一つには気候。
北部には高温乾燥した広大なサハラ砂漠、赤道付近には逆に高温多雨多湿の熱帯雨林が広がり、さらに南部は南部でサバンナと乾燥地帯。
そして、高温と乾燥は産業発展に必要不可欠な水を供給しない。
また、熱帯雨林に至っては社会が発展するには、余りにも過酷過ぎる現実がある。
二つには人種。
人種自体は個人に選択の余地がないものではあるけれども、アフリカの歴史を振り返ってみるとき、とくに大航海時代からアメリカ合衆国独立に至る奴隷制度、さらにこうした人々を商品として扱ってきた奴隷貿易の中で、単にアフリカ現地から人材、働き手を奪うばかりではなく、黒人=奴隷=アフリカという認識を世界中に拡大させた時代でもあった。
そういう黒人を物として扱ってきた歴史の中からアフリカに対するイメージは、常に特に白人支配の国々からは見下ろされ、対等な関係を基本とする取引(商売)相手として見なされるには、それなりの時間を要している。
そうした気候風土と人種という問題の中で産業といえば農業か、あって観光業くらいしか思いつかない。
外貨獲得には、余りにも産業規模が小さ過ぎる現実がある。
近年アフリカに眠る膨大な鉱物資源などが話題になり、開発資金の乏しいアフリカ諸国の足元を見た中国などが、せっせと金儲け目的で獲得援助や資金貸付けに躍起になっているが、やはり、そこで行われるのも現地での人材の投入に止まるというのが現実であり、そこに産業を根付かせるまでには、まだまだ長い時間が掛かるのだろう。
製造業一つとっても水資金の無い環境では、工業用水を引き入れる術もなく、また、たとえ海沿いに広大な土地を見つけたとして、何かしらのプラント建設が関の山で、そこに海外からを含めて、多くの人々が参集して一つの街や賑やかな繁華街ができるなど、想像することさえ難しい。
アフリカの国々の多くが今もって貧困に喘ぐのは、一つには劣悪な気候風土、そして二つには奴隷制度の歴史から黒人に対する蔑視を背景とするアフリカへの偏見。
今なお、狩りを生業として裸で生活する人々も多い。
その光景が全てを物語っていると思いますよ。
お礼
なるほど、地理的理由と歴史がまぁ…ですよね。 話は変わりますが、白人のせいでアフリカが貧困になってしまい膨大な難民がいるのに、それを日本に押し付けようだなんて虫が良すぎますよねェ さすが白人と言った所か笑 丁寧な回答どうもありがとうございました。