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【獣医学・獣医師に猫の質問です】猫に納豆、キムチ、
【獣医学・獣医師に猫の質問です】猫に納豆、キムチ、豆腐、モズク、メカブ、レーズン、ヨーグルトは与えても大丈夫ですか?
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挙げられたうち、【味付けをしていない】納豆とヨーグルトならば【適正なおやつの範疇で】与えても大丈夫です。 適正なおやつの範疇とは、その猫の一日に摂取すべき総カロリーの約10%以内を目安にしてください。 ただしどちらも、猫本人が喜んで口にしているようならば与えても良いという程度です。どちらも好む個体がいます。しかし、このどちらも好まない個体も当然います。 モズク、メカブは味付けをしていなかったとしても、猫にはあまり適していません。 まず栄養価が偏るおそれがあります。 次に、消化しきれない可能性が高いです。猫の消化器官は人間よりはるかに肉食に適応しており、海藻を食べるには向いていません。 また、海藻の中には一部のミネラルを豊富に蓄えるものがあり、こうしたミネラル過剰は猫の健康を損なうおそれがあります。 レーズンは犬ほどではないものの、猫に適していません。 挙げられたうち、豆腐とキムチは猫本人が積極的に口にするそぶりがあるなら、食べないように厳重に管理してください。 つまり与えないでください。 豆腐は豆乳をにがりで固めた食品です。にがりの主成分は塩化マグネシウムです。マグネシウムは猫にとっても必須ミネラルの一つですが、過剰摂取は下部尿路疾患との関連が疑われています。 猫は下部尿路疾患にかかりやすい生き物です。(もしキャットフード売り場をながめたことがあるのなら、一目で、「下部尿路疾患対策」と書かれているキャットフードが多いことに気が付かれたことでしょう。) そして下部尿路疾患は繰り返すと腎不全のリスクが高くなります。 従って、マグネシウム豊富な食べ物を与え続けることは猫の健康を損ねる恐れが高いため、与えることは避けたほうがよいとされています。 それ以前に、猫は豆腐を好まない可能性が高いです。 キムチは論外です。猫好きに話せば目をつりあげること間違いなしの、与えてはいけない食品の一つです。 基本的に、猫には「人間用に味付けされたもの」は与えないでください。 調理用に売っている肉や魚を、味付けなしで火を通し、おやつとして与えるのは大丈夫です。むしろ猫の健康に寄与する可能性が高いでしょう。(一部の魚介類には注意が必要ですが。) ですが、そこで人間用に味付けしてしまうと、とたんに猫の健康を損ねる食べ物に早変わりします。 人間が許容できる調味料でも、その種類と量は猫にとっては毒になりうるからです。 特に塩分過多は猫にとって危険です。 そしてキムチは人間にとってすら塩分過多な食品の一つです。漬物ですからね。 さらに唐辛子で味付けされており、これは猫にとっては刺激が強すぎます。 猫にとって有害なユリ科の植物であるニンニクが入っている商品が多いのも与えるべきではない根拠になり得ます。 ユリ科の食材を安全に食べられるのは人間だけだと認識してください。ユリ科の食材とは、タマネギ、全てのネギ、ニンニクです。 犬や猫、そのほかのペットが、どのような形でもこれらの食材を口にしないように気を付けてください。 固体を避けるだけではなく、たとえば「玉ねぎと一緒に煮込んだ肉やその煮汁」も危険になり得ますので避けてください。 それ以前に、猫を飼っているあるいは世話をするのであれば、猫用に設計されたキャットフードを主に与えてください。新鮮な水を忘れずに。猫は腎不全になりやすい生き物ですから。冬は飲み水を保温するヒーターを使うと飲ませる水の量を保ちやすいです。 質問に挙げられた食品は、「適量であれば」人間の健康に良いとされているものばかりですね。 ですが、猫と人間の消化器官や、必要な栄養素、何が健康に良いかはかなり異なります。 一部は共通します。 ですが、ヒトであるあなたが、たとえば牛やヤギが食べて健康を保てる草を食べても消化すらできないように、猫は人間用の健康食品は意味がない、むしろ不健康になる可能性もあります。 知識がないのであれば、思いつきで与えないほうがよいです。
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