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地球がリンゴの上に落ちてくる?
本で読んだのか人に聞いたのか記憶は定かではありませんが、だいぶ前にこんな話を聞いたことがあります。 リンゴは万有引力の法則によって地面に落ちるが、見方を変えれば、世の中に絶対的なものはなくすべて相対的なものであるから、地球がリンゴに落ちてきたとも言える。 これって、学問的に正しい見方なのですか? たしかになるほどと思う部分もあるのですが、そんなことを言いはじめたら、たとえば天動説も地動説もどちらも正しいということになりませんか? 太陽から見たら地球が周りを回っているし、地球から見たら太陽が周りを回っていることは確かなのですから。
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- onakyuu
- ベストアンサー率45% (36/80)
それは力学を学び始めた人がしばしば抱く誤解です。 ニュートン力学の枠組みの最も重要な概念の一つが 「慣性系」です。慣性系にあるときのみニュートン の法則が成り立つといえます。 この考えは、もともとガリレイの相対性原理からき ています。ガリレイの相対性原理というのは、等速 直線運動をしている二つの物体には運動の差異は無 いというものです。すなわち等速で動く電車の中と 地上では同じ法則(ニュートンの法則)が成り立つ のです。 一方、回転しているものや加速・減速しているもの は慣性系ではありません。その意味では地球上も厳 密には慣性系ではないのですが、自転による誤差を 遠心力とコリオリ力として導入するとニュートンの 法則が成り立つ慣性系とみなすことができます。 リンゴの重力による地球の加速は下式のように無視 できるくらい小さいものなので、地球表面は近似的 に慣性系とみなせます。 一方、落下するリンゴは慣性系とみなせません。 リンゴの加速度はすなわち重力加速度は大きいので まずいのです。 (地球の加速度)= (重力加速度)×(リンゴの質量)/(地球の質量) 同様に天動説は慣性系とはみなせないので本質的に よくないのです。 天動説も地動説の違いは計算する時のテクニック上 のものに過ぎずで、地動説を採用するのは計算が楽 になるからだという人がいますが、これは地動説が 生まれたころ宗教的な弾圧を逃れるための方便で、 間違いなのです。
- physicsache
- ベストアンサー率25% (24/93)
何も問題ないでしょう。 あなたがリンゴに住んでたら、地球が落ちてくるように見えると思います。 天動説も、地動説も、視点がどこにあるかが違うだけのことです。 正確には、天動説は地球中心説。 地動説は太陽中心説。 天動説、地動説という名前がややこしくしているだけ。 ただし、太陽を中心にしたら、太陽系はとてもシンプルな構造になります。 だから地動説が一般に受け入れられている。
お礼
回答ありがとうございます。 地動説が受け入れられているのはシンプルだから――それだけの理由ですか?! 「小学生の4割が天動説を正しいと思っている」というテスト結果が「学力崩壊」とさんざんたたかれまくっていたのは何だったんでしょう……
- tenro
- ベストアンサー率39% (118/300)
私は正しいと考えます。 もし、宇宙に太陽と地球しかないとすると絶対的な基準がとれませんので、太陽を基準にとれば地球が太陽の周りを回っており、地球を基準にとれば太陽が地球の周りを回っており、両者の重心を基準にとれば太陽と地球がその周りを回っていると考えることができます。りんごと地球でも同じ事です。 但し、実際は宇宙には多くの星々が存在し、宇宙全体での重心(恒星系)が基準ととれます。「恒星系から見れば、地球と太陽の重心は太陽の重心に近いので地球が太陽の周りを回っているように見える」と表現するのが正しいと思います。しかし、地球から見れば太陽と恒星系がその周りを回っているといういい方をしても間違いではないと思います。 この話題については、エルンスト・マッハの「力学の批判的発展史」などを読まれると参考になると思います。
お礼
回答ありがとうございました。 >宇宙全体での重心(恒星系) この意味がいまいちわかりませんが、宇宙の中であえて基準となる点をとるならば、もっとも妥当なところというくらいでしょうか。 いずれにしても、「回っている」ではなく「回っているように見える」とまでしか言えないわけですね?
- higenotojo
- ベストアンサー率32% (9/28)
正しくは、「地球とリンゴの重心に向かって、地球とリンゴが動く」となります。 太陽と地球の関係では、「太陽と地球の重心の周りを太陽と地球が回っている」ことになります。この場合、「太陽と地球の重心」は太陽の中にあるので、「太陽が地球を回っている」と言うには無理があります。
お礼
回答ありがとうございます。 非常にシンプルな説明だけに、納得できるようなできないような…
- nitscape
- ベストアンサー率30% (275/909)
>これって、学問的に正しい見方なのですか? この見方は”あまり”正しくないと思います。 万有引力の法則ではリンゴが地球に落ちるとき、リンゴと地球とは互いにひっぱりあっています。言い換えるとリンゴが地球を引きよせています。 ただ引力は質量によって大きさが決まるため、地球がリンゴを引き寄せる力の方が、リンゴが地球を引き寄せる力よりも大きいので、結果的に「リンゴが地球に落ちる」という表現になっています。 つまり「リンゴが落ちる」というよりも「互いに引き合っている」という関係をみると。。。これは太陽と地球の関係にも当てはまります。そう考えると地動説も天動説もどちらも間違えですよね。どっちがどちらの周りを回っているわけではなく、どちらもどちらの周りを回っているわけですから(頭の中がこんがらがってきました??)。 しかしながら地球と太陽の関係も太陽の方が質量が断然大きいので結論的には「太陽の周りを地球が回る」という見方になります。 太陽と地球やリンゴと地球の関係ではどちらかがもう一方よりも断然質量が大きいために主従関係が生じています。しかしどちらも同じぐらいの大きさの場合には「互いに引っ張り合う」という関係が成り立ちます。私たちが住む太陽系ではない、ほかの恒星系によっては2つの同じぐらいの大きさの太陽がそれぞれの周りを回っているというような関係があるかもしれません。
お礼
回答ありがとうございます。 質量によって主従関係が生じるというのは非常に直感しやすいのですが…ただ、中学で習った作用・反作用の法則みたいなものがありましたよね? 物体にある大きさの力が働くと、それと同じ大きさの力を反対の方向に及ぼしている、というような。そうすると、地球がリンゴを引き寄せるのと同じ大きさの力でリンゴは地球を引き寄せている? 物理らしきものは中学以来なので、ものすごい初歩的な勘違いをしているかもしれません。ご指摘いただければ幸いです。
お礼
詳しい説明ありがとうございます。 せっかくご説明いただいたのに半分くらいしか理解できないのが残念かつ申し訳ないのですが、とにかく、相対的な宇宙の中であっても「地球ではなく、あくまでもりんごのほうが動くのだ」ということを説明できるだけの力学的な根拠というか理屈がちゃんと存在するらしい、ということでいいのでしょうか?