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方言の保存
多くの人が標準語を日常しゃべりますが、方言を保存しなくてもいいのですか?
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人為的に言葉だけを保存しようとするより、方言を用いた文芸や芸能(民謡・落語(上方落語だけでなく江戸落語も江戸方言の宝庫)・狂句・郷句など)を将来も広く楽しんでいけば良かろうと思います。これはほんのちょっとしたこと、たとえば「くまモン体操」の最後に「おしまい あとぜき」と言っているようなことです。このひとことを聞いただけで故郷の子ども時代を懐かしく思い出す人は少なくないのです。 「方言の生命力」には驚くべきものがあります。例えば本居宣長の「玉勝間」の中に肥後(熊本)から訪ねてきた客が、当時すでに「見える」「聞こえる」と話していた言葉を「見ゆる」「聞こゆる」と話すのを聞いて、「熊本では一般にそうした昔の雅な言い方をするのか」と聞いたら「熊本でも田舎の方のものは皆そうだが、少しでも改まってものを言うような人の多くは「聞こえる」「見える」と話している」という答えが帰ってきたという一節があります。 ところが21世紀の現在の熊本でも、「聞こゆる」「見ゆる」という言い方は年配の人を中心に根強く残っています。玉勝間が書かれた時代から少なくとも200年以上も動詞の活用形の変化(というか古語から現代語への変化あるいは共通語化)という「言葉のゆれ」が継続中なのです。もちろん「見ゆる」「聞こゆる」は古語「見ゆ」「聞こゆ」に由来する「正しい日本語」であって方言と決めつけるのは誤りですが…。 回答者は「見ゆる」「聞こゆる」の地方の出身で、普段は東京の共通語の世界に生きています(九州出身者には微妙なアクセントの違いから見破られることがあります)が、首都圏にいる親族や高校時代の友人らと話すときには自然に方言が出ます。同窓会は「ふだんは話さない(話せない)ふるさとの言葉での会話を楽しむ場」でもあります。全国の方言はその中身が時代に合わせて変わりながらも細く長く生き続けるのだと思います。
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- f272
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多くの人は日常的に方言を使っていますよ。あなたが気が付いていないだけでしょう。 特に方言を保存することは必要ないと思います。わざわざ保存しなくても必要なものなら(弾圧されない限り)生き残ります。