私の友人にはアメリカにいるベトナム人が多いのですが、概ねベトナムから逃げてきた人たち。ベトナム戦争はソ連が支援する北ベトナムと、アメリカが支援する南ベトナムの間の戦争でした。友人たちの話によると北ベトナムが優勢になると北ベトナムを支援する南ベトナムの共産主義勢力・ベトコン(南ベトナム開放統一戦線)が資本主義陣営の一般の市民の迫害虐殺を始め、大量の南ベトナムの人たちがボートピープルとして海外に逃れました。私の友人の一人は命からがら家族とボートに乗ってインドネシアの難民キャンプに逃れ、そこで英語の勉強をしながらアメリカの難民申請がおりるのを待ってアメリカに渡ったそうです。他にも途中でボートが転覆して周りをサメがうようよ泳いでいる中をなんとか救助されて生き延びてアメリカにいると言う人も知っています。陸路でカンボジアなどに逃れた人たちもいたようですが、当時カンボジアでにいて小学生だった日本人から、ベトナム人が潜伏先でベトコンに発見され連行されていかれるのを見たと聞いたこともあります。
当時南ベトナムの首都はサイゴンと呼ばれていましたが今は北ベトナムを主導してその後統一ベトナムの初代主席になったホー・チミンの名前を取ってホーチミン・シティと呼ばれています。アメリカに逃れたベトナムの友人たちはホーチミン・シティと言うのを未だに嫌がってサイゴンと呼んでいます。
ベトナム戦争は、第二次大戦後の東西冷戦の資本主義 vs. 共産主義の代理戦争のようなもので南北あわせて500万人もの人が死んだのだから、アメリカは当然ベトナム難民を引き受ける義務がありますよね。