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材質による浸炭防止の効果とは?
- 鋼材の材質により、浸炭防止剤の効果は変わる可能性があります。
- 硬度がまったく入らない浸炭防止剤は存在しないとされています。
- 浸炭熱処理後の加工には、キー溝を切る前に浸炭防止剤を使用する方法が効果的です。
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浸炭については教科書レベルの知識なので躊躇していたが、本丸の議論が進んでいないので。 「SCM415ではHRC30、SCM420ではHRC42」である点。 以前のJISでは肌焼鋼の芯部硬さが規定されていた。SCM415で235~321HB(21.7~34.3HRC)、SCM420で262~352HB(26.6~37.9HRC)。これらは25mm丸材の特性。 一方回答(1)文献では、SCM420の芯部は430~450Hv(43.6~45.1HRC)。こちらは8mm丸部分断面で測定しているはず。 質問のSCM415での値はJIS通りだが、SCM420での値はJISよりも高く回答(1)文献通り。 SCM415の結果から、浸炭防止剤がほぼ完全に効いていることが推定される。SCM415とSCM420で浸炭防止剤の効果が異なるとは考えられない(証拠はないが)。 SCM420の硬さだけがJISよりも大幅に高い理由は何か。確認方法。 (1)両者の寸法は同じなのか。SCM415が25mm丸、SCM420が8mm丸ということはないか。 (2)芯部の硬さ。それもSCM415でHRC30、SCM420でHRC42になっているか。 (3)今回のSCM420部品をSCM415で試作し、その場合の硬さを確認する。 思いつく理由は二つ。 (a)寸法が違う。ならばSCM420の焼入冷却速度を少しおそくする。 (b)異材。
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このサイトで高い信頼を寄せられる材料の専門家のご回答もあり、意見 としては出し尽された感があります。 質問者さんのお会社で、客先の外注加工業者とも話し合いを持たれている とのことですので、機械加工について愚見を述べます。 他の回答者さんも触れている通り、内径キー溝はスロッティング加工で、 刃物はおそらく超硬合金(ひょっとしたらハイス)を使用していると推察 されます。 HRC30とHRC42では、さすがに被削性に大きな隔たりがあるので、刃先へ TiAlNやTiCrNなどのセラミックをコーティングすることを提案いたします。 下記例のような専門メーカに相談すれば、最適のコーティングを選定・対 応して貰え、刃先の耐摩耗性は大幅に向上すると思われます。 コーティングの膜厚は数ミクロンですので、切れ味には影響しません。 餅屋は餅屋、加工屋さんにもノウハウやプライドがあると思いますので、 あくまでも万策尽きたときの参考として、お見知りおき下されば幸いです。
お礼
コーティングで刃先の切れ味が変わるものなのですね。 弊社は機械加工部門がないため加工技術に関しては素人同然ですがこの回答を見てお客さんに「こんなやり方は?」と問いかけてみます。 回答ありがとうございました。
> 鋼材の材質で浸炭防止剤の効きは変わるものでしょうか? 浸炭防止剤は炭素の拡散速度の遅い素材でできた被膜を形成することで浸炭を抑制するものです。 よって、浸炭防止剤そのものの浸炭ガス遮蔽効果は防止剤固有のものであり、塗布する鋼材の違いではほとんど変わらないと推測されます。 ただし、浸炭防止剤といえども炭素の拡散・浸透を完全に防ぐというのは困難であるため、多少の浸炭は発生するはずです。このため、鋼材の炭素量感受性によって硬度変化に差が出るものと推測されます。 また、鋼材によって内部の炭素拡散速度が違ってくることもあり得ますので塗布領域周囲からの浸炭の発生も防ぎきることはできず、またその浸炭発生広さ、硬度変化量も鋼材によって違いが出ることはあり得ると思います。 > 硬度がまったく入らない浸炭防止剤はあるのでしょうか? 実用的なレベルでは浸炭を抑制できる防止剤はあるのでしょう。 しかし、基本浸炭する素材は焼き入れ性のいいものであり、浸炭が発生せずとも素材自体の焼き入れが発生し、硬度が上昇することになります。 