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FTIRの解析

こんにちわ。FTIRを最近使い始めたのですが、ライブラリーに頼ってばかりではなく、本をみてじぶんで解析を行うことの重要さを感じています。参考書に書いてある波数の位置と比べたりして見ているのですが、同じ場所に重なっていたりする官能基もあり判断に迷ってしまいます。みなさんはどのように判断しているのでしょうか。

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回答No.2

 お疲れ様です。  yukiyuki56様の「解析」が、得られたスペクトルからなにが含まれているかを解釈する「同定」の意味であると仮定してお答えします。  結論から言いますと、全く未知の化合物が二種類以上含まれている試料をIRで調べても調べきれないのが現実です。理由はひとつの場所に出る吸収ピークに起因する官能基の候補が一つとは限らないからです。極端な話、未知試料のIRスペクトルはいかようにも解釈できます。  同様に、ひとつの官能基に帰属される吸収ピークは数本あることがありますので、これらのピークがすべて存在していることを確認して、「この官能基は含まれる」という言い方はできます。ライブラリなどで、分子全体のIRスペクトルがわかっている場合は、指紋領域も含めた比較から存在の有無を同定することができます。  要するに、FTIRという分析はある特定の分子を指定して、これが含まれているかどうかを調べるには十分な分析方法ですが、全く未知の試料を持ってきて、化合物を同定するには向かない分析であるといえると思います。そのような場合は、他の方もおっしゃっているようにNMRやMSの分析結果と併せて検討する必要があります。  なお、未知試料に含まれている官能基の同定のための参考書として、以下をあげます。30年くらい前の本ですが、現在でも重宝します。 堀口博著 赤外吸光図説総覧 三共出版 ISBN 4782700741  ご参考まで。

yukiyuki56
質問者

お礼

ありがとうございます。その本はもっておりました。全く分らないものの分析には不向きなのですね・・・。でも例えば、大体予想がつくものというのはどうなのでしょうか。例えば、穀物の粒で小麦粉なのか、トウモロコシなのかコメなのか・・など。というかそういったものは同じようなピークがでて区別がつかないのですよね、きっと。または、ゴムのようなものも良く分析するのですが、それが、塩ビなのか、とか塩ビに他のものが含まれているのか、もしくは可塑剤は何が使われているのか・・・などは分析可能だと思うのですが、その判断はやはりピークを本などを見て官能基の判断をしていくしかないですよね。。。

その他の回答 (2)

noname#160321
noname#160321
回答No.3

#1です、本を買わなくても化学便覧の基礎編IIに 14.7.3 「基本的分子の振動スペクトル」 14.7.4 「赤外ラマン特性振動数表」 があります。気に入ったらコピーして見てください。 最近はコピーもうるさいですが、いくら何でも、「化学便覧は自分で買え」と言う図書館はないでしょう。 手元にありゃあったで十分便利だけど、化学で食ってる人は図書室にあるからほとんど持っていないだろうなー。今度書いている先生に会ったら持っているかどうか聞いてみよう。 なお「理科年表」ぐらいは食っていくために買っても損になりませんよ。なお私はどちらにも関与していない。(^^;

yukiyuki56
質問者

お礼

ありがとうございます。専門というほどのたいそうなものでは全然ないです・・。ある程度分析、判断ができるようになればよいのですが勉強不足なもので1のご解答の最後の方のお話はさっぱりわかりませんでした。とりあえず参考書はあるていどもっておりますのでがんばってみます。2の方のお礼に書いたことも見ていただけたら・・・と思います。

noname#160321
noname#160321
回答No.1

>>本をみてじぶんで解析を行うことの重要さを感じています。 良い心がけですが、やめましょう。IRのチャート(Ramanも同じ)は幾ら解析しても理解できません。言い過ぎかも知れませんが、単純な分子でもかなりやっかい。 既に分かっている構造から第一原理で計算してやってもなかなか合いません。 かえって逆に1500 ~600 cm-1は指紋領域(fingerprint region)と言われるほど物質固有のスペクトルを与えるので「同定」の有力な手段に使われます。 簡単な分子の振動については 化学便覧 基礎編 にありますので見て下さい。(FTIRのある場所なら図書室にあるでしょう) 添付URLは東京農工大学の資料から: ここにあるカルボニルと苦しいが高波数の水素の絡む伸縮振動部分が限界。 でも振動の計算を一生の仕事にするならどうぞじっくりやってみて下さい。まずは分子の形の対称性を定める「点群」の理解から。これが分からないと「縮重」(物理では「縮退」と言う)を解決できない。 専門としないなら、確実に計算可能な13Cnmr、間違え様のないMS、2次元にすればかなり分かる1Hnmrに励んで下さい。 <(_ _)>

参考URL:
http://www.tuat.ac.jp/~antetsu/bunnseki4.pdf

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