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建物の階数の呼び方。三階は何故「さんがい」?
以前からどうしてなんだろうと不思議に思っていることなんですが、 建物の階数は普通、一階(いっかい)・二階(にかい)・ 四階(よんかい)・五階(ごかい)…と呼びますよね。 それなのに、どうして三階だけは(さんがい)と呼ぶんでしょう? 物事の回数の場合は、三回でも(さんかい)と言いますよね。 なのにどうして?「さんがい」と濁らなきゃいけない理由でもあるんでしょうか? 実に不思議です。どなたか教えてくださいませ。
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私の周りでは「さんかい」と言いますよ。 でも、一杯、二杯、三杯・・・の三杯を「さんばい」とは言います。 直前に「ん」がつくと濁りやすくなるのかな。 おそらく、日本語の歴史の中で発音しやすいように 徐々に変化していったものだと思います。 こんなのがありました。 (「階」ではないですが・・・) http://funky.pos.to/misunderstand/gencho/result033.htm 以上、ご参考までに。
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- aschenbach
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締め切られてないようなので、お邪魔しました。 実は「三回」の「さんかい」のほうが「例外」です。 「二字以上の漢語の熟語において、前の字が“ん”で終わる時、後ろの字の頭の音が濁れるものなら濁る」という原則がある(正確には「あった」)のです。 「三」は「ん」で終わりますから、後ろに「階」(“か”い)「匹」(“ひ”き)「本」(“ほ”ん)「杯」(“は”い)等の「濁れる(対応する濁音を持つ)」音が来ますと、それぞれ「さんがい」「さんびき」「さんぼん」「さんばい」等と濁るわけです。 何も助数詞に限るわけではなく、「神社」(「じんしゃ」ではなく)、「万歳」(「ばんさい」ではなく)、春菊(「しゅんきく」ではなく。なお「菊」の字の「きく」は音読みです)など、幾らでもあります。「天下」も古くは「てんが」と濁る言葉でした。 また、「前の字が“ん”で終わる」という時、その「ん」は「中国語の発音における“ん”」ですので、“n”だけではなく“ng”の場合もあります。“ng”は日本語の音読みでは「い」か「う」に変換されるので分かりづらいですが、栄華(「栄」の字の中国音が“rong”なので「えいか」でなくなる)、兵庫(「兵」の字が“ng”終わりなので「ひょうこ」でなくなる)、黄金(「おうこん」でなく)など、これも幾らでもあります。「東方」も、古くは「とうぼう」と濁る言葉でした。 ハ行の場合、濁音のバ行になるほか、半濁音のパ行になることもあります。「参拝」などがその例です。 ですが、これはあくまで「原則」なので、「三回」などの例外もまた沢山あるわけです。 また、漢字の音読みには漢音と呉音とがありますが、呉音のほうが濁音になりやすい傾向があります。「声」という字の漢音は「せい」、呉音は「しゃう(=しょう)」、だから同じ「音声」と書いても、漢音で読めば「おんせい」と濁りませんが、呉音で読めば「おんじょう」(「大音声」を「だいおんせい」とは読みません)と濁ります。「兵庫」の「ひょう」も呉音です。無論、これにも例外はしこたまあるのですが。 もともとは、呉音が仏教系で日常用語、漢音が儒教系で非日常的な堅苦しい言葉に用いられていました。ところが明治になって、学校教育で「漢音が正式の読みだ」ということにしたので、漢音読みが一般的になりました。「関西」と書いて「かんせい」と読む大学が関西にありますが、これは明治の流行の最先端を行ったものです(「西」の字の漢音が「せい」、呉音が「さい」。で、呉音で読んでも「かん“ざ”い」にならないのは、例外です)。更に戦後、学校教育があまねく行き渡るにつれて、呉音の方が特殊な読みのように感じられるほど、漢音の力が強くなってしまいました。そして、それにつれて、「前が“ん”だったら後ろは濁れれば濁る」という原則(これも「げんぞく」ではありませんね)も、忘れ去られてしまったのです。 「三階」と書いて「さんかい」と読む人が若い人に多いのは、若い人ほど古い伝統から遠いからだと思います。
