こんにちは。ベンゾジアゼピン系の薬剤がGABA受容体に作用するものであるのなら、GABAを多く含む食品を摂取することで薬剤の代替とならないか?という疑問ですね。
まずベンゾジアゼピン系のGABA受容体とGABAの効果に対する作用について説明します。
ベンゾジアゼピンがGABA受容体に結合することで受容体の開口頻度が上がりますが、これにより脳内のGABAが受容体に結合しやすくなる、つまりGABAの作用を増強させることができます。
普段は閉じていることが多い受容体を開くことで、脳内のGABA量が変わらなくても効果的に使用できる状態を作ります。
それならば、脳内のGABAを多くすればベンゾジアゼピン系薬剤を使用しなくてもいいのでは?と考えるのは自然なことかもしれません。
確かにこれができるのであれば、それはベンゾジアゼピン系を使用しなくても近い効果を得ることができる可能性はありますね。
では、GABAを多く含む食品を摂取するようにすれば体内のGABA量が増えるのではないか、と考えがちですが、残念ながらそう簡単にはいきません。
GABAという物質は脳をはじめとした中枢神経系に存在しており、神経伝達物質として働いています。
しかしGABAはグルタミン酸というアミノ酸から脳内で生成されます。食物から摂取して使用しているわけではないのです。
食べれば脳内で作らなくても使えるのでは?とも考えますが、中枢神経には「血液脳関門」という防御機構があり、余計な物質が脳内に入り込まないようになっています。
そう、うまいこと食品からGABAを摂取しても、GABAという物質は血液脳関門を通過できないため脳内で使うことはできない、つまり食品から摂取してもベンゾジアゼピン系薬剤の代替には一切つながらないのです。
ご参考になりましたら幸いです。
ココカラファイン 薬剤師(@cocokarafine) プロフィール
ドラッグストア・調剤薬局を全国約1300店舗展開しているココカラファインのWEB担当薬剤師です。
健康、美容についての気軽な相談相手として「お友達以上お医者さん未満」のような存在を目指してます。
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お礼
丁寧なお返事ありがとうございます。 また薬剤師さんのお立場も充分考慮せず、 申し訳ありません。 ただいろんな選択肢もあるかもしれませんし、受ける立場としても、いろんな関係のない所で客観的な見解を頂き、聞いてみたいと思いました。その方法もあり となるかもしれないと思い。受ける者の生命力ととらえてもらえればとも思います。 GABAは、ボヤキになりますが、 消費者としては、薬の世界と連動せず、 研究の結果、何々だろうと唄うのは 小学生の夏の宿題発表ではないかと、 少し思いました。 ぼやいてすいません。 ありがとうございました。