「万有引力」をちょっとだけ勘違いされていませんか?
>>地球の「裏側」の人が地に立っていたり、海の水がこぼれてしまわない事をどのように説明づけていたのでしょうか?
重力とは、そういうモノだ、と理解していたんです。これは、文明発祥の地で、天文学(暦学)の発達とともに、理解されていたみたいですよ。
下に重力があることと、地球の中心に向かって重力があることに、実はあまり説明の難しさについては違いはありません。「下のその先はどうなっている?」と考えるのと、「地球の中心にある重力源って何?」というのは、あんまり大差ない「分からないこと」なんです。
ご存じかと思いますが、古代ギリシア時代には、すでに地球の直径が計算されていました。地球が「球」だという仮説はすでにされていて、重力が地球の中心に向かっていることも知っていました。
でも、ココまでは「万有引力」の話ではありません。重力とは何か、を考えずに、そういうものだ、と、理解していたのです。
ニュートンが、リンゴを落ちるのを見て、発見したと言われる「万有引力」は、リンゴを地球が引っ張っていることを発見したんじゃないんですよ。
これまで、地球がモノを引っ張っている=重力 と昔から考えられていたモノを、そうではなくて、「リンゴも」地球を引っ張っているんだ、ということに思いつき、この仮説をもとに、すべての物理法則を証明しに行ったんです。「万有」とは、すべての物が持っている、という意味です。
古代ギリシア時代から、重力は、地球の中心に向かって働く力だ、と思っていたことが、そうではなくて、すべての物は、その中心に向かって引力が働いているんだ、に拡大したところが凄かったんです。