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ABSと制動距離について
ABSがあるほうが制動距離が伸びることがある、という話をよく聞きます。雪道や砂利道では、タイヤをロックさせたほうが、小石や雪をラッセル車のように押すので止まりやすい、という話を聞いたことがあり、ナルホドと納得できたのですが、つるつるのアイスバーンでも、ABSが作動したほうが制動距離が伸びる、とよく聞きます。これはなぜでしょうか。アイスバーン上には小石も雪も無いので、タイヤがロックした方が(ABS無し)、ロックしない状態(ABS作動)よりもよくすべるような気がするのですが… 誰か、アイスバーンでABSが作動するとABS無しよりも制動距離が伸びる原理を教えてください(車速、踏力は同じとします)。よろしくお願いいたします。
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アイスバーンでタイヤをロックさせた方がタイヤをロックさせないより短く止まれると書いている方が結構いらっしゃいますが、やっぱりロックさせない方が短く止まれると思います。 ただABSでロックしたよりも短く止まれるかというと別問題じゃないでしょうか? ふつう、ABSは乾燥路面に合わせて設計されていると思うのでアイスバーンには合わないものが多いと思います。今、乗ってる車は10年前のABSがついてますが、乾燥路面でフルブレーキしても「ちょっと滑ったな」ぐらいしか感じませんが、アイスバーンではノッキングみたいな挙動になります。たぶん、タイヤをロックしてしまっている割合が多くなり、しかもロック解除の時はブレーキ緩めすぎだと思います。これじゃ、ずっとロックした方が短く止まれますよね。 最新のABSのことは分かりませんので自信無しです。
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- Cava_sato_chan
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当方、ABS開発でテストドライバーをしています。ご質問に「つるつるのアイスバーンでも、ABSが作動したほうが制動距離が伸びる、とよく聞きます。」とありますが本当ですか? というのも私の経験ではアイスバーン(摩擦係数0.1程度)での制動距離はABS付の方がABS無より短くなりますので。多分他メーカでも同じと思われます。(例外があるかもしれませんが。。。) またご質問に書かれていらっしゃるとおり砂利路、圧雪路ではABS無の方が短くなります。 補足ですが、ABSの制動距離を測る装置としてはブレーキをかけた時点の車体初速度及び制動距離を測る5輪計(&ブレーキスイッチ)というのを車体後方のバンパ辺りに取り付け、厳密に(とはいっても実車試験ですので気候、路面状況、タイヤ、ブレーキ温度等のバラツキは入ってしまいますが)計測します。
お礼
ご回答ありがとうございます。専門家の方のお話、大変ありがたいです。アイスバーンの制動距離の話は、会社で配られた雪道安全運転心得?みたいなものに書いてありました。あとインターネット上でも雪道運転の方法を書いたサイトや掲示板等で見かけます。でも、確かに自動車メーカーのサイト等には書いてないですね…これ、もしかしたら都市伝説みたいなものなのでしょうか…
- hoshinasu
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こんにちは。 制動力とはブレーキ自体のタイヤ速度を抑えるブレーキトルクとは違います。車両が前に進む力に対してタイヤが遅れる力の差がタイヤと路面に発生するすべりによるタイヤと路面間の摩擦力です。 ABSとはタイヤがロックしない状態を作るわけですから、つまりこの路面間の摩擦力が最大の所でブレーキ圧を逃がしてロックさせないようにするのですが、それはロックさせるとロックさせない最大の摩擦力の時よりも摩擦力が無いためだけであって、タイヤと路面間の摩擦力が小さい状態ではロックしない状態での摩擦力(速度差)が殆ど出ないため制動力が伸びるのではないかと思います。 摩擦力を最大に持っていきたいが故に摩擦力が小さい状態でタイヤが回転し続けるため、制動距離自体はタイヤがロックした摩擦力よりも車両が進む距離が伸びるためだと思います。
お礼
こんにちは、ご回答ありがとうございます。うーん、難しいです…。タイヤと路面間の摩擦が非常に小さい場合は、静摩擦係数と動摩擦係数の差がほとんど無いので、液圧を入れたり抜いたりして制御しても意味がほとんど無い、ということでしょうか。
