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受精、初期卵割のしくみの研究
発生生物学の研究者が受精、初期卵割のしくみの研究する際にウニをモデル生物として使う場合が多いようなのですが、 それはどうしてですか? 他のカエル、ショウジョウバエ等と比べて使用頻度がおおいのはどうしてなのでしょうか? 私が考えてみた理由としては、 1.ウニを使った研究の歴史が長く機知の事実がたくさんあるので、研究を進めやすい。 2.卵子と精子を個別、大量に入手できる。 3.卵の膜が透明で卵割を観察しやすい。 ぐらいなのですが、 そのほかに何か理由はあるのでしょうか? 学校のレポートで出題され困っています。 よろしくお願いします。
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実験材料は,(1)採集・飼育がし易い(2)観察・実験がし易いことです。そして,実験を実施していく場合には,様々な条件をコントロールしなければなりません。この際に,水の方が簡単です。 カエルも良く利用されますが,カエルといってもゼノパス(Xenopus Laevis )です。ゼノパスは水槽で飼育が可能ですし,Freeuserさんのご指摘のようにホルモンで産卵受精が可能です。しかし,トノサマガエル(Rana)は,生き餌しか食べませんから飼育さえ難しくなります。 ウニはいろいろな利点があると思います。採集・飼育は簡単です。カエルよりも易しいでしょう。私は,両方とも扱いましたが,ウニの方がゼノパスより比較にならないほど実験しやすいですね。 しかし,ウニが発生の実験材料に利用される最大の利点は,透明で何ら処理することなく細胞内部まで観察できることと思います。ゼノパスは内部の変化は直接は観察できません。例えば受精波の犯人がCaだということも透明だから観察できたのではないでしょうか。 ただし,mediceneさんがやろうとしているシグナル物質の研究材料として適当かどうかは知りません。参考になりましたなら…
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- Freeuser
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ご質問の趣旨とは少しずれるどころか正反対ですが、ウニは季節物、つまり、時期によって取れるウニの種類が異なるので、最適のモデル生物というわけにはいきません。 カエルは年がら年中好きなときにホルモン注射などを行って卵を産ませることもできますし、ショウジョウバエだって10日程度で一世代で、一年中繁殖させることが可能です。 また、最終的には生物学の現象は遺伝子に結びつける必要がありますが、ウニのゲノムは他の生物に比べて解読が遅れているというのも、少し問題ですね。 ウニの批判だけではなんなので(笑) ウニの卵割は非常に同調がよいので、発生が同じ状態の卵を同時にたくさん得ることができるという利点があります。
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回答本当にありがとうございました。 それにしても、ウニには欠点があるのですね。 発生学の実験は評価動物を間違って選ぶと大変なことになりそうですね。
- StarkerRegan
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考えられた3つの理由は正しいと思います。 これに加えてウニの卵が、哺乳類と同じ等黄卵であり、等割することもポイントだと思います。カエルは不等割、ショウジョウバエは表割と、卵割の仕方がヒトを初めとする哺乳類とは異なりますから。 また発生自体のスピードもウニははやいですよね。
お礼
>ウニの卵が、哺乳類と同じ等黄卵であり、等割することもポイントだと思います。 これには気づけませんでした。すごく重要なポイントですよね!非常に参考になりました。 回答真にありがとうございました。
お礼
実際扱われたことがあるからからのご感想は非常に参考になりました。 どうもありがとうございました!