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体格の良いことを「がたい」が大きい、と言いますが・・・
初めての質問です。 体格の良いことを「がたい」が大きい、と言いますね。 私は45歳になりますが、このコトバが使われ出したのはわりと最近になってからのように思います。 そのわりには一般語として市民権を得ているように思いますが、考えてみると漢語のようでありながら、当てはまる漢字がなく、ちょっと奇妙なコトバです。 以下の資料検索から、私が考えたストーリーです。 誰か「がかい」という語を日常的に使っていた地域出身のプロレス中継アナウンサーあたりが誤用して広めたのではないか、という憶測をしてみました。 私の憶測はあたっているでしょうか。 どなたか、このコトバが市民権を得るまでのいきさつについて、私を納得させていただけないでしょうか。 以下は資料的にお読みください。 (1)三省堂の辞書で「がたい」を引くと「外見の大きさ。図体」、用例として「―が大きい」とあり、「がかい」と「図体」の混交によってできた語か、という注釈がありました。 (2)では「がかい」とは何か。結構古い言葉で「外観」とか「図体」をさし、「がかい」が広いとか大きいとかいう風に使われていたようです。 (3)「がかい」は、富山弁では「体格。体力」を意味し、「がかいばっかりでかても、まだまだ子供ですちゃ」などと使うようです。(富山弁のホームページで調べました。ありがとうございます) 富山県では、「体格」にも「体力」にも用いられるようです。名古屋や新潟では家のサイズなどをさして「がかい」が大きいとか言うそうです。富山県の場合は、人間の大きさや力に限定されて用いられるようなのですが。 秋田県や山形県では「外見」の意味で今でも「がかい」が用いられているそうです。
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こんばんは。 昨日質問を拝見して、非常に興味深い内容でしたので、今日ちょっと図書館に寄って調べてみました。確実なところは分かりませんでしたが、ヒントにはなりそうな情報がありましたので、ご報告しておきます。 「日本俗語大辞典」(東京堂出版 2003年)という本によりますと、 【がたい】人の体。もと不良が使用。 とのことでした。 不良語というと、昭和40年代後半から50年代にかけて、色々流行ったイメージがありますので、その頃↓かな、という感じがしました。 http://www.geocities.jp/hasu58/sepia/tuppari/tuppari.html 念のために広辞苑を版を遡って見てみたところ、「がたい」が載っているのは最新の第五版(1998年)のみで、第四版(1991年)以前の版には載っていませんでした。 ただ、「がたい」の語源に挙げられている「がかい」も初版(1955年)には掲載されていませんでしたし、日本最大といわれる小学館の「日本国語大辞典」の最新版(第二版 2002年)にも「がたい」は載っていませんでしたので、第四版から第五版の間に「がたい」という言い方が生まれたというわけではなくて、最近になってようやく「日本語」として認められてきた(日本国語大辞典ではまだ認められていない)ということになると思います。 「がたい」の生まれた年代を特定するために、「現代用語の基礎知識」の目次を昭和30年代まで遡ってみましたが、残念ながらそこでは分かりませんでした。 また#2さんのおっしゃる「江戸弁」説も非常に興味深かったので、江戸語辞典などそれらしいものを見てみましたが、上手く見つけることができませんでした。 ということで、「がたい」について分かったことは以上です。 なお、「がかい」についても少しだけ調べました。nijiironomizuumiさんの質問に書かれていることの補足になりますが(もうお調べ済みのことかもしれませんが)、「日葡辞典」(日本-ポルトガル語辞典 1603年?)に「Gacai(ガカイ)<訳>建造物または大建築物の外観。ヲウキナgacai(ガカイ)」の記述があるそうで、最初は建物などの外観の意味のみだったようです。ですから、人間の体の意味に使うのは後になってからのことだと思います。 あと、福岡県の方にも「がかい」は方言として残っているようで、「福岡県朝倉郡三輪「がかいが小さい」」という例文が載っていました。(ちなみに私はその隣の県に住んでいますが「がかい」という言葉は使っていません) しかし、この「がかい」という言葉、非常に興味をそそられますね。あてはまる漢字がありそうで実はない。本当は漢語ではなくて、「がかう(?)」とかいう動詞があってそれが名詞化したものじゃないか、など色々想像はしてみましたが、これまでの国語の専門家が分からないぐらいだから分かるはずはない、ということでとっととあきらめてしまいました(笑)。 ご質問の趣旨からは外れてしまいますが、「がかい」の謎も一緒に解明してくれる方がどなたかいらっしゃらないかと、ひそかに心待ちにしております。
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- tennnou
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こんにちわ。 ・私はてっきり、「躯体」が訛ったんだと思っていましたよ、こんにちまで。むかし、小学校・中学校のときからでも、始終言ったり聞いたりしていました、自分でも。何しろ仲間はみな暴れん坊でしたから。 使用背景はご指摘と全く同じです。したがって、「がたい」は東京の言葉で、たぶん江戸っ子の言葉で'かっこつけた'方言だと思っていました。 大好きな浪曲・落語にも度々聞かれた言葉です。先代廣澤寅蔵≪次郎長三国志≫全20巻にも何回も出てきます。その後、躯体の文字を習ってからというもの、このかたず~っと'がたい'は '躯体'の江戸弁だと思っていました。(そういう意味で自信有りにチェックいれました、一応)。 漢語ではなさそうです。ご参考までに・・・。 言葉の勉強って面白いですね。 ちなみに、東京都港区青山生まれで育ちです(地域の特定も重要だと思いますので一応)。
お礼
浪曲に出てくる、というのは重要なポイントかもしれませんね。 ただ「躯体」が「ガタイ」に転じていくというお考えは、あまりにふたつのコトバの語感が離れすぎていて、ちょっと無理があるような気もします。 申し遅れましたが私は大阪府出身&在住、45歳男性です。
- Diogenesis
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「がかい」の転かという説は広辞苑第五版にも載っていますね。 私は根拠もなく 「たいかく(体格)」が芸能界の隠語で「かくたい」となり さらに縮められて「がたい」となったのではないかと勝手に推測していました。 ちなみに「ガタイ」とカタカナで検索すると 男性同性愛者の集うサイトで 「ガタイ系」,「ガタイ専」などの形で用いられている例が多くヒットするので, ひょっとするとそのようなコミュニティから広まったのかもしれません。
お礼
「がかい」が「がたい」に転じた、という流れよりも、「タイカク」の隠語としての「カクタイ」→「がたい」という方がありそうな感じがします。 #3の方が紹介してくださった「不良語」という括り方は、ちょっとあんまりでは?という気もしますが、でも確かに上品な表現ではありませんよね~。 最後に触れておられる「コミュニティ」ですが、、、身近にそうしたコミュニティの方がおられないので、何とも言えません。(~_~;) 初めての回答に感謝☆です。
お礼
#2の方の紹介された浪曲というポイントや、「不良が使用」というあたりにカギがありそうです。 東京の下町では結構古くから使われていて、テレビなどで市民権を得たのはここ何年かのことなのかもしれませんね。職場の同年代(40代なかば)の女性同僚のうち、大阪育ちの人はほとんど知らず自分で使ったことがないのですが、鹿児島出身の30代の女性は小さいころから使っていたと言います。