お礼
ご丁寧なご回答を頂きましたのに、お礼が大変遅くなってしまって申し訳ありません。 > 実は「三回」の「さんかい」のほうが「例外」です。 あ、なるほど。思い込んでいることがそもそも逆だったんだですね! > 「二字以上の漢語の熟語において、前の字が“ん”で終わる時、後ろの字の頭の音が濁れるものなら濁る」という原則がある(正確には「あった」)のです。 全てこの原則に従っていれば何も疑問は起こらないんですけどねー…笑 >ですが、これはあくまで「原則」なので、「三回」などの例外もまた沢山あるわけです。 これなんですよねー。混乱してくる原因は…笑 > また、漢字の音読みには漢音と呉音とがありますが、呉音のほうが濁音になりやすい傾向があります。(中略)無論、これにも例外はしこたまあるのですが。 ここにもまた例外ですか…。 > (前略)ところが明治になって、学校教育で「漢音が正式の読みだ」ということにしたので、漢音読みが一般的になりました。(中略)更に戦後、学校教育があまねく行き渡るにつれて、呉音の方が特殊な読みのように感じられるほど、漢音の力が強くなってしまいました。そして、それにつれて、「前が“ん”だったら後ろは濁れれば濁る」という原則(これも「げんぞく」ではありませんね)も、忘れ去られてしまったのです。 なるほど、そういう経緯があったんですか! > 「三階」と書いて「さんかい」と読む人が若い人に多いのは、若い人ほど古い伝統から遠いからだと思います。 ふむふむ、確かに若い人ほど古いものを切り捨てる傾向がありますもんね。 面白いお話をありがとうございました。
補足
しばらく開かないでいるうちに、 新たなご回答を頂いていることに気付きませんで大変失礼しました。 今精神的に余裕がないので、後日改めてお礼させて頂きます。ごめんなさい。
- shangyan
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なぜかと考えると不思議ですよね。助数詞はよく使うだけに例外になったということでしょうか。 「3」と「何」が助数詞と結びつくとき、例外的に濁音になるとされています。 「階」の他に、「匹」「本」「杯」なども濁音になります。 でも、「回」は、「さんかい」「なんかい」です。アクセントが違うからでしょうか? 音声的には、前の鼻音「ん」に引かれて、濁るもので、 いろんな言語のなかで珍しくない現象です。それが話しやすいからです。 和語であれば、「連濁」といってたくさんあります。 二語が結合して一つの単語を作るとき起こります。 かさ→あいあいがさ くろ→くろぐろ でも、日本語で漢語は、原則として、連濁が起こらないことになっています。 でも、例外がいくつかあります。 菓子(かし)→和菓子(わがし) 砂糖(さとう)→黒砂糖(くろざとう) 中(ちゅう)→一日中(いちにちじゅう) 最近、「さんかい」と言う人が増えているのは、漢語は連濁を起こさない、という原則に合わせようという意識が働いているのだと思います。例外を一つ一つ覚えるのは記憶の負担になりますから。
お礼
ご回答をありがとうございました。これまた興味深いお説に見入ってしまいました。 >でも、「回」は、「さんかい」「なんかい」です。アクセントが違うからでしょうか? え?「三回」と「三階」ってアクセントが違います? 私は全く同様に発音してますけど…汗 だからこそ、同様の言葉なのにどうして濁ったり濁らなかったりするのか不思議なんです。 >音声的には、前の鼻音「ん」に引かれて、濁るもので、 いろんな言語のなかで珍しくない現象です。それが話しやすいからです。 私的には「さんがい」より「さんかい」の方が話しやすいんだけどなぁ…ボソボソ 和語・連濁・漢語…なるほど、とても参考になりました。 >最近、「さんかい」と言う人が増えているのは、漢語は連濁を起こさない、という原則に合わせようという意識が働いているのだと思います。例外を一つ一つ覚えるのは記憶の負担になりますから。 全く私も賛同いたします。例外なんて少なければ少ないほうが負担が軽くていいと思います。 「三階もさんかいと呼ぼう」提唱委員会でも結成しようかしらん…