素材自体の焼き入れを防止する薬剤なんてものは多分存在しません。 (あったら切削、プレス加工で多用されています。) > 浸炭熱処理後の加工で良い方法はありますでしょうか? これについては何とも言えません。 HRC42だと素材自体の焼き入れの可能性が高いと思われます。 浸炭ガス無で製品と同じ熱履歴となるテストピースを作成し、硬度を測るのが一番確実です。 浸炭ガス無で今の硬度になっているというデータがあれば、コストをかけずに対処は無理と主張する根拠になると思います。 (それが通らないのが今のご時世かもしれませんが…) SCM420のまま焼きを入れずに浸炭しろというならプラズマ浸炭にするしか方法はないと思います。(SCM420を使う意味がなくなりますが…) 蛇足: 大本の発注者がSCM420を指定した意図を確認できないと事故の元になりそうな気がします。 その1: 表面硬度以外に内部の硬度、強度も必要だからSCM420 この場合は溝入れの業者に頑張ってもらうしかありません。 その2: 内部の硬度、強度は低くてもいいけど表面硬度は欲しい。 その硬度はSCM420じゃないと出せないと思っている。 (でもSCM415でもその硬度は出せている。) この場合、面倒でも素材変更をしてもらう方がみんな幸せになります。
お礼
同形状のSCM420でガス浸炭なし(ずぶ焼き、油はコールド)でテストしましたがやはり浸炭防止部分で通常浸炭防止部分よりも硬度が入っていました。 結論から言えば420は焼入れ性の良い材質と言えるでしょう。 その旨をお客様に伝え無理っぽいと言いましたが納期、コスト的に他にやってもらえるところがないのこと。 結局、キーを切るのは硬いが穴あけ(ドリル貫通)なら出来るとのことで内径を掘る前の未加工部分に浸炭防止剤を塗りドリルで穴を開けてからキーを切るという話で進んでおり現在テストをしております。 詳しい回答ありがとうございます。
内径部分は硬度不要と考えていいのでしょうか? 後止まり穴か貫通穴によってキーの加工方法が変わってきます。 硬度不要ならば浸炭処理後に旋削で内径加工して浸炭層を取ってキー加工という手もあります。
お礼
内径部分の高度はほぼ必要ないらしいです。 貫通穴で貫通のキーです。 おっしゃるとおり浸炭処理後に内径加工(ドリル貫通)してからキー溝を切ることで話が落ち着いております。 回答ありがとうございます。
> 浸炭熱処理後の加工で良い方法はありますでしょうか? > 内径にキー溝 > 硬くて加工しにくいとの指摘 たぶん、現状はスロッタ。 スロッタの工具、加工方法にコメントできる人は希少。 自前のスロッタ加工は少ないので、客先から外注と推測。 回答(1)(3)に同意。 質問者さんはすでに熱処理屋さんとしての答えを持っている。 それで十分だと思う。 丁寧に説明することだと思う。策は不要。 質問者さんにしてみれば、 工具、加工方法 云々は世間話程度こと。
お礼
お客様に聞いたところキー溝はさらに外注に出しているとのことでした。 その外注さんからお客様にクレームが来て弊社とお客様と外注さんで話し合っています。 当方の浅はかな知識でキー溝の送り加工を浅めにし、数回削れば良いと思っていましたが精度や加工工程、リードタイム等があり出来ないとの回答が来ました。 現在別の方法がないか弊社でテストをしつつ加工方法についても案を出してもらっています。 回答ありがとうございます。
補足
お客様に聞いたところキー溝はさらに外注に出しているとのことでした。 その外注さんからお客様にクレームが来て弊社とお客様と外注さんで話し合っています。 当方の浅はかな知識でキー溝の送り加工を浅めにし、数回削れば良いと思っていましたが精度や加工工程、リードタイム等があり出来ないとの回答が来ました。 現在別の方法がないか弊社でテストをしつつ加工方法についても案を出してもらっています。 回答ありがとうございます。
