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SUS410の焼入れについて
- SUS410の材料にHV400の焼入れは問題なく出来るが、HV330の焼入れは難しいと言われる。
- 焼き戻しでHV330にすると錆が発生し、困っている。
- HV330で焼入れをする方法や焼き戻しで錆を止める方法を教えてほしい。
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なぜ「難しい」のか、難しいのになぜできたのか、を聞いてほしかった。 マルテンサイト系ステンレス鋼の耐食性は、焼入状態が最も高い。 焼戻すると、温度によっては回答(2)?にあるようにCr炭化物が析出し、靱性と耐食性が著しく低下する。このため450~650度の焼戻はしない。 Hv400は200℃程度の低温焼戻。Hv330は避けるべき温度で焼戻している。 JISで規定している高温焼戻では、硬さは「159HB(HRCでは測れない)以上」で低すぎる。そのためSUS410はHV330では使えない。 解決策は、高温焼戻でHv330が得られる鋼種に変更する。SUS420J2辺りか。
考えられる要因として ?焼戻しで酸化し錆びている。 真空度を使っているなら真空度が不足している。使わないなら因果応報。 ?焼戻し温度が脆性とクロムが炭化しやすい不適切な温度になっている。 400~500℃付近だったと思うが、詳細不明。 ?であるなら、錆やすくもなるが、熱処理即起きるのかが疑問。 SUS410DBという変種のカタログでは 『厳密な熱処理管理を行わなくとも、高温での広い温度域からの焼入れのみで、HRC30~40の範囲内の硬さが得られます。』 なので、この鋼種でなくともHV330が無理とは思えないが、、、 ?なら答えは簡単。少し単価がアップかな SUS410は全く経験無いがクロム12%で近いSKD11はよく使い、焼入れ依頼して多少錆びて返されることがあります。(後で研削加工するので少々の錆は不問)
錆発生を防止するなら、SUSの材質を変え硬度アップの手法も変えた方が良いでしょう。 例えば、SUSボルトの強度区分を使用し、A2-50やA4-50で製作してもらう。 SUS304(A2類)やSUS316(A4類)は、加工硬化によりHV330は可能です。 そして、防錆性能も殆ど変化がありません。 鋼のHV330は、引張強さ500N/mm^2程度です。 硬度換算表とSUSボルト強度区分のURLを添付しておきますので確認して下さい。 http://www.k-denka.co.jp/data/conversion.html ↑ 硬度換算表 http://www.ymzcorp.co.jp/ym6/suskyoudo.html ↑ ステンレス製ネジの機械的性質 http://www.ymzcorp.co.jp/ym6/kyoudo.html ↑ 鋼製ネジの機械的性質