- GSK
- ベストアンサー率17% (64/368)
再度No.1です (^^;) ちなみにこれは派生としての回答内容であることを先に明記しておきます ちょいとネット検索した所、関連してこんなものが出てきましたので 豆知識として表示します *** ◆ことばの話435「三階の"かい"と"がい"」 「世の中は 澄むと濁るで 大違い 刷毛に毛があり ハゲに毛がなし」 という狂歌があるそうです。確かにそうですね。 最近、「ビルの3階」と言う時の「3階」を「サンカイ」と濁らずに言う人が増えているようです。 正しくは「さんがい」と濁ります。アナウンサーであれば「ガ」は鼻濁音ですが。 そもそも九州など西日本では「サンカイ」と濁らない傾向があるようですが、 最近は東京などでも若い人たちが「サンカイ」と濁らない清音で発音しているようなのです。 NHKの1999年の「ことばの揺れ調査」によると、 「サンカイ」と濁らない人の割合は21.5%、 「サンガイ」と濁った人は73.4%だったそうですが、 年齢層を若い世代に絞れば、もう少し割合が上がるのではないでしょうか? なぜ濁らなくなったのか? まず考えられる原因は、 前につく数詞によって濁ったり濁らなかったりするのは面倒くさい、覚えられないということ。 次に、エレベーターなどで階数を音声で表示するものが増えていますが、 それらは階数によってちゃんとした読み方を示すのではなく「数字十(プラス)階」という形の合成音声なので、 「さんがい」ではなく「サンカイ」という清音で音声表示してしまうということ。 それで階数の読み方を覚えた若い人たちが増えているのではないかということです。 検証は出来ませんが、この間エレベーターに乗って 「サンカイデス」 という合成音声の案内を聞いた時に、そうかもしれないなと思いました。 また、なぜ「3」だけ濁るのか?これは言い習わしによるとしか言えませんと、 NHKの用語研究班の方も書いています。「3羽」「3匹」なども「3」は濁りますね。 ちなみに「13階」「23階」も「ジューサンガイ」「ニジューサンガイ」と濁ると、 NHKの「放送用語保存版222」には書いてありますが、こちらは「サンカイ」よりもさらに濁らない人の割合が多そうです。
お礼
再度のご丁寧なご回答をありがとうございました。 >「世の中は 澄むと濁るで 大違い 刷毛に毛があり ハゲに毛がなし」 はははは!確かに。大笑いさせて頂きました。 >なぜ濁らなくなったのか? 前につく数詞によって濁ったり濁らなかったりするのは面倒くさい、覚えられないということ。 これは私などもそう思います。例外などなくて一律の方がよほどすっきりするし 日本語を習得しようとする外国の方にとってもありがたいでしょうし。 >次に、エレベーターなどで階数を音声で表示するものが増えていますが、 それらは階数によってちゃんとした読み方を示すのではなく「数字十(プラス)階」という形の合成音声なので、 「さんがい」ではなく「サンカイ」という清音で音声表示してしまうということ。 え?これはちょっと賛同できませんが…。 たまたまかもしれませんが、私が聞いた音声は全て「さんがい」と言っていました。 >また、なぜ「3」だけ濁るのか?これは言い習わしによるとしか言えませんと、 NHKの用語研究班の方も書いています。「3羽」「3匹」なども「3」は濁りますね。 まぁ、結局はそういうことなんでしょうねぇ。何故かと聞かれても、先人がそのように使用したからとしか…。 > ちなみに「13階」「23階」も「ジューサンガイ」「ニジューサンガイ」と濁ると、 NHKの「放送用語保存版222」には書いてありますが、こちらは「サンカイ」よりもさらに濁らない人の割合が多そうです。 そうなんですよねー。3階は「さんがい」と言っても、13階・23階…となると「~さんかい」となる。 これがまた実に不思議なことです。どうでもいいことなんでしょうけど…。
