド線外被は、芯線と同じ電圧になるようにブートストラップされます。結果、芯線外被間の電圧は零に保たれ、このシールド線が負荷として繋がれる者からみると、静電容量がキャンセルされている事になります。直流リーク電流の阻止にも効果があります。 4.バイアス回路 http://210.155.219.234/bootS.htm 入力保護ダイオードの容量キャンセル、コレクタ負荷の定電流化、入力ハイインピーダンス化などの説明があります。 http://eu11.stripper.jp/pulcino/blog/archives/000021.html 後段のトランジスタのバイアス部に使用されています。エミッタからの帰還(ブートストラップ)が、バイアス抵抗100kΩ、56kΩによる対GNDシャントインピーダンスをガードし、入力インピーダンスを高めています。 5.OPAMPの非反転増幅 非反転増幅を構成した際の、入力差動増幅部の動作に着目しましょう。負入力端子はアンプの出力に繋がれています。正入力側トランジスタのエミッタが、負入力側トランジスタによるエミッタフォロアによりブートストラップされていると解釈できる事にお気づきでしょうか。入力側のトランジスタのベース、エミッタ間に残る正味の信号が零になるまで、ブートストラップが働く結果、正入力端子信号電圧が出力に写し取られるのだという具合に、負帰還を捉えることもできるのです。 6.OPAMPの高電圧用途 http://www.yokogawa.co.jp/tm/TI/gihou/digital/sokutei.html 図15-6 をご覧下さい。OPAMP出力で電源をブートストラップしてあります。OPAMPの入出力端子と電源端子間は 15 V 以下でありながら、それ以上の信号振幅を扱う事ができます。 7.電源ポンプアップ(TV垂直偏向出力部の回路) http://industrial.panasonic.com/www-data/pdf2/AFA7000/AFA7000CJ2.pdf 6ページをご覧下さい。偏向コイルのドライブには一時的に高い電圧を必要とします。常に高い電源電圧をドライブアンプに使用すると損失が大きいので、必要な瞬間(帰線期間)だけドライブアンプの電源電圧を上げてやろうという仕掛けです。電源電圧に、3-6 間コンデンサに用意された電圧の下駄を履かせるよう、図中 PUMP UP 回路が動作します。 以上、「ブートストラップ」に関する心当たりを列挙してみました。

kairowakaranai
質問者

お礼

詳しいご説明ありがとうございました。ブートストラップについてだいぶ理解できました。 例えば、1のようにローサイドMOSFETがOFFしてるとローサイドMOSFETのVdsがVcc近くまで上昇するのでハイサイドMOSFETのゲート電圧が確保できない。なのでコンデンサを使ってローサイドMOSFETがONのときにチャージして、ハイサイドMOSFETがONのときはチャージした電圧でゲート電圧を確保するんですね。

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その他の回答 (1)

回答No.1

毎度JOです。 ブートストラップ回路ですね アンプなどの出力段を、上下段共に Nch トランジスタ で組むと、上段の トランジスタ のベース ドライブ用の電圧をどこから得るのかが問題になります, そこで、出力からバイアスをかけて、一定の電圧を得てベース ドライブ用の電圧を得ています、 真空管(Nチャンネル)のみ存在していた時代に、考えられた回路です、 最近はPチャンネルのデバイスが豊富にあるので、プッシュプル回路になっています。

参考URL:
http://masanobu4.air-nifty.com/office/ir2113_dc.png
kairowakaranai
質問者

お礼

ありがとうございました。参考にさせていただきます。

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