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有機化合物の分離
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基本的に親水基の少ない有機物は水に殆ど溶けません。最初の混合物中のどの物質も水に難溶です。しかし、塩は電離することにより電荷を帯び、水和することによって安定化するため、水に溶けるようになります。 まず、NaOH aqによって塩基性にすると、酸性の安息香酸、フェノールが塩となり水層へ、アニリン、ナフタレンが有機層へ移動します。 安息香酸Na、Naフェノキシドを含む水層に塩酸を加えて酸性にすると、それぞれ安息香酸、フェノールに戻り、再び有機層に移動します。ここに炭酸水素Na (炭酸塩)を加えると、弱酸の遊離反応により安息香酸が塩になり、水層(B)へ移動します。一方フェノールは炭酸より弱い酸なので、有機層(C)に残ります。 アニリンとナフタレンを含む有機層に塩酸を加えて酸性にすると、塩基性のアニリンは塩となり、水層へ移動します。ナフタレンは有機層(F)に残ります。アニリン塩酸塩を含む水層にNaOH aqを加えて塩基性にすると、弱塩基の遊離反応によりアニリンが遊離し、有機層(E)へ移動します。