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調節卵と分化していない卵の違い

学校で発生生物学を学んでいるのですが、 課題で「どのようにして初期胚が指定(Specification、分化の第一段階)されているかどうか実験的に確認できるか提案せよ。」というような質問があり苦しんでいます。 モザイク卵と呼ばれる状態の胚だと、ただ単に一部の胚の細胞を物理的に壊し、その後どのように成熟するか実験的に観察するだけで確認できると思うのですが、 問題は調節卵と呼ばれる胚の場合です。 調節卵って、たとえ一部の細胞が欠けてもまた胚が自分自身で細胞の分化の行き先を組みなおして成熟していくわけですよね? だったら、一体調節卵の状態と分化していない細胞の違いってなんでしょうか? 実験的に調節卵と分化していない細胞をどのように見分けることができるのでしょうか? 私の質問の意図がちゃんと説明しきれていなければ本当に申し訳ありません。本当に行き詰っているのでアドバイスいただければうれしいです。

質問者が選んだベストアンサー

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  • wacky3
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回答No.2

 調節卵と分化していない細胞は同じとはいえないと思います。調節卵であっても、動物極と植物極を結ぶ軸に沿って細胞質の濃度勾配が存在しているからです。卵割によって割球が増えていくと、動物極側の割球と植物極側の割球は異なる細胞質を持つようになり、異なる細胞質が異なる遺伝子を活性化して分化が起こり始めるのだと思います。再生芽などの未分化な細胞には、あらかじめ準備された細胞質の濃度勾配はなく、再生芽の細胞では再生の場からの物質によって分化が起こるのだと思います。  ところで、細胞質の分布が、動物極と植物極を結ぶ軸に対して調節卵では対称的で、モザイク卵では非対称的であることが、調節能力の違いとなって現れるのだと思います。

medicine1976
質問者

お礼

細胞質の偏りを見るとは良い考えですね。 非常に参考になりました。 回答どうもありがとうございました。 おかげさまでまずまず合格点をもらえるのでは?という程度に課題が仕上がったので、締め切らせていただきますね。

その他の回答 (1)

回答No.1

調節卵の状態と分化していない細胞は、おんなじことだと思いますよ。 調節卵でも、卵割がある程度進めば、互いに分化して替えがきかなくなります。 ですから、モザイク卵でも調節卵でも、分化したかどうかを確認する手法には違いはありません。 分化したかどうかを調べる伝統的な手法は、質問者さんがおっしゃったように細胞を壊したり取り除くほかに、細胞の移植もあります。 胚の一部の細胞を取り除き、別の同時期の胚の別の部分の細胞を移植して、取り除かれた細胞がなるべきだった組織になるか、移植されてきた細胞がなるべきだった組織になるかで、移植されてきた細胞が分化していたかどうか分かります。 元の胚の細胞と、移植された細胞を区別するため、色をつけたり、蛍光蛋白質を発現させたりする必要があります。 また、細胞が分化するということは、遺伝子の発現に違いができる、ということですから、もしもある分化の時にどんな遺伝子の発現量が変わるかが分かっているのであれば、mRNAに対するin situ hybridizationや、細胞を壊してreal time PCRを行うことで発現量の違いを確かめることもできます。 発生の後期で分化がもっと進めば、形態の違いや酵素の活性の違いなどでも区別できるようになります。

medicine1976
質問者

お礼

遺伝的なアプローチについては盲点でした。 非常に参考になりました。 ありがとうございます。

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