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アジア農業について
アジアの稲作で零細な家族農業経営が残存し大規模農家が発展できない原因について、具体例を挙げて教えてください。
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こんにちは。 とても良い指摘です。 アジアを語る時、大きな問題があります。 それは大地主が存在し、格差がなくならない。 アジアの最大の国である中国では国が大地主ですべての国民は小作農。 日本だけが農地解放を経験しています。 GHQはこの時、各県に農事試験場を設置し、その土壌に合った作物を試験場で開発して各農民に教えるやり方を採用しました。 (1) 農地解放と農事試験場 ところが広くアジアの国々では農地解放もなければ、農事試験場もない。 農民を支援するシステムがなにひとつありません。 日本は小作から自作農になり、農業を50年経験し、次世代で大規模経営に入る準備がなされている段階と考えられます。 (2) 水利事業の後進性 日本は15世紀、16世紀に戦国時代を迎えています。 各地に起こった戦国大名は戦争を有利に進めるため、道路網の整備と水利事業を積極的に進めています。 これは中央政府の命令ではなく、各地方の戦国大名の独自の判断と考えられます。 ところが日本以外のアジアの国々はこのような実力淘汰の時代を経験せず、後進的な政治形態のまな近代を迎えています。 国を近代化するチャンスを経験せず、欧米列強の植民地に組み込まれる結果となり、水利事業の発達を見なかった。 これが小規模経営の根幹にあります。 (3) 機械化の遅れと棚田の整地化 日本以外の米作農業は耕地が狭いこともあり、機械化が圧倒的に遅れています。 これから日本の農家がアジアへ進出し、先ず農地の交換による集約農業の手法を現地化させること。 そこから規模の拡大へ進めるべきでしょう。 アジアでは山岳地帯の傾斜を利用した棚田が広く見られます。 これを如何に集約して効果的な農業用地に整地するか。 日本人の知恵が試されていると考えます。