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Rf値について
実験でシリカゲルのTLCをしました。サンプルはメタニトロベンズアルデヒドとベンズアルデヒドで、展開溶媒は酢酸エチル:ヘキサンが2:8のものと3:7の二つです。その結果、酢酸エチル:ヘキサン=2:8で展開したほうがrf値が小さくなったのですが、なぜそうなるのかわかりません。その理由を教えていただけないでしょうか。 また、このサイトを調べてみると、「一般的に吸着分配クロマトでは、展開溶媒の極性を上げると試料の吸着が抑制されるので、Rf値は増加する」とあったのですが、これは正しいのでしょうか。正しいとすれば、なぜそういえるのでしょうか。展開するサンプルの極性によってシリカゲルへの吸着力は変わると思うので、一概にそうとはいえないのでは?と思ったのですが、良くわかりません。 一度にいろいろと質問して申し訳ありませんが、もしよろしければ、回答よろしくお願いします。
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(1)吸着層がシリカゲル (2)サンプルが有機物 であれば展開溶媒の極性を上げるとRf値があがると考えていいと思います。実験で分離するような物質で、シリカゲルに吸着するよりも強くヘキサンに溶解するようなものはほとんどありません。 順番が大事です。有機物はまず一番にシリカに吸着して、次に酢酸エチルに溶解して、最後にすこーしヘキサンに溶解すると考えてください。 話を簡単にするため、ヘキサンのみでTLCを上げたと考えます。シリカとヘキサンでサンプルを取り合うと、ヘキサンには全く勝ち目がないので、サンプルは原点に留まったままになります。 酢酸エチルのみでTLCを上げると、酢酸エチルがやや劣勢ということで、Rf値が1とまではいきませんが、高い値になるのではないでしょうか。 混合溶媒でTLCをあげた場合は、酢エチ・ヘキサン連合軍vsシリカとなり、連合軍はヘキサンに足を引っ張られて、サンプルをシリカに奪われがちになります。だから、Rf値は溶媒単独の場合それぞれの時の間くらいになります。酢エチが多いほど優勢で、少ないほど劣勢になります・・・わかりますよね。 ちなみに、上に書いたような、酢エチのみ、ヘキサンのみでTLCを上げると、サンプルが分離して見えないので、混合溶媒を工夫してRf値が0.5付近になるようにしてやります。
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- rei00
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> その理由を教えていただけないでしょうか。 以前にあった下記質問で回答しましたので御覧になってみて下さい(#4 です)。回答中の「酢酸水溶液(酢酸+水)」を「酢酸エチル」,「ブタノール」を「ヘキサン」と置き換えてお読み下さい。 ・http://okweb.jp/kotaeru.php3?q=330293 > 正しいとすれば、なぜそういえるのでしょうか。展開するサンプルの極性によってシリカゲルへの吸着力は変わると思うので、一概にそうとはいえないのでは? 【一般的には】という事であれば『正しい』です。 上記の過去質問でお解りいただけるかと思いますが,展開溶媒の極性で変わるのは「溶媒がシリカゲルに吸着する程度」と「サンプルが溶媒に溶解する程度」です。 溶媒の極性が高くなると,サンプルよりも溶媒分子がシリカゲルに吸着されるためサンプルが溶媒に溶けてより展開されます(Rf 値が大きくなる)。 また,溶媒の極性が高くなると,サンプルが溶媒に溶け易くなり,より展開されます(Rf 値が大きくなる)。 なお,最初に『【一般的には】という事であれば『正しい』です。』と書きました様に例外もあります。それは,使う溶媒によっては,同じシリカゲルTLCであっても,極性の差以外の要因が分配・吸着の程度に影響するからです。
お礼
丁寧に教えていただき本当にありがとうございます。クロマトグラフィーについて自分でもいろいろ調べてみようと思います。
補足
以前の回答を拝見しました。 (1)ベンズアルデヒドとメタニトロベンズアルデヒドは、酢酸エチルのほうに良く溶ける (2)酢酸エチルの割合がより多い溶媒のほうが酢酸エチルがシリカゲルに吸着されやすい の二点から、酢酸エチル:ヘキサン=3:7の溶媒ほうが、より高い位置でスポットになるというふうに解釈したのですが、それであっているでしょうか? また、疑問に思ったのですが、分析する化合物が逆にヘキサンに溶けやすい場合でも、酢酸エチル:ヘキサン=3:7のほうがより高い位置にスポットが見えるのでしょうか。
お礼
ヘキサンのみであげた場合、酢酸エチルのみであげた場合の説明、大変参考になりました。 また、シリカゲルに吸着するよりもヘキサンに溶解する物質はまれ、というご指摘からも、疑問点が解決しました。教えていただいて、本当にありがとうございます。