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弾性波を支配する方程式について
弾性波の物理は、弾性体(ゴムの塊)に力を加え、それに比例して生じたひずみが回復してさらにそれがオーバーシュート(振り子が逆に振れる)して逆向きの力が生じ、...というようなことを繰り返しつつ波として伝わっていくという現象だと思います。レイリー波、ラブ波、P波、S波などはその振動パターンごとに名称がつけられているということですが、基本的な実体はどれも同じではないかと思います。このように名前がいろいろあるけれどもそれを統一的に示した式はあるのでしょうか。実際は伝わる速度がかなり違うのですべての波を調べるのは不経済なので個別の波を調べるということなのでしょうか。コンピュータシミュレーションをするとしたらこれらを区別しないで統一的な弾性波として考えていくことは可能でしょうか。別々に解析されることが多いのかもしれませんが、実際にこれらが重合している場合もあるのではないかと思いますが。その場合はどう考えるのでしょうか。 まさに、本日の朝に大阪地震だったわけですが。
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- ddtddtddt
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まずどうでも良い話ですが、ゴムはふつう素直な弾性体には含めない気がします。素直な弾性体は、伸ばした(縮めた)量に比例して抵抗力を発揮しますが、ゴムは伸ばしやすい(縮めやすい)ので、その量が実用的な範囲でも大きくなり過ぎ、抵抗力が比例するとはみなせなくなるので。 弾性波動の基礎方程式は、粗密波とせん断波の和になります。というか粗密波とせん断波に分解して考えると、便利だからです。現実には両方が同時に発生し、混ぜ混ぜです。 粗密波は密度の大小が伝わって行く波です。音波が代表ですが、非常に長いバネの端を、手でドン!と押した時の「バネの縮み」の伝播を想像してください。 粗密波は密度の大小が伝わるので体積変化の伝播とも言えます。せん断波は体積変化を伴わない変形の伝播です。四隅にバネの入った四角いフレームを想像してください。フレームは四隅の角度を変えられもので、バネはその角度変化に抵抗します。しかしフレームの4辺の長さは変わらないので、可能な変形は矩形から平行四辺形への変形のみです。矩形から平行四辺形への変形では、体積変化はありません。 そういうフレームが横にずら~っと連結されてて、その端を上下に「ぶるん!」と振った時の上下動の伝播を想像してください。 長~いバネの例から明らかなように、粗密波の変形方向は波の進行方向と同じです。ここから縦波と言われます。長~い連結フレームの例から明らかなように、せん断波の変形方向は波の進行方向と直角です。ここから横波と言われます。 P波,S波は地震波に含まれる縦波,横波の区別です。地震波は震源から出発して屈折しながら地表に到達し、たいがいは地表へ直角に入射します。それでP波は地表の縦揺れ、S波は地表の横揺れという事態になります。 レイリー波,ラブ波は表面波と言われます。これらは弾性体中の粗密波とせん断波の副次効果なのですが、物体表面は開放されているので内部よりも振動しやすく、内部の波とちょっと違った特徴が現れます。そうすると実体はないんですけど、表面をぺらぺらの紙のように考えて、あたかもそれを実体とするモデル化が可能になります。またそう扱った方がわかりやすい訳です。 とりあえず数値計算するなら、たんに弾性波の基礎方程式だけで十分です。理屈の上では、それだけで表面波も出てくるはずなのですが、数値計算の精度から十分正確とは言えません。表面波に注目するなら、表面波モデルも考慮します。
お礼
回答有難うございます。弾性波の方程式を見てプログラミング的なことを考えてみると、何とかなりそうだなとは思えてきます。微小な六面体(立方体)を数多く積み上げて地盤・岩盤を表現して差分格子とし、適当な境界条件で揺らせばすべての振動モードを考慮した地震波になると思います。ただ、縦波と横波の速さがかなり違うのでやはり波は分けて計算するものなのかなと思ったりしました。3次元の流体計算はかなり経験があり、音波も計算したことがあります。音波は圧縮性流体の粗密波なのでいわばP波と同じかなと考えています。未知数は微小6面体のそれぞれの法線方向変位であり6つの変数になると思います。これですべての方向に対応しているでしょうか。6つの面の接線方向ほ変位は考えません。6面体を無限小に漸近させるためその必要がないと思うのですが。