- yoshizou
- ベストアンサー率20% (24/120)
氷の上を運動靴で走ったとします。 さて、止まりたいと思ったときに、転ばないように (1)徐々に歩幅を調整してじわじわ止まった。 (2)その場で構えて踏ん張って靴底で氷を引っかいた。 どっちが長い距離が必要になるか・・・ですね。 ただし、この(2)の場合、姿勢を安定させるのには大変 な苦労が必要になります。どこへ飛んでいくか予測が つかない状態ですよね。 そうすると、(1)は転ばないように方向も修正しながら 氷の上を歩き続けることになるわけですよね。 例えが悪いかもしれませんけど、急制動の場面で、 瞬間制動をかけて、姿勢が乱れないようにするのが ABSの仕事です。この時、制動のかかる時間が短く なるので路面のグリップが悪ければ、制動距離が 相対的に伸びることになります。 アンチロックは急制動時の姿勢制御と制動力の安定を 目的にしてると思いますので、急ハンドルで避ける と言うのは、路面のグリップが不均等な場合は 必ずしも安定操作ができるとは限りません。 なので、真っ直ぐならグリップ回復が早くて短距離で 止まることができますが、ハンドルで回避行動を取ると 制動距離が伸びて、それだけ姿勢を保つ手間が増える ことも否めないと思います。 ちなみに古いクラウンは、後輪だけにエレクトリック スキッドコントロールの名前で採用していた時代が ありました。 最近は、ブレーキアシストも入るので、アンチロックが 制動距離を縮める道具としての解釈が進んでますが、 やはりハンドル操作の安定を得るために姿勢を制御 する目的としてのものではあるようです。 横道にそれてしまいましたが、回答の足しになったでしょうか?
お礼
ありがとうございます。運動靴のお話、とてもわかりやすく参考になります。しかし、その場で足を踏ん張ってからすべる距離と、滑らないギリギリの状態をキープしながら足の運びを調整してとまるまでの距離と、どちらが短いかと考えると、やっぱり後者のように思えてなりません…
- tootyann
- ベストアンサー率29% (57/194)
乾燥した舗装道路のフルブレーキ(タイヤロック)ではABSのほうが制動距離は延びます。しかしABSではハンドル操作による危険回避が出来ます。 圧雪やアイスバーンではABSにかないません。タイヤロックしてしまうと、タイヤと路面の間に水の層が出来て、スケート状態になります。ABSでは接地面の水で飽和したタイヤが少しずつ回って水を掻き取るので制動距離がかなり短くなると思います。 自動車学校でポンピングブレーキを教えるのはこのためです。(今でも教えているのかなぁ)
お礼
ありがとうございます。乾燥した舗装路でも、ABSの方が制動距離が伸びることがあるのでしょうか… 私もポンピングブレーキは習いました。ABSは超高速・高精度のポンピングブレーキを、4輪別々にやってくれるもの、ともいえるかもしれませんね。
#2補足です。 アイスバーンでは路面とタイヤの間に水の膜ができます。 通常のブレーキでは、タイヤが転がりながら水の膜をかき出して排除し、路面とタイヤが直接接触するため停止しやすくなります。 ロックブレーキでは、タイヤの回転が止まってしまうため水の膜が排除されず(サーフィンのように水の膜の上に乗り上げた状態)停止しにくくなります。 ブレーキには踏み加減に個人差や状況により差があるため、ABSより安定して止まれる場合とABSがあった方が安定している場合がでるんですね。
お礼
ありがとうございます。水の膜の話は、スタッドレスタイヤの解説とかで聞いたことがあります。しかし、それであればなおさら、ABSがあったほうが止まりやすいと思えます…
- Kei_K1968
- ベストアンサー率28% (2/7)
下の方とかぶりますが、ABSは制動距離を短くする為の装置ではありません。 自動車はタイヤをロックさせてしまった時にハンドルを切っても曲がりません。 そこで、制動距離を犠牲にしてもタイヤをロックさせずに、ハンドルを切って障害物を回避するチャンスを与える為の装置を作りました。 つまり、ブレーキを効かせない装置なのです。 さて質問の件ですが、ゴムを氷に押し付けて引きずるのと、押し付けて転がっていくのでは当然引きずったほうが抵抗があると思います。 この場合の押し付ける力は約200~500Kgもあるんですけどね。。。(^_^;) こんなところでご理解いただけるでしょうか?
