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単一民族で成り立っている国家
歴史的に見て、単一民族のみで成り立っている国家など存在するのでしょうか? 日本だって、歴史をたどれば半島からの渡来人であったり、アイヌが日本の先住民族だと主張する学者もいます。 そのように考えると、今日、昔からずっと単一民族のみで成り立っている国家はありえるのでしょうか?
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- kumagorou-raamen
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同一言語、同一宗教、同一人種という意味で定義するなら、 アフリカやヨーロッパにたくさんの小国が在る為 いわゆる「同一民族」の国家はたくさん散在しています。 アフリカの場合、同一部族レベルの小国も在るので さらにその定義は曖昧になります。 ヨーロッパの場合、逆に古代ローマに征服された キリスト教文化圏と言う定義で行けば さらに大くくりの歴史展開が可能で 恣意的な歴史解釈の好例が「ドイツ大三帝国」ということになりましょうし、 あまり意味の在る解釈とは思えません。 また、日本は同一民族国家という質問からは 回答者の方々からも様々な解釈や分析が行われていますが、 近代以降でさえ現実的には移民である在日半島出身者を抱えている事からも 単純に同一民族とは言い切れませんし、 「日本」は明治期に国民国家として無理矢理作られた体勢でありますから 「琉球」を同一民族と捕らえるのには強引すぎます。 しかし、これに民族的歴史論や拡大主義的な政治論を加えると 「同一民族」というものが極端な意味を持ちはじめると言う事からも 同一民族と言う言葉はあくまで政治的な文言であり 歴史的遺伝学的にもあまり意味の在る言葉では無いように思えます。 過去から現在において様々な国家や政治家が 「民族」「宗教」「文化」を占領や侵略の理由として正当化する目的として 「同一性」というものを利用して来た事が歴史を振り返ると良く理解出来ます。 日本のすぐ隣の近隣諸国にもそうした「同一性」を売り物に領土侵略を 正当化している国家も在る事ですし、 単一民族と言う言葉は民衆コントロールの為の幻想的言語と捕らえる事も出来ます。 あえて解答しますと古代からと言う形で完全な同一民族国家と言ういうことはあり得ません。 ローマ・マケドニア・モンゴル・スペイン・イギリス等による被征服と征服の歴史がアルからです。 これにより地域的同一性は喪失されました。 逆にここ百年程度に限定すれば同一民族の国家はたくさん存在します。
- reny
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民族という言葉は、近代になってから登場してきます。 基本的には「歴史・習慣・言語を共有している、もしくは同一だと信じている集団」が民族といえますが(歴史には神話も含まれます)、国家の概念とセットで、一民族=一国家という図式を理想として登場するのでややこしくなっています。 民族の同一性については、それぞれの民族内での主観や政治的な恣意性で決まりますので、学術的に要素をピックアップして厳密に定義することはできません。 また、近代国家の成立以前に国家と言えるような、国境が明確で国民と言う定住した納税負担者が存在するような制度は存在していませんでした。 実際の国境は国際政治の場で調整され決定されていますから、前述の「民族的」な同一性は二の次になっています。 こうして見ると、単一民族のみで成り立っていると言えるような国は、自然環境で国境が定まる条件の国、諸島国家になら存在しそうですね。 ちなみに日本人が成立したのは明治時代以降です。それ以前に自らを「日本人」「日本民族」だと意識した人はほとんど存在していません。 明治政府が「日本民族」を作り出したと言っていいと思いますよ。
- SCNK
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民族というのは文化的なまとまりのことですから、元は別でも同じ文化をもてば一つの民族になることだってあります。日本が単一民族なのはそういう理由です。 国家というものができたのは、1648年のウエストファリア条約以降です。民族の方が歴史が古いので、ずっと昔ということ自体、あまり意味のあることではありません。
