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アルミ缶からアルミナ
アルミ缶からアルミナを作りたいのですが、学校の実験室レベルの設備・器具ではどの様にすればよいのか教えて下さい(電気炉は陶芸用の1250度までの物があります)。できるだけ高純度のアルミナが作りたいので、精製方法なども教えて下さい。 また、できたアルミナの純度を測定したいのですが、簡単な方法はないでしょうか。
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参考ページ[1]に、アルミ缶を原料にアルミナ粉末を経て、アルミナ結晶(この実験ではルビー)を作る実験の解説があります。途中に電熱炉で加熱する工程がありますが、加熱温度は1100℃程度のようですのでお手持ちの電気炉で足りることになります。 この実験では最初にアルミ缶の塗装を焼き、サンドペーパーで表面を削った後に細かく切り刻み、(1)水酸化ナトリウム水溶液で溶かしてから濾過し、(2)硝酸を過剰に加え、(3)さらにアンモニアを加えて沈澱させています。(1)~(3)の操作の目的は純度向上にほかなりません。 ご承知かと思いますが、アルミ缶に用いられるアルミニウム合金には強度向上のためにアルミニウム以外の成分がいくつか入っています。そのうち水酸化ナトリウム溶液に溶けない成分は(1)の操作で除かれます。また(3)の操作でアルミニウムはAl(OH)3として沈澱しますが、アンモニアを添加しても沈澱しない成分はここで除かれます。 この沈澱を電気炉中で焼くことによってアルミナ(Al2O3)の粉末が得られます。danna2さんがご所望の「アルミナ」が「アルミナ粉末」の意味であれば、ここまでで作業は終了です。「アルミナ結晶」の意味であれば何らかの方法で固める操作が必要です。[1]のページではフラックス法を用いてアルミナ結晶を得ていますが、これも電気炉でできるようです。 粉末アルミニウムは発火の危険があるため、細かい粉末にすることで酸化するのは絶対に避けるべきです(例えば[2,3]参照)。細かくすればするほど危険度が増します。仮に発火の危険がないにして完全に酸化させることは事実上不可能ですし、高純度化のプロセスが含まれませんから原料のアルミ缶以上の純度にすることもできません。 さて得られたアルミナの純度測定ですが、学校の実験室レベルの器具で行うのは困難です。固体中の不純物の種類とおよその量を知る分析法にはX線光電子分光法やオージェ電子分光法、また固体を溶液にできるならプラズマ発光分析法などもありますが分析機器はいずれも高価なもので、通常は大学や企業でないと持っていないものです。 どうしても純度を測定したいのであれば、委託分析を受ける会社(例えば[4,5])にお金を払って分析してもらうのが現実的な方法でしょう。 [1] アルミ缶から宝石を作る http://www.ths.titech.ac.jp/~kouka/2001/Rubby/ruby.htm [2] http://www.geocities.jp/hotei103/link31.htm [3] http://www.geocities.co.jp/Technopolis-Mars/4097/seisitu-2-5.html [4] 東レリサーチセンター http://www.toray-research.co.jp/ [5] 日鐵テクノリサーチ http://www.nstr.co.jp/nstr2.htm
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- eria77
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アルミナ(酸化アルミニュームの粉末)を作るには、アルミニュームを細かい粉末にして酸化させます。 #1さんも回答しておられですが、塗装、メッキ、アルマイト仕上げなど、耐食性に優れたアルミ缶は良い素材とは考えていません。 純粋なアルミは1日で酸化しますから、製品として存在は難しいでしょう。 とりあえず、アルミ缶でやってみましょう。 アルミは、ヤスリをかければ簡単に粉になります。 更に粉砕してパウダー状を目指します。 すりこぎでやるかい?^^ (粒だと表面だけが酸化してます) これを酸で腐食させれば完成です。 あとは型に入れて焼けば良いです。
お礼
回答ありがとうございます
- takeruhm
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直接の回答にはならないと思いますが、注意事項を書いておきます。 飲料缶(アルミ・スチール不問)は、内外面とも塗料が塗られています。熱硬化性の樹脂なので、有機溶剤では溶かせません。 通常、濃硫酸などを使って樹脂を焼ききってから素材の調査などをします。 それ以降のやり方は現在手元に資料なくわかりません。 ごめんなさい。
お礼
回答ありがとうございます
お礼
回答ありがとうございます。参考になりました。