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ブラックホールになるためには・・・
ある天体をブラックホールと判断するための基準とは何ですか?密度とか、半径とか、質量で判断できるのでしょうか?もしそうだとしたら、太陽と比較した場合それぞれ何倍くらいだとブラックホールと判断できるのでしょうか?教えて下さい。
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基準で言えば#3様のおっしゃるとおり「脱出速度が光速を超える天体」ですね。アインシュタインの一般的相対論を無電荷、無回転という条件で質点のまわりの時空がどうなっているのかを解いたものにシュワルツシルド解というのがあります。 これによると重力源となっている質量Mの天体が半径2GM/C^2(Gは万有引力定数、Cは光速度、C^2は光速度の自乗)よりも内側の領域に集中して存在するなら、その半径よりも内側では脱出速度が光速度を越えてしまいます。(この2GM/C^2をシュワルツシルド半径といいます。) この式をみていただいたらわかりますが、Mが○○以上という定義は全くありません。問題なのは質量もさることながら、その質量がどれぐらいの空間にはいっているかが問題なのです。シュワルツシルド半径は、式をみていただいたとおり質量に比例します。でも実際の質量は半径半径の三乗に比例しますね。ということは、小さい質量だとうんとコンパクトに無茶苦茶圧縮しなければブラックホールにならないですが、大きい質量だとそんなに圧縮しなくともブラックホールになります。 ですから、地球程度の質量ですと角砂糖程度まで圧縮しなければすればブラックホールになりますし、銀河程度だと#1様のおっしゃるとおり水ぐらいの密度でもブラックホールになります。宇宙全体だと今の宇宙の密度ぐらいでブラックホールになるそうですよ。宇宙がひとつのブラックホールだという説があるぐらいです。 銀河全体や宇宙全体は別として普通にいわれる恒星からブラックホールになる場合のことをわかりやすく書いてみましょう。 星の中で核融合が行われるというのはご存じですよね。星は最初は水素とほんの少しのヘリウムからできています。ガスの中でヘリウムを核融合させているのが恒星です。最初は水素だけを燃やしているのですが、つぎはヘリウムを核融合させ、炭素、酸素、さらには最終的に鉄を核融合でつくります(太陽程度では炭素までしかつくれません。鉄を作れるのはかなり大きな青色巨星)。 ところが鉄までつくると、鉄はもっとも安定している元素であるため核融合はできません。そのため中心部分が不安定になり、最後には星の大部分を吹き飛ばす超新星になります。その際に中心部分が残るのですが、もうこれは普通の元素では支えることができず、直径が数キロメートルという中性子が大部分の中性子星になります。 ところが、この中性子星でも太陽の3倍以上の質量は支えることはできません。そのため星がどんどん小さくなります(これを重力崩壊といいます)。そしてその星のおおきさがシュワルツシルド半径よりも小さくなってしまいます。こうしてできたのが恒星のなれのはてのブラックホールです。
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- jameskun
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シュワルツシルトの臨界半径Rのことです。 数字はうろ覚えですが、地球質量だと、確か11センチ以下でブラックホールになるそうです。 太陽だと数キロメートルだったと思います。(すいません、一般人なもので) 白鳥座のシリウスは有名ですね。
お礼
ありがとうございます!
- kyoyasai
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参考URLによると、超新星爆発した後に太陽の2~3倍以上質量があるとブラックホールになるそうです。 観測から判断するためには、重さと半径が分からないと無理です。 現在、ブラックホールと言われている天体のほとんどは、連星系で重さ半径が分かっている天体ばかりだと思います。
お礼
参考になりました!ありがとうございました!
- diver813
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>ブラックホールと判断するための基準 脱出速度が光速を超える天体。 ※なので光も外に出られない。 ちなみに地球の脱出速度は秒速11km >太陽と比較した場合それぞれ何倍くらいだと 太陽がブラックホールになるには 半径は23万分の1 密度は5,000兆倍です。
お礼
参考になりました!ありがとうございました!
- char2nd
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ブラックホール自体は光さえ引き込んでしまうため、直接観測することは出来ません。 ブラックホールが天体(星間物質など)を吸い込むときにX線等を発生させるので、それでブラックホールだと判断できるのです。
お礼
直接観測はできないのですね。じゃあ半径とかもよく分からないということですか・・・。ありがとうございました!!
- Kon1701
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天体が、質量によって決まる半径(シュバルツシルト半径)以下になるとブラックホールとなります。 ですから、単純に密度が○○以上、質量が○○以上、というような数字はないです。 質量の大きな天体はより大きな半径になるので、密度は比較的小さいです。銀河ほどの質量になると、水程度の密度でもブラックホールになっていまいます。 逆に、小さな質量であっても、非常に高密度で小さくなればブラックホールになります。 地球も角砂糖以下に圧縮できればブラックホールになります。
お礼
丁寧な解説ありがとうございます。
お礼
とても詳しい説明ありがとうございます!何かSgrAとかいうのが有名だそうですね。いろいろ調べたりしてみたらだんだん分かってきました。本当にありがとうございました!!