苦手でも定期テストで60点から70点とれているのであれば、基本的な理解はできているのではないかと推測します。ただ少し気になるのは、ご質問の中に「文字とか使われると理解ができません 」とあることです。
具体的な数字を出した問題なら解けるのに、文字を使って「〇〇をxとyで表わせ」と聞かれると解けないというのであれば、「抽象的に考える(個別の数字を離れて一般式で表す)ことが苦手」ということになります。
しかし数学以前の算数でも、3本の木と3個の石が同じ3という数で計算できるということをよくよく考えると、人間が数というものを考えたときから抽象的に考え始めたということになります。文字を使って数を表すということは、これから1段階飛躍した「抽象化」で、数学のすべての基礎となる考え方なので、ここは十分に理解する必要があります。
なぜ数を表すのにわざわざ文字を使うかと言えば非常に便利で役に立つからです。例えば小学校の算数では問題ごとにそれにあった解き方が必要でした。鶴亀算や植木算、流水算、旅人算など多数の専用の解き方を覚えなければなりませんでした。
ところが中学校の数学では「わからないものをxとして方程式を作って解く」やりかたで、すべて解けます。昔はカメラ、録音機、辞書、そろばんなど撮影・録音・辞書検索・計算にはそれぞれ専用の道具が必要だったものが、現在ではスマホ1つで全部できるようなものです。文字式もこれに似ています。
数学の勉強といっても、昔から何も特別なものはありません。紙と鉛筆を持って、自分で問題を解いてみることです。数学はある意味では体育に似ています。例えば鉄棒の逆上がりができるようになりたければどうするか?何回も練習してみるでしょう。うまくできる人のやり方を見て、どこが自分と違うのかと比べてみたりもするでしょう。重要なことは、練習をすれば、逆上がりはまずだれでもできるようになるということです。もちろんできるまでに人によって早い遅いは当然あるでしょうし、逆上がりより高い難度の種目は、練習してもできない場合もあるでしょうけれど。
数学もこれと同じで、少なくとも教科書の例題や基礎的な問題は、練習さえすれば、だれでも(多少の早い遅いはあっても)できるようになります。「急がば回れで」、わからないところまでもどってひとつひとつ焦らず地道に勉強するしかないと思います。苦手意識をなくすのは簡単ではないかもしれませんが、あまり「数学は苦手」と考え過ぎないほうが良いと思います。