ちゃちゃが入りました。 * 出入りの商社に確認する内容 貴社の熱処理に関する対応の情報収集 * お客様に工具を変えての対応か、材質変更はできませんか? お客様に関する情報収集 工具や加工方法の見直しによる実質的な加工チャージアップをしないなら、 部品のスペックを落とし、材質変更の許可や熱処理温度や浸炭時間変更許可を バーターで取るしかないでしょう。 問題が発生したスペックを選択したのはお客様だから、ソフトな手法でのバーター取引 アプローチ法です。 お宅が選択したのだからできませんや、加工単価が上がります、等々の一方的な連絡が 入ってくることも屡でした。 それは良くありませんので、できるだけの努力(情報収集)をした上での説明ベーターです。 ? JIS又はISOの規格通りなので、その刃具を持っている加工業者に発注するか、 ? 材質変更するか、熱処理の温度等を変更し、スペックを下げてもらうか、 をお客様若しくは貴社役員に判断してもらえば如何でしょうか? それも駄目なら、役員さんなので良い代替え案をお持ちと存じますが、……と 代替え案を聞き出すかです。 多分、量産部品なのでしょうね。 貴社役員指導の下テストし、それでも駄目なら、後工程の加工で浸炭防止剤と同じ効果で 加工ができる工程に組み直してもらうかです。 やはり、コストはアップすると推測しますが、研削でキー部の硬くて削り難い箇所を 除去後スロッターで削る。(前加工でキー溝付近の加工代を浸炭深さ代+αにし、研削除去 を設定する)
お礼
熱処理の方法等を話しました。 数回、色々なテストもしました。 お客様が「コストが掛かるのはダメ何とかして」と言われています。 テスト等でコストが掛かっているのは弊社も同じです。 弊社で出来かねるので他者に持っていったらと言いたいところですが弊社役員とお客様とのトップ同士の付き合いのため安易に断れない状況です。(だから日本人はといいたいところですが…)
↓>お客様に工具を変えての対応 工具を変えるぐらいでは難しいから本質問が出てる。キー加工の特殊性を知らないヲタクが書いても児戯。 他の字句も空文で何の足しにもならない。イカ足タコ足で“材質変更”を書いてみたら・・・ ↑ ちゃちゃが入りました 本件だけを見ておれば、何事かと不審になるかも しかし周りを見れば当質問サイトは悲惨な状態なのが判ります。 No.43398 UV硬化タイプのダイシングテープの考え方 当たり前のことの記載で御免あそばせ 過去にはそんなどころじゃない。嘘がバレるとやおら小児ガエリ http://mori.nc-net.or.jp/EokpControl?&tid=289894&event=QE0004 ベビーカーに乗って ピーポー ピーポー ウーン (´ε`;)ウーン… 諸悪の根源はこのよな乱暴狼藉を放置する此処の無管理。管理者はいるみたいだが技術に関する知識が乏しい。二例は専門外でもとにかく技術者なら容易に見破れるはず。 尚、イカ足タコ足とはこれ http://mori.nc-net.or.jp/EokpControl?&tid=272305&event=QE0004 全てではないが、質問者の助けになる場合も多々ある 質問主旨は本件に絡む分野。参考サイト8+9もの数を当てズッポウで並べるが、正解には到達できないで言い訳。知識は質問者イカ!!なのに回答 もとい以下(笑) ちゃちゃ をいれたオッサン。過去の間違い回答にも反省は全く無し。 http://mori.nc-net.or.jp/EokpControl?&tid=251655&event=QE0004 雄ネジ部の焼きいれ 回答(1) 私 JIS、、、ねじ部は浸炭防止が望ましい 回答(4) オッサン ねじ部分のみ高周波焼き入れをする 回答(5) あまり適切でない回答に困惑しています。 調質以上に硬度を上げると、、、破断などの危険性を内在する 回答(6)、(7)、(9) 焼入は危険 に同意 回答(8) 私 オッサンの過去の非行から解明 ネジへのモロ焼入は御法度で調質にするは業界常識でしょ。オッサン回答は危険きわまりない。 最近の笑える傑作例 http://mori.nc-net.or.jp/EokpControl?&tid=304388&event=QE0004 中味は私の回答に乗って空虚なことと洗濯バサミ!!の迷信を付け足す 本件に戻り、回答(5)の方が適切にフォローされたが、自動車用ギア等ではこの硬さでも加工するはずが、数モノでなく設備が限られたなら有得るクレームです。 別法としてSCM440に変更可なれば、焼入は高周波、素材を調質で硬さを加工ギリギリにすれば両立できます。 (2)(4)はまったくデタラメだけど懲りずに、、、 上記 笑える傑作例 の 回答(4)黒猫さん は鋼・熱処理の専門家なので
出入りの商社に確認する内容と、お客様に工具を変えての対応か、材質変更はできませんか? の確認を併行して行なっているとは思いますが、如何でしょうか?