- hijyousyudan
- ベストアンサー率12% (342/2653)
ちなみに「さんがい」が正しい読み方です(^^;
お礼
再度の補足回答をありがとうございました。 はい、3階は正しくは「さんがい」と読みますよね。 バリアフリーの広がりからか、 音声で何階なのか教えてくれる機能の備わったエレベーターが増えてきつつあるようです。 それをよく聞いていますと、確かにどこでも「さんがい」と言っています。 実は私も先の回答者の方のように、「さんかい」と言っていました。 でも、正確には「さんがい」なんですよねー。 で、三回は「さんかい」なのにどうして???と常々思っていたのです。
補足
皆様、ご回答をありがとうございます。うっかりしておりまして、 「お礼は遅くなります」と付記するのを忘れました。 明日以降必ず致しますのでお許しください。
- hijyousyudan
- ベストアンサー率12% (342/2653)
読みやすいように自然と言い変えられたのが、 そのまま定着したのではないでしょうか? 階だけではなく、匹・本・杯などもそうですね。 基本的に濁った読みが存在する呼称については、 三のとき濁るようです。 そういわれて考えてみると回や会は、 濁った読みが無いような気が・・・ まぁ、例外もあるようなのですが、 ご参考までに。
お礼
ご回答をありがとうございました。そして参考URLも。 これまた非常に興味深く読ませて頂きました。 この冒頭にある「あなたが住んでいるのはナンガイ?」というクイズ、 私も記憶にあります。そう言えばそうだよな~と思ったものでした。 しかし、この文献の方はその疑問をいろんな事例を引き合いに出して考察していらっしゃる。 「9月9日9時9分」はどうして「くがつここのかくじきゅうふん」と読むのか。 確かに、日本語を習得しようとする外国人はさぞ混乱しているんでしょうねぇ。笑 いやぁ、面白く読ませて頂きました。
- beam
- ベストアンサー率24% (412/1678)
私も「さんかい」ですねぇ。 方言なんでしょうか?
お礼
ご回答をありがとうございました。 beamさんも「さんかい」とおっしゃるんですか。2票目ですね。 ん?「票」も3と4とで言い方が違うのかな???何だか頭が混乱してきました。笑 ちなみに、方言ではないと思います。
- GSK
- ベストアンサー率17% (64/368)
kankun_fyofoさんこんにちは 階のまえが 「ん」の為、母音が無い為でないでしょうか で、両方用いるとか・・・ P.S (質問と違いますが) ちなみに私は4階を「よんがい」とよく言います さんかい・よんかい も言うこともありますが頻度は少ないひとです ちなみに東京生まれの東京育ちの為、 地域性は少ないと思います (^^)/ではぁ~
お礼
ご回答を有難うございました。 > 階のまえが 「ん」の為、母音が無い為でないでしょうか 私もそうかな?と思ったんですけど、でも、4階だって該当しますよね? なのに4階は「よんかい」。それでどうしてなんだろう、と思う訳です。 > ちなみに私は4階を「よんがい」とよく言います さんかい・よんかい も言うこともありますが頻度は少ないひとです 4階のことを「よんがい」と言うんですか? ふーむ、気が付かないだけかもしれませんが、 私は誰かがそのように言っているのを聞いたことないんですけど。
お礼
ご回答をありがとうございました。そして参考URLも。 こういう文献を読んでみたいと思っていたんです。 そういえば私は「階」に限定して質問したんですが、 「杯」もそうだし「匹」もそうだし「分」もそうですね。 いやぁ、面白く読ませて頂きました。 で、siteumaさんは「さんかい」とおっしゃるのですね。 私の周りでは「さんかい」と「さんがい」が半々のような気がします。 今度みんなに聞きまくってみようかな?笑