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SKD11にPVD処理を施した場合の熱膨張について
- SKD11にPVD処理を施した場合、熱膨張する可能性があります。
- 400mmの立方体での膨張量は数十マイクロメートル程度です。
- SKD11の熱膨張は設計や使用環境によって変化する可能性があります。
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- kuroneko2020
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PVD処理により膜厚分の寸法増加があります。 一方、PVD処理の加熱は、SKD11に対する熱処理にもなっているわけですから、熱処理による寸法変化もあります。 SKD11の焼入焼戻による寸法変化の例が https://www.hitachi-metals-ts.co.jp/pdf/catalog/yss-cold-work-tool-steels.pdf の10頁上にあります(SLD=SKD11)。 寸法変化量率は焼戻温度により変化します。長さ方向(圧延方向)と幅方向(圧延方向と直角方向)で、寸法変化率が異なることに注意して下さい。ブロックの方向管理が必要です。焼戻温度が480℃付近を越えると、残留オーステナイトがマルテンサイト化して膨張します。 PVDの処理温度が焼戻温度よりも高く、かつ480℃よりも高い場合はPVDにより膨張します。率は方向にもよりますが、0.05~0.15%程度です。 焼戻温度をPVDの処理温度よりも30℃程度以上高くしておけば、PVDによる寸法変化はありません。 なお高温焼戻した場合は、既回答で紹介されている過去回答にある経年変化にも注意が必要です(例えば2週間の保管)。
- ohkawa3
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既にご覧になっているかもしれませんが、同様のご質問に対する回答が次のスレッドにあります。 https://okwave.jp/qa/q9455719.html PVD処理を施した材料(SKD11)にどのような熱処理が施されていたかによって、挙動が異なりそうです。宜しければ、PVD処理以前に材料に行った熱処理(焼入れ、焼戻しなど)の条件をご提示いただけないでしょうか。
- ohkawa3
- ベストアンサー率59% (1535/2585)
ご質問は、PVD処理の前後で寸法変化があるか否か、あるとすればどの程度かということでしょうか? (熱膨張と記載なさっているのは、PVD処理における熱履歴における寸法変化のことですね) SKD11自体の熱膨張係数は、PVD処理にかかわらず、11.7 ppm/℃と捉えていいと思います。長さ400mmであれば、10℃温度変化があれば、0.047mm(47μm)程度の熱膨張があると思います。 PVD処理による寸法変化については、専門家からの回答を待ちたいと思います。