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ケルダール法について
ケルダール法で窒素の定量をする時に、サンプルをどれくらいとればよいか、またサンプリング量の目安をどのようにしてつけたらいいか、教えてください。サンプルは、白米、大豆製品です。 ケルダール法で、窒素を定量したあとに、粗タンパクを出すためにかける「係数」って、元々どうやって出したのですか?
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再びこんにちは。 詳細は、No1の質問で挙げた参考文献を読んでもらうと、 蛋白質定量やケルダール法や蛋白質の窒素%からの換算 の仕組等がよく理解できると思いますのでお勧めします。 >私たちのところでは、一定量のNaOH(32%)を加え >(アルカリが過剰になるように)、アルカリ条件下で、 >水蒸気でアンモニアを分留し、分けられらたアンモニア >をホウ酸に吸わせ、元のホウ酸のpHになるまで、0.1N >の硫酸で滴定しております。これって感度高い方法なん >ですか? >どういうのが高い方法で、どういうのが低い方法か教え >ていただければ助かります。 この方法は、比較的感度の低い方法ですが、充分 測定可能です。 !!!但し、硫酸の濃度が高すぎます。!!! 私の経験から言えば、200mg分解し、100mlに定容し、 一部(5~10ml)とり、水蒸気蒸留し、N/50の硫酸で 滴定すれば(滴定量約1ml)OKです。ただし、滴定法 は、変色点をとらえるのが難しいので、がんばって 三反復位して下さい。 インドフェノール法については、参考文献を参照して 下さい。 >窒素含有率の実測は、どのようにしたのでしょうか? >よろしくお願いします。 「おそらく」、何らかの方法で蛋白質を単離して、窒素測定の 正式な方法である、ケルダール法または乾式燃焼法で測定 していると思います。 「おそらく」というのは、蛋白の換算係数というのは、 昔、誰かが決めてその後それが、踏襲されているので原典 に当たるのが困難だからです。 もし、私ならば、蛋白質を抽出して、TCAで沈殿させて それを乾燥し、乾式燃焼法で測定します。
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- kakasi
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こんにちは。 畜産関係の研究者でケルダールを20年以上やっています (^^ゞ 一般的なサンプリング量の目安としては、まずは AOACで調べるとよいのではないでしょうか。 (#4のrei00さんの回答にJ AOACが紹介されていますが、Journalではない分厚い本) サンプリング量は#1のkeitaroさんの例では0.2gとなっていますが、飼料関係では1mmのふるいを通したサンプルで1~2g程度がサンプリング誤差を防ぐために必要と言われています(この辺は恐らくサンプル粒度との関係で経験的に決まったものでしょう)。 また、同じホウ酸吸収法で検出精度を上げるには、使う道具,試薬に応じて工夫することも必要ですね。 例えば、同じ滴定値(例えば1ml)でも10mlの自動ビューレットを使っているのと100mlのを使っている場合では精度が違いますよね。(ビューレットの最大量に近いほうが読みとりの精度が上がります。) #使用する硫酸濃度や蒸留量を調整すれば滴定値はコントロール可能なので、 #私はサンプリング量は専らサンプリング誤差に依存すると考えます。 さらに精度を上げるには、 1)ブランク値、回収率(硫安などを使用)を適宜測定すること。 2)ホウ酸吸収法など指示薬を使う場合、色調の管理(あまり濃くしすぎないほうが敏感)に注意する。 などでしょうか。
お礼
ありがとうございます。 参考にさせていただきます。
- rei00
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rei00 です。 「PubMed」(↓)で「Kjeldahl」を検索し,「Review」と「English」で絞り込んだ結果からです。 Lynch JM, Barbano DM. Kjeldahl nitrogen analysis as a reference method for protein determination in dairy products. J AOAC Int. 1999 Nov-Dec;82(6):1389-98. Review. Sapan CV, Lundblad RL, Price NC. Colorimetric protein assay techniques. Biotechnol Appl Biochem. 1999 Apr;29 ( Pt 2):99-108. Review. Horwitz W, Albert R, Deutsch MJ, Thompson JN. Precision parameters of methods of analysis required for nutrition labeling. Part I. Major nutrients. J Assoc Off Anal Chem. 1990 Sep-Oct;73(5):661-80. Review. 最初の「Kjeldahl」での検索では220件ヒットしています。これらの中に,類似の系での応用例はないでしょうか。
お礼
検索していただき、ありがとうございます。
- rei00
- ベストアンサー率50% (1133/2260)
keitaro1968 さんの充分な回答がありますので,蛇足になりますが。 Kjeldahl 法を含むタンパク質の定量に関しては,keitaro1968 さんがご紹介になっている「生物化学実験法7 蛋白質の定量法 第3版」以外にも次の様な成書に説明があります。 「新生化学実験講座1 タンパク質I 分離・精製・性質」 日本生化学会編,東京化学同人刊,1990年 「生化学実験講座1 タンパク質の化学I」 日本生化学会編,東京化学同人刊,1976年 これらの成書には,参考文献の記載もあります。それらを御覧になれば,hikobae さんの疑問の解答が得られるかも知れません。
お礼
ありがとうございます。 参考にさせていただきます。
- keitaro1968
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こんにちわ。 >ケルダール法で窒素の定量をする時に、サンプルをどれくらいとればよいか、 >またサンプリング量の目安をどのようにしてつけたらいいか、教えてくださ >い。サンプルは、白米、大豆製品です。 サンプリング量の目安は、分解液のアンモニアを定量するときの定量法の 検出感度に依存します。検出感度の高い方法ならば、それだけサンプル量 は少なくてすみます。但し、サンプリング誤差があるので、ある程度の量 を分解した方がよろしいです。サンプルが白米、大豆製品ならば、既存の 資料におおよその濃度が載っているはずです。 私は、植物を粉砕した試料200mgをケルダール分解して100mlに定容した 溶液を必要に応じて希釈してインドフェノール法で測っています。hikobae さんのサンプルもその量で行けると思います。 >ケルダール法で、窒素を定量したあとに、粗タンパクを出すためにかける >「係数」って、元々どうやって出したのですか? 大豆やコメの種子タンパク質の構成比が分析試料全般にわたって 変動しないと仮定して、構成タンパク質の窒素含有率を実測して 係数を決定していると思われます。この場合、タンパク質の構成 比は環境条件によって大きく変動するので数%の誤差があること を承知しておく必要があります。 (参考文献) 学会出版センター 生物化学実験法7 蛋白質の定量法 第3版
お礼
早速の回答ありがとうございます。 回答を読んでわからないところが何点かありましたので、 追加質問させていただきます。私、基本的なことがあまりよくわからないので、そういうことを踏まえて回答をいただけたらと思います。 >サンプリング量の目安は、分解液のアンモニアを定量するときの定量法の検出感度に依存します 私たちのところでは、一定量のNaOH(32%)を加え(アルカリが過剰になるように)、アルカリ条件下で、水蒸気でアンモニアを分留し、分けられらたアンモニアをホウ酸に吸わせ、元のホウ酸のpHになるまで、0.1Nの硫酸で滴定しております。これって感度高い方法なんですか? どういうのが高い方法で、どういうのが低い方法か教えていただければ助かります。 >構成タンパク質の窒素含有率を実測 窒素含有率の実測は、どのようにしたのでしょうか? よろしくお願いします。
お礼
ありがとうございます。 硫酸の濃度、工夫してみます。