was は不定代名詞、es は代名詞ですが、
副文の内容を特に強調する場合、
ほかのものと区別する場合などに、
指示代名詞 das や dieses, dies を使うことがあります。
das は話し言葉で、dieses, dies は書き言葉です。
Ich weiß nicht, ob das Restaurant gut ist.
Ich weiß nur das, dass es sehr teuer ist.
私はそのレストランがよいかどうかは知りません。
私が知っているのは、そこがとても高いということだけです。
2番目の文の das が不定代名詞で、nur を伴って強調的に副文全体を指します。
(これを nur es, dass… とすることはできません。
Ich weiß es nur, dass… の語順ならありますが、
この場合、nur は es ではなく weiß にかかるので、
「~ことを知っているだけ」という別の意味になります。)
Das Wichtigste ist (es), dass wir weiter leben.
一番大事なのは、私たちが生き続けることだ。
↓(強調)
Das Wichtigste ist das, dass wir weiter leben.
一番大事なのは(まさにこれ)、私たちが生き続けるということだ。
dieses/dies はおもに書き言葉として使われます。
古い時代のものほど多いです。
副文を指す実際の用例は長い文が多いので、ドイツの有名な哲学者、
ヘーゲルの『歴史哲学講義』の中の有名な言葉をごく短く書き換えてみます。
Was die Geschichte lehrt, ist dieses/dies, dass man niemals etwas aus der Geschichte lernt.
歴史が教えることは、人が歴史から何かを学ぶことが全くないということである。
現代の書き言葉でも、二つに分かれた文の間で使うことはよくあります。
dies の例。
Bewegung erhält uns leistungsfähig und gesund. Dies ist allgemein bekannt.
= Dies ist allgemein bekannt: Bewegung erhält uns leistungsfähig und gesund.
運動は私たちの仕事能力や健康を保ちます。これは一般的に知られています。
お礼
ありがとうございます!
補足
本題から逸れるかもしれないのですが。 nur esがだめな理由は、どういう文法項目に載っているでしょうか。 どこかで見た気がするのですが、見つけられず……。