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イノック・アーデン
もう、30年近く前、学校の図書室でイノック・アーデンを読んでとても感動しました。 その後、大人になってから文庫本でイノック・アーデンを買い求めたのですが翻訳の感じが少し違います。 学生の頃の私の記憶では、訳者は堀口大学だったと思うのですが、いくら調べてもそのような本はありません。 どなたか、堀口大学訳のイノック・アーデン読まれた方はおりませんか? それとも私の思い違いだったのでしょうか?
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質問者が選んだベストアンサー
適切な回答とも思えませんが、まあ、何かの足しになるかと思い、書きます。 まず、イノック・アーデンはテニスンの作。当然英語で書かれていますが、一方、堀口大學氏はフランス文学の翻訳紹介者。 事実、堀口氏の訳業をざっと見ますと、散文を除く韻文でも、主だったところで、ヴェルレエヌ、グールモン、ジャム、コクトオ、ランボオ、シュペルヴィエル、リルケ、ボオドレエル等々といずれもフランス詩。 リルケはドイツだろうと言われそうですが、これはフランス語で書かれた「果樹園」という詩集なのです。 ですから質問者さんが堀口訳で読まれたというのはかなりありえない、と思われます。 (英語→仏語→日本語のような、いわゆる重訳はよほどの事情がない限り避けられるものです) 次に文庫本で読まれたときの訳ですが、たぶんこれは岩波文庫ではないかと思います。 もしこれですと、訳者は入江直祐という方、また奥付を確認すると、1957年に訂正版になり、現在に至っているようです。 (他の文庫では相当昔に角川文庫があったらしいですが。) 一番可能性のあるのは、全く違った人の翻訳になるものでしょう。 たとえば、下記サイトだけでも少なくとも二種類あるからです。 長谷川康訳、幡谷正雄訳。 http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/02/0273/eigakulist4.htm イノック・アーデンは確かに日本人好みの哀詩ですね。 近年どのくらい読まれているのだろうかと思いつつ。
お礼
回答ありがとうございます。 やはり私の思い違いだったようですね。 歴史の古い学校だったので、教えていただいたサイトに載っているような古い本だったのかもしれません。 流れるような歌うような文体で、とても美しい文でした。 長年気になっていたので、おかげですっきりしました。 どうもありがとうございました。