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「致す」の使役形
会議の司会用の原稿チェックをしていて ちょっと引っかかったのですが、 <担当者に説明させる> という文を、丁寧に表現する場合、 「担当者に説明致させます」 という表現はアリなんでしょうか。 ご教授ください。 よろしくお願いします。
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「ご説明致させます」は、日本語文法上「アリ」で、間違いとは言い切れません。 江戸期の文章では「致させ候」などの形でよく出てきます。 他のかたの回答に「謙譲語だから使役に使えない」というのがありますが、そんなことはありません。 たとえば「自社のお客様Aと自分の部下B」といった状況を想像してください。 この状況であれば、当然BはAに敬意を払うべきですから、BのAに対する行動について語るためには、謙譲語+使役とすることが可能です。 いやむしろ、「可能です」というより、そうするのが本来の敬語です。 ただ、謙譲の意を付加する補助動詞としての「致す」は、口語ではほぼ例外なく「致します」の形で用いられます。 #「不徳の致すところ」などがありますが、この場合の「致す」は単独の動詞です。 このため、「致させます」というように途中に別の語が挟まると、どことなく違和感を感じてしまうのが普通の感覚と思われます。 したがって、ご質問にあるような会議の司会~司会の言葉が聴衆の耳に引っかかりを作ってはいけないでしょう~のようなケースでは、使わないほうが無難でしょう。 どうしても「謙譲+使役」にしたいのならば、 「担当者からご説明申し上げさせます」 をお勧めします。
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- -zumi-
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追記です。 「○○させていただきます」については、押しつけがましく不遜な表現に聞こえかねないので、きちんとした場では好ましくありません。 司会業の講習などでは、明確に「禁止」としているところもあります。 以上、念のため追記させていただきます。 (↑ ほら、なんとなく不遜に感じるでしょう?)
- otasuke009
- ベストアンサー率38% (234/601)
言葉遣いは「文法」がすべてではありません。 たしかに「致す」と「させる」を文法的に正しく接続すれば「致させます」となりますが、それで自然で適切な日本語の表現として十分な条件だとは言えないのです。 「部下に説明致させます」だと、 自分自身の「~させる」動作に謙譲表現を用いていないので、結果として命令するだけの権威ある存在としての自分を目立たせる結果となり、不遜な表現になってしまうのです。 よく耳にする表現ですが、耳につくのは以上の理由によります。 こういう場合は命令する主体としての自分の存在を隠して「担当者が説明致します」と表現するほうが日本語らしくなります。よりへりくだった印象になるのは、「担当者より説明させていただきます」でしょうね。 これは、説明する担当者の主体性(「が」)を、「より」によってぼかす表現です。
お礼
ありがとうございました。 >自分自身の「~させる」動作に謙譲表現を用いていないので、 >結果として命令するだけの権威ある存在としての自分を >目立たせる結果となり、不遜な表現になってしまう なるほど。そういうことだったんですね。
- matchboxtwenty
- ベストアンサー率38% (177/463)
こんばんは。 「致す」は謙譲語、つまり自分がへりくだって言う「する」という意味の言葉です。ですから、これは自分がすることに関してしか使えません。よって「使役」=「他人にさせる」という意味では使えないのです。
お礼
ありがとうございました。 ・・・そうなんですよね。 でも、「致す」も動詞ですよね。 ということは、使役の助動詞「せる」をつけることは 文法(理論)上は可能なのかなぁと思いまして。
- hijyousyudan
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「する」の丁寧語・謙譲語ですから、 使役形は不適当かと・・・ 「担当者より説明させていただきます」 このような表現が妥当だと思います。
補足
ありがとうございます。 おっしゃるように 「担当者より説明させていただきます」 もしくは 「担当者がご説明いたします」 が妥当だと思うんですが、それを指摘した時に 「え?『致させる』って言わない?」 と、逆に聞かれました。 ・・・少なくとも私は言わないんですが(笑)、 もし、国語文法としてアリなんだったら、 間違いとは言い切れませんよね。 ・・・どうなんでしょう。
お礼
どうもありがとうございました。 確かに、言葉としては違和感を感じますが、 文法上はやはり「アリ」なんですね。