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電源回路
三端子レギュレータ(7805)を用い電源回路の製作に取り組むところです。 サイトや書物等で調べたところ 三端子レギュレータの入力側と出力側のどちらにも セラミックコンデンサと電解コンデンサが使用されている例が多いのがわかりました。 ・セラミックコンデンサについては発振防止用に0.1uF程度が必要。 ・入力側の電解コンデンサについては平滑用に。 ・出力側の電解コンデンサ47uFを使用。 この辺りまでは調べる事が出来たのですが ・入力側の平滑用の電解コンデンサの値の求め方。 ・出力側の電解コンデンサの役割、何故47uFなのか。 が解らず困っています。 調べれば全てわかるのかも知れませんが、私の能力ではなかなか先へ進めなかった為質問させていただく事にしました。 記載した内容でも間違っている点がありましたら、ご指摘頂けると幸いです。 ご回答どうぞよろしくお願いします。
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全てのコンデンサについて説明すると大変なので、平滑コンデンサについてだけ説明します。 平滑コンデンサの値を大きくするほど三端子レギュレータの入力波形がよりDCに近くなりますが、入力電圧と出力電圧の差が充分大きい場合、入力信号にAC成分が多少残っていても、三端子レギュレータのリップル除去比が大きいので、出力にはAC成分はほとんど出てきません。例えばANo.2さんのデータシートの2ページに「リップル除去比」というのが出ていますが、これは入力信号のAC成分(リップル)の大きさと出力信号に出てくるAC成分大きさの比率です。これは最低でも68dBあるので、1Vpp のリップルがあっても、出力に出てくるリップルは 0.4mVpp にしかなりません(68dB=10^(68/20)≒2500)。 注意しなければならないのは、入力電圧と出力電圧の差が小さい場合、入力信号のリップルの谷間が三端子レギュレータの最低入力電圧を下回ると、下図のように、その谷間がそのまま出力電圧に出てしまうことです。 入↑ /\ /\ _ 最低入力電圧 力│/ \/ \ 電│ 圧└─────────→ 時間 出↑ 力│ 電│/ ̄ ̄ ̄\/ ̄ ̄ ̄\ 圧└──────────→ 時間 三端子レギュレータが7805の場合、最低入力電圧は7V です [1]。したがってリップルの谷間が7Vを下回らないように、平滑コンデンサの値を決める必要があります。平滑コンデンサの値とリップルの大きさの関係は [2] が参考になります。例えば、[2] の図2のような半波整流回路の場合、平滑コンデンサの値を C [F]、三端子レギュレータの最大入力電流(≒最大出力電流)を Idc [A] としたとき、入力端子のリップル電圧のピーク-to-ピーク電圧 Vpp [V] は、資料 [2] の式(9) に出ているように Vpp = Idc/( f*C ) となります。入力電圧の平均値が V0 [V] の場合、入力電圧は V0 + Vpp/2 から V0 - Vpp/2 まで変動することになりますから、リップルの谷間の電圧 V0 - Vpp が 7V 以上となるようにするには V0 - Idc/( 2*f*C ) > 7V → C > Idc/{ 2*f*( V0 - 7V ) } とすればいいことになります。資料 [2] の図4にあるような全波整流回路の場合、資料[2]の式(14)にあるように、リップル電圧はVpp = Idc/( 2*f*C ) と、半波整流回路の半分になるので、必要な平滑コンデンサの値は C > Idc/{ 4*f*( V0 - 7V ) } と半分で済みます。例えば V0 = 10V、f = 50Hzのとき、Idc = 100mA なら、半波整流では C > 0.000333 F = 333μF となります。実際の C の値は倍以上の余裕を見て C = 1000μF とすればいいと思います。 [1] 7800シリーズデータシート(2ページ目の入力電圧のMINの値が最低入力電圧) http://www.necel.com/nesdis/image/G11628JJ2V0DS00.pdf [2] 整流・平滑回路のリップル率 http://www-ecc.eee.nagasaki-u.ac.jp/eee/denden2/text_theme1.pdf
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- anachrockt
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リンク間違えました. こっちです. http://semicon.njr.co.jp/njr/hp/fileDownloadMedia.do?_mediaId=4128 等価回路を見ればわかるように,出力段はエミッタフォロワですから,出力にコンデンサを入れなくても安定です. 負荷側の動的安定度のために,出力にコンデンサを入れます. 詳しいことは,プリント基板のレイアウトや整流平滑回路も含めてこれの前半に載っています. http://www.onsemi.com/pub_link/Collateral/HB206-D.PDF 自分で設計する場合は,この程度は最低限知っておかなくてはなりませんから,熟読することを勧めます.
お礼
再度ご回答ありがとうございました。 大変参考になりました。
- anachrockt
- ベストアンサー率53% (229/426)
これがわかりやすいでしょう. http://semicon.njr.co.jp/njr/hp/fileDownloadMedia.do?_mediaId=5804 特に注意する点は,入力側の電解コンデンサが出力側の電解コンデンサよりも大きくないと壊れる可能性がありますから,4ページの下の絵のようにダイオードを入れておくと安心です. 重要な問題は熱処理です. 1A出力可能ですが,放熱をしっかりしないと,過熱保護回路が動作して止まってしまいます. 熱設計の参考書を見ることを勧めます. >・セラミックコンデンサについては発振防止用に0.1uF程度が必要。 これは入力側の話で,出力側は無くても発振しません. 7805直近に入力側電解コンデンサを入れれば,入力側セラミックコンデンサも不要です. >・出力側の電解コンデンサ47uFを使用。 上記技術資料では,セラミックコンデンサ0.1uFになっていますね. 全然入れないのはあまり見ませんが,0.1uFでも47uFでも好きなのを入れたらいいでしょう. >・入力側の平滑用の電解コンデンサの値の求め方。 出力側の電解コンデンサの2倍以上だと,電源をオフしたときに入力側の電圧が出力側よりも低くなる可能性が少なくなるので,安心です. 発振防止のセラミックコンデンサは除いて,最低容量は入力電圧の最小値が7.5V以上になるように,オシロ見ながら決めるとエエでしょう. >・出力側の電解コンデンサの役割、何故47uFなのか。 何の電源に使うつもりでしょうか? 電源の変動が気にならなければ,0.1uFでも47uFでも,100uFでも好きな値にしたらエエでしょう.
お礼
ご回答ありがとうございました。 大変参考になりました。
- esezou
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hemuruさん、今晩は。 負荷変動 リップル率 応答性 の要求値が判らないと求まりません。 また使用する電界コンデンサ、三端子レギュレータの特性、 (使用部品)が判らないと計算できません。 厳密には基板パタンや配線にも依存します。 通常シミュレーションが楽です。 しかしね、実験用とか家庭用でしょう? 厳密に求めても無意味ですよ。 プロならば勉強しましょう。 結論:適当に求める(えいやーと47uF)。 結論2:大は小を兼ねる。
お礼
質問を投稿後も調べていたところ 完全とまではいかないのですが、部品等の値の求め方が解ってきました。 プロぐらいになれるよう今後も頑張って勉強してみたいと思います。 ご回答ありがとうございました。
お礼
ご回答ありがとうございました。 大変参考になりました。