他の回答者の皆さんが言っておられるように、「民族」をどう定義づけるかで変わってきます。 我が国で一般的に言われてきた日本人「単一民族」説を信じている人はもういないと思われます。古代を語るときに「渡来人」という言葉を学者や評論家などはいまでも使っていますが、渡来人でない日本人など存在しません。大和政権がほぼ権力を確立してからの新しい渡来人はそういう意味では「帰化人」と呼ぶ方が正しいと思います。 先の大戦が終わるまで、よくシナと日本は「一衣帯水の国」といわれ、同文同種だなどと教えられましが、いまでは漢韓両民族と日本民族はまったく別の文化をもった民族だなどという人が多いようです。 しかし、女系を通じてのみ遺伝するミトコンドリアDNAの分析を専門とする国立遺伝学研究所の宝来聡博士(肩書きは当時)によると日本人のミトコンドリア遺伝子は、25.8%が中国に多いタイプ、24.2%が韓国に多いタイプ、日本人固有のタイプは全体の4.8%に過ぎないそうです。 宝来博士によると、中国では中国人に固有のタイプは全体の60.6%、韓国では韓国人固有のタイプが40.8%ということです。(岩波科学ライブラリー「DNA人類進化学」現在絶版) これをみますと、中国人や韓国人のほうが「単一民族」的で、日本人は朝鮮半島にあった楽浪郡や帯方郡といった古代中国の半島の拠点が北から侵入する古朝鮮の勢力に追われて倭国へ逃れてきた漢韓両民族の末裔だといえますね。 中国や韓国(朝鮮)からみれば自明のことのが、日本人のほとんどが自分たちを漢韓両民族とは異なった民族であると信じ込んでいることにいらだちを覚えていると思います。
- nacam
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他の方と同様、「民族とは何か」が問題になってしまいます。 その他、移民や難民、定住者、結婚、仕事で来ている人などを含めますと、収集が付かなくなります。 イスラエルという国で、ユダヤ人の定義は、「ユダヤ教を信仰している人」だそうです。 人種は問いません。 旧ユーゴスラビアは、南スラブ民族の統合国家として成立しましたが、民族自立という観点から分裂してしまいました。 民族といっても、いろいろな解釈が有ります。 また、一箇所に留まり続け、他民族と全く交渉を持たなかった民族は、今日では存在しませんし、そのような国家は、存在することができません。
答えるに難しい質問になっています.どうしても用語の定義にもどってしまい,人によりその定義が違ってきますから. まず,「昔から」と言われますが,いつからでしょうか? 時間の歴史的幅を長くとるほど,混血もあり単一民族は崩れてきます. ご質問は,国家についてであって,民族の定義ではありませんよね.ここがまた,問題です. 国家の枠組みと所属民族は必ずしも一致しないし,一致する方が不自然です.戦争があったりして国境も作為的に線引きされています.人為的な試みとしては,ユダヤ民族のみの国家でしょうか. かりに「民族」が「同一の言語・宗教を属性にもつグループ」だとして,日本人の宗教は多数に分かれるし,一人で複数の宗教に属している(!)人達すらいます.正月は神道で,葬式は仏教で,とか.また,日本では日本語という単一の言語が主ですが,他国は複数言語がむしろ当たり前です.また,在日の人達はしっかり朝鮮語を確保していて,日本語が母国語とはいえないでしょう.母国は朝鮮半島ですから. アイヌ民族については,彼らはいわゆる和人が進出する前から北海道,樺太,千島に住んでいました.明らかに先住民族です. 未だに差別もあり,日本人としての戸籍もありますが,やはり別な民族です.民族としての誇りがあり,日本人に吸収されたなどの表現はできません.明治時代からあった旧土人保護法は廃止になりましたが,平成9年の法改正でもアイヌ人は民族として認知しています. とにかく,ご質問の設定では回答が発散してしまいます.
- nao0504
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民族という概念は自明のものではありません。文化や言語を中心に領土や平等意識に裏付けられ、近代になってはじめて形作られた概念です。ですから例えば、「日本を構成している民族は?」という問いに対しても、複数答えが存在しまし、それらは場合によっては政治的背景を含むものです。 生物学的に人類はひとつの同じ種ですし、言語や文化の共有といった民族に付随する概念も考え方次第でどうにでも組み替えられるものです。 ですからこの質問は基本的に回答不能です。では「民族とは何か?」という問題になりますが、これは多種多様な見方がある難しい問いです。私自身よく分かりませんし、この掲示板で説明できるほど単純なものではありません。あとは自身で本を読み勉強するしかありません。
- buchi-dog
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高校の地理で習いましたが、民族とは「言語と宗教」を属性にする概念で、「半島からの渡来人であったり、アイヌが日本の先住民族」と言った「生物学的な属性」は無視するそうです。そこまで言うと、民族の判定がつかなくなるからでしょう。 その観点から考えると、日本は「昔からずっと単一民族のみで成り立っている国家」と言って良いのでは。戦前の大日本帝国の時代は違いますが。蝦夷地や東北北部に江戸時代に住んでいたアイヌ人は、日本民族と言語・宗教を異にする他民族ですが、当時の日本国の領域に住んでいたとは言い難いと思われます。 現代の話をすると、アイヌ民族は既に日本民族に吸収されています。 また、日本に住んでいる在日韓国人・朝鮮人は、2世・3世は既に母国語が日本語になっているはずです。宗教の観念も、日本民族と同様でしょう。彼らは、国籍は別として、実体としては既に「朝鮮半島系日本人」になっていると言えましょう。