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質量、NMRスペクトルで...。
どちらなのでしょう・・・? H O | || (1) CH3-CH2-N- C-CH3 O H || | (2) CH3-CH2-C- N-CH3 質量スペクトルによると分子量30のシグナルが大きく出ています。だから一見、NH-CH3の部分は30だから(2)かなとも思えます。。。 しかし、プロトンNMRスペクトルをみるとCH2の隣の原子についている水素の数が4つなのです。そうなると(1)の方が当てはまります。 どちらのスペクトルを優先してみた方がよいのでしょうか?
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補足、了解しました。 もしも勉強が目的ではなく単に同定したいのだったならば、スペクトルのデータベースで調べる方法を紹介するだけで終わろうと思ったのですが(データベースの例;参考URL)、勉強が目的なのでしたらそうもいきませんね。 MSとNMRの違いは、前者は対象物を分解しながら分析するのに対し、後者は対象物を破壊せずに分析する手法です。したがってMSでは対象物そのものだけではなく、分解物のピークも観察されます。NMRでは観察されるのは対象物のみです。もちろんMSにはNMRには無い長所がありますが、今回のように同じ分子量の物質の二者択一ということでしたらNMRに分があります。 NMRスペクトルでは多くの情報が得られます。 第一に、各シグナルの化学シフトから近隣の原子団を推測することが出来ます。例えばchemwalkmanさんがご指摘の通り、アミド窒素に隣接するメチル基とカルボニルに隣接するメチル基とでは化学シフトに明確な差異があります。 第二に、1H NMRスペクトルでは、シグナルの多重度から近傍に位置する水素の数を推測することが出来ます。質問文から判断する限り、貴方もこの点は理解していると思います。メチレンのシグナルが5本に割れているというのは、正確にはダブルカルテットもしくはカルトダブレットのシグナルなのです。隣のメチルプロトンとのカップリングで4重線となり、さらに隣接するNHによって各々が2重線となる、これらのシグナルが重なり合って5重線として観察されるということですね。 もしもメチレンの隣がNHではなくCOであればメチルプロトンとのカップリングだけですのでカルテットになるはずです。参考URLのサイトでスペクトルを確認してみてください。 NMRではほかにも積分強度比、シグナルの線幅、結合定数、緩和時間など、有用な情報を沢山得ることが出来ますが、今回の質問では関係ないのでここでは触れません。
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- chemwalkman
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若干の補足。 マススペクトルを測定する手段として、GC-MSとLC-MSがありますが、LCマスでは展開液の塩がプラスされて出る場合もあります。よく判らないときも、結構あります。 NMRスペクトルは、理論的にも確立されています。スペクトルの出る順番が決まっているという表現ではなく、ひとことで言えば電子状態でケミカルシフト値が決まります。 たとえば、今回の例題ではカルボニルについているメチル基は約2ppm、アミンについたメチル基は約2.7ppmになります。
お礼
どうもありがとうございました
- chemwalkman
- ベストアンサー率70% (67/95)
nigamushikunさんの補足要求を尊重しますが、 CH2の隣の原子についている水素の数が4つ と言っていますが、メチレンプロトンのシグナルが5重線ということで良いのですか? もっともメチルのケミカルシフトで判ると思いますが。。。
補足
はい、そうです。シグナルが5本出ています。 そして、質量スペクトルでは分子量30のシグナルが異常に大きく現れているのです。 CH3CH2-H で切れてるってことはありませんよね...。C12 の他にC13もあるという話があったような気がしますが、それなのでしょうか...。 また、質量スペクトルに出ている質量が解析した分子構造中からどこをどう切っても見出せない場合が今回のを含めてたまにあるのですがどういうことですか??イオン化とかが関与しているのでしょうか...。 あと、プロトンNMRのシグナルが出る順番って何か法則とかあるのですか??
- nigamushikun
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何らかの課題やレポートのテーマでしょうか? それによって回答の仕方が異なりますので、補足してください。
補足
ただの練習課題です。示されている質量、赤外吸収、プロトンNMRスペクトルからその分子が何か解析するというものです。まだ、初歩的なことしか学んでません。
お礼
ありがとうございました、参考にさせていただきます