「一目置く」のは、置く人の自発的な意志です。敬意を表し、一歩譲る気持を表現する言葉、です。
囲碁をやる人は分かると思うのですが、自由意志で石を置くのは1目まで(先 or 定先:せん or じょうせん、まで)で、2目(石の数え方としては2子)以上は、力量不足が原因で、イヤでも、恥ずかしくても石を置かざるを得ないのです。
敬意を表するために自発的に石を置くのとは、趣旨がまったく違うので、二目置くのは一目置く場合の2倍敬意を表し、三目置く人は一目置く人の3倍敬意を表している…ことにはならないのです。
だから、「一目置く」という表現は残っても、二目置く・三目置くという言葉は(洒落以外には)ナイのだろうと思います。