金属毎に触媒活性が異なるのは何故なのでしょうか?
色々な金属が触媒として活躍しています。Ptは水素化、脱水素、酸化などほとんどの反応に活性を示しますし、Pdはオレフィンの水素化、カルボニル化、不均化反応などに、また遷移金属のNiも有機官能基の水素化などに活性です。
また、COと水素という同じ原料からでも、アルミナ担持Ni触媒を使ったときにはメタンが生成し、酸化亜鉛担持Fe-Rh触媒ではエタノールが、Rh錯体ではエチレングリコールが生成します。
これらの触媒上で起こっている反応の推定反応式はよく見かけるのですが、なぜ金属毎に活性が異なるのかを解説している文献には、勉強不足のためかまだ出会ったことがありません。
私なりに考えた理由は、「(1)触媒作用が起こるためにはまず触媒表面に反応物が吸着することが必要である。金属表面はキンクやステップなどがありでこぼこであるが、そのでこぼこ具合は金属毎に異なる。以上より、金属によってでこぼこの形状が違うから、反応分子の吸着力や吸着の仕方が異なる。よって触媒作用が異なる。(2)金属の電子状態(価電子がどこの軌道にいるか)が異なる。」
この2点です。
触媒反応はブラックボックスと言われるように、分からない点が多いのも事実です。しかし、私の質問内容がすでに世の中で解明されているならば、どなたか教えてください。
非常に長い質問になりましたが、よろしくお願いいたします。
補足
なんで知りたいと言うかといいますと、触媒を支持体に塗ります。(ハニカムとか平板にです) その時、乾燥焼成して重さを量れば単位容積当たりの触媒量が分かります(gで出ます) また支持体の断面積をSEMで撮影すると、触媒の塗り厚さがわかりますよね。 塗布した表面積と厚さから触媒体積が計算できて、これに比重をかければ触媒量が出ますよね(gで出ます) つまり重さで計算した触媒量とSEM観察による推測した触媒量の整合性を見たいのです。