お礼
加工方法や工具の変更、材質変更等も無知ながら相談しました。 しかしお客様側で工程やコストが掛かるとのことで受け入れてもらえませんでした。(コストが掛かっているのは弊社も同じです) 現在、別の方法がないか相談中です。 回答ありがとうございました。
補足
加工方法や工具の変更、材質変更等も無知ながら相談しました。 しかしお客様側で工程やコストが掛かるとのことで受け入れてもらえませんでした。(コストが掛かっているのは弊社も同じです) 現在、別の方法がないか相談中です。 回答ありがとうございました。
得られた結果は浸炭防止を含め適切ということになります。 真空浸炭したSCM420の・・・・ http://www.jim.or.jp/journal/j/pdf3/46/08/827.pdf 浸炭条件に関わらず芯部の硬さは Hv410:HRc42 程度 焼入温度を 810℃ と低くした B1 のみ Hv350:HRc36 と低い 焼入温度を下げるのが対策になるかどうか、、SCM415への変更を依頼する方がよいと思います。 判っていても材質・工法の変更が難しいのは当然。他に方法は思いつかないので、仕方ないと思います。
お礼
URLまで貼っていただきありがとうございます。 弊社としては処理温度等を変更するとその品物だけの専用処理になってしまいますのでそうすると単価UPにつながりお客様に大きな負担が掛かるとともに弊社としても他品と抱き合わせが出来なくなりコストが掛かりすぎてしまいます。 材質の変更を打診しましたがお客様の納入先が超大手なので簡単に材質変更は出来ないとの回答が得られました。 回答ありがとうございます。
補足
URLまで貼っていただきありがとうございます。 弊社としては処理温度等を変更するとその品物だけの専用処理になってしまいますのでそうすると単価UPにつながりお客様に大きな負担が掛かるとともに弊社としても他品と抱き合わせが出来なくなりコストが掛かりすぎてしまいます。 材質の変更を打診しましたがお客様の納入先が超大手なので簡単に材質変更は出来ないとの回答が得られました。 回答ありがとうございます。
お礼
関係者様からの回答ありがとうございます。 非常に心強いです。 JIS規格でも420は硬度が入りやすいのですね。 (3)ですが同形状の材質違いでテストのみでの試作はコストの面で折り合いが付きません。 ほぼ同形状(内径が420より2ミリほど大きい)物でテストをした結果浸炭防止部分でHRC32~33位出ました。 (b)の異材を疑いましたがお客様は絶対の自信があるといっており当方で確認することは困難です。 材質を変えられないとのことで色々話し合いしましたがこの硬さではキーは切りにくいが貫通穴なら出来るとの回答を得られ、弊社として穴未加工部分に浸炭防止処理をし、ドリル貫通してからキーを切ってもらう方向で話が進んでおります。 回答ありがとうございます。