- ベストアンサー
サロメの時代の近親相姦
サロメ(オスカーワイルド著)のなかでヨカナーンがヘロディアを近親相姦として糾弾していますが、ヘロデ王は別に彼女の兄弟親子ではないですよね?ヘロディアはヘロデ王の元兄嫁だったことが関係しているのでしょうか?お願いします。できたらソースも示して頂けたらありがたいです。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
新約聖書「マタイによる福音書」にはヨハネが 「あの女と結婚することは律法でゆるされていない」と言った、とあるだけです。(14.4) サロメの名前も聖書には出てきていません。 つまるところあのあたりのせりふはワイルドの創作、ないし聖書以外の文学からの2次創作なわけです。 近親と言えるかどうかなんてのは民族的文化的差異なので、むしろ兄の未亡人は娶らねばならない文化、逆に同族でなくても同姓の結婚を認めない文化だってあるのですから。 当時のユダヤの律法にはこのぐらいの親族だとだめと書いてあったのでしょう。でもワイルドのころの一般的な読者がユダヤの律法に詳しいとは限らないのでまあわかりやすく言っただけではないでしょうか。 レビ記に兄弟の妻が禁忌の対象になっています。兄弟の未亡人ならルツ記によってOKなんですけど。 この場合未亡人じゃなくて元妻なんでまずい、ということでしょうね。
お礼
丁寧なご回答ありがとうございました。あの近親相姦のくだりは創作だったんですね。なかなか資料がみつからなかったので本当に助かりました。