なぜ「2つの意味がある」とするのでしょうか?
勝手にそう思い込んでる、決め付けてる人が多いのは知ってますが、
そう言うことの根拠を探してみると、「命令」の「命」のほうを指してるのが殆んどです。
ならば「令」と「命」が同じ意味だとする根拠が必要になるのですが、そのような納得できるが古い時代の説明からは見つかりません。
つまり現代人が勝手に、形が似てるというだけで「命」と同じ意味だと決め付けてしまったのではないでしょうか。
本来は「上(かみ≒神)からの令(よ≒良)き告げ言(こと)」という意味の筈なんです。
「令」の訓読みは「良(よ)く」です。
(中国の古典でも、概ねそういう意味で使われているようです。)
つまり日本人が勝手に意味を(狭めて)取り違えている可能性が高いとさえ言えるものです。
日本でも古来は(お上≒神≒天皇)からの「お告げ」とか「お伝え」の意味で使われていた筈です。
ですから、その時代では勅宜(みことのり)ということで意味は曲がってなかったと言えます。
日本的には総じて「令(よ)き告げ言」という意味で用いられてきてます。
それが時代の流れとともに「命」とか「司」とか、神より位が下の者によって勝手に付け加えられてきたことが、
「令」を授かる民衆に違う意味を植え付けてしまったのではないでしょうか。
それを更に、現代の研究者が勝手に違う方向に意味を変え、その意味を狭めてしまったのではないでしょうか。
そのような経緯によって、現代の皆さんが逆の意味で捉えるようになったのだろうと思ってます。
時代の流れの中で意味が逆転した「悪しき例」なんだろうと考えてます。
「令」は「最上位の良い知らせ」が本来の意味です。
…だからこそ名前にも多用されているのです。
悪い意味の文字を名前に用いる筈はないと考えるのが普通ではないでしょうか。
本来なら「占い師のお告げ」よりもずっと上の、信じる価値の高い最上級の意味が込められているのです。
そのような意味だからこそ、時の官僚によって民衆を思いどおりに動かす目的で、別の文字を加えることで悪用もされてきたのだとも言えるかと思います。
…「令」という一文字に「強制」的な悪い意味は無いと言い切って良いかと思います。
別の一文字が加わった時に初めて、
加えられた文字により「熟語」としての意味が変えらるのであって、
「令」という一文字に罪はないと言えます。
したがって「令」という一文字には、
「1」のような「言いつけ」や「命令」「指令」という意味は全く無い。
明らかな誤解に基づく解釈であり、
意味は二通りではなく、当初から一つの意味しかないと答えておきます。
お礼
ありがとうございました。なるほどそう言うことだったのですね。