お礼
ご回答ありがとうございます。ゴムと氷の摩擦のお話ですが、下に押し付けて横に引きずるとき、ゴムがすべり出す直前にかかる力の方が、すべり始めてからそのすべりを継続させる力よりも大きいと思うのですが…それがつまり、ABS無しと有りの差だとは言えないでしょうか。
- hoo
- ベストアンサー率17% (57/319)
アイスバーン上でもタイヤがロックすれば摩擦が発生してスピードは落ちます ABSが作動している時はタイヤがロックするとブレーキを緩めてタイヤに回転力を伝えロックしないようにしていますタイヤが回転しだしたら又ブレーキが作動します この繰り返しですので当然制動距離は伸びます 最後にABSは制動距離を縮める為の装置では有りません ABSは路面状態に関係なく急ブレーキによりタイヤがロックしたらハンドルを切っても車は切った方向に曲がらずに直進します ロックしなければ曲がろうとする力が働きます ブレーキを掛けてスピードを落としながらハンドルを 切った方向へ曲がる為です 要するに危険回避の為の物です
お礼
ご回答ありがとうございます。ABSの目的がタイヤをロックさせないことである、というのは理解しております。ただ、ロックしないギリギリの状態をキープするということは、静摩擦係数が最大になるポイントを常に使うということだから(しかも4輪別々に)、制動距離も縮むことになる気がするのですが。
ABSはアンチ・ロック・ブレーキシステムの略で、直訳すると「ロックしないブレーキ機構」になります。 ところが、実際はロックしたらロックを解除して、またロックをしたら解除と繰り返して制動距離を短くするような機構となっています。 そのため、舗装道路の乾燥路面でABSをフルに使って停止するとブレーキ根(跡)がハシゴ上に残ります。 このロックを感知するのはセンサーがあり、センサーが理想的なブレーキより早くロックを感知してしまい(ロックしてないのに早く解除してしまう)そのため制動距離が伸びることもあります。 ABS本来の目的は、「誰でも理想的なブレーキ(制動距離)で停止ができる」ということですので、上記のような場合によってはABSが無い場合より制動距離が伸びてしまう場合もある訳です。
お礼
ご回答ありがとうございます。そうですね、ABSの役目はタイヤをロックさせないことだから、安全を見てロック直前の最も制動できるはずの部分よりも手前で解除している可能性は考えられますね。
- yamaichiro
- ベストアンサー率31% (77/243)
私も疑問に思っていましたが、最近理解できるように なってきました。 氷の上にできた水が抵抗になるには、タイヤの溝は 砂利などに比べたら大きすて、動摩擦<静止摩擦が ほぼそのまま適用できるようになってしまってダメ なようです。 ならばABSが効けば静止摩擦が適用される時間の割 合が多くなる、と感じますが、今度はABSの制御が 遅いのが問題です。速いというレベルはどの位かと いうと、多分msecレベルならそうだと思いますが、 自動車の機械系では追従できません。タイヤの回 転を再開させるまでに進んでしまいます。 ABSが作動しているとき、バリバリ聞こえますが、 どう考えても1secに1000回以上バリバリ(バリx1000) となっているようには思えませんよね。 でも、焦っているときに自分が制御するよりはま しだと思っています。
お礼
早速のご回答、ありがとうございます。動摩擦、静摩擦という考え方は理論的で、参考になります。通常は動摩擦の方が静摩擦より小さいと思いますが、氷の上ではそうとも限らないのでしょうか。
お礼
ご回答、どうもです。いやあ、かなりスッキリしたご回答、ありがとうございます。結局、制御といってもOn/Offのデジタルだし、センサー検出には誤差もあるだろうし、応答の遅れもあるし…といった具合で、究極の理想のブレーキングにはなっていないはずですよね。とても納得できるご回答だと思います。