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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:ステンレス鋼の表面酸化皮膜中のクロム濃度の分析)

ステンレス鋼の表面酸化皮膜中のクロム濃度の分析

このQ&Aのポイント
  • ステンレス鋼の表面酸化皮膜の組成分析をX線光電子分光(XPS)とオージェ電子分光(AES)で行う場合、酸化皮膜中のクロム濃度について比較する研究があります。
  • 専門書によれば、XPSとAESの分析精度は同程度であり、どちらの手法でも酸化皮膜中のクロム濃度を正確に測定することができます。
  • しかし、得られる結果が同じであるかどうかは、実際の試料や分析条件によって異なる可能性があります。

みんなの回答

noname#230359
noname#230359
回答No.2

XPSとAESは両方とも微弱なエネルギーを持つ電子を分析する点で同じですが、それは結果であり、その分析過程において違いがあります。 XPSは光電効果を利用してるため、入射X線のエネルギーそのものが非常に小さいですが、AESの場合は電子線を用いており、入射エネルギーがXPSと比べるとかなり大きいです。これらの分析は金属元素の価電子状態を反映するほど微妙な状態を検出されるため、入射エネルギーに対して分解しやすいものを分析する場合はXPSの方が有利です。 一方、XPSとAESは物質の最表面の状態のみを反映するため、深さ方向への情報を得るには、入射エネルギーに対して試料を傾けて電子の脱出距離を変えるか、Ar+イオンによりスパッタして、表面を削りながら測定する方法が必要となります。 一般的に深さ方向分析において、細かく短時間で分析できるのはAESです。XPSではかなり時間がかかるため、深さ方向への分析点数はどうしても少なくなります。 また、Ar+イオンを用いるスパッタはステンレス鋼の酸化皮膜を還元してしまいます。特にFeの酸化物はこの影響を受けやすいです。今回目的とされているCr酸化物の場合は影響を受けにくいですが、それでもこのような影響があるということは知っておくべきです。 ご参考までに、ステンレス鋼の酸化皮膜は外側にFe酸化物が多く、Crが内側に多く存在します。常温大気中で生成した皮膜ならNiはほとんど皮膜中には存在しません。このように、皮膜内部においても元素分布が存在するため、酸化皮膜と基材の境界線をどこにするか、厳密に特定することはなかなか難しいです。論文などにおいてもその根拠が不明確なものが散見されます。 そのため、種々の文献を参照されて、質問者様の目的に合うような手法をよく検討されたうえで実施されることをお勧めいたします。

noname#230358
質問者

お礼

詳細にご教示いただき感謝いたします。 ありがとうございました。 実は、AESとXPS両方で分析してみました。 C、O、Cr、Fe、Niのトータルが100%になるように定量計算を行った結果を比較してみました。 XPSでは酸化皮膜中のCr濃化が顕著に現れました。バルク中のCr濃度(約18%)の数倍に高くなっているという結果でした。濃度プロファイルにも明確なピークが現れています。一方、AESでは、濃度プロファイルに明確なピークが認められませんでした。同じ試料からサンプリングしているのですが。不可解な結果となり困惑しております。 定量結果が、XPSの方がCr濃度が高くなる要因についても、ご教示いただければ幸いです。

noname#230359
noname#230359
回答No.1

懐かしい命題が出てきましたね。20年程前、EPMAのマッピングアナライザーで酸化皮膜の構造を眺めていたのを思い出します。 XPSもAESどちらでもよろしいでしょうが、視野が小さいとマクロな状況を見逃します。文献としてはその頃カラーステンレスの研究が盛んに行われていたので、「鉄と鋼」(鉄鋼協会)か「ステンレス技報」(ステンレス協会)を図書館で探されたら良いと思います。

noname#230358
質問者

お礼

ありがとうございました。 かなり昔から研究が行われていたのですね。 探してみます。

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