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適した言葉が浮かびません「○○アート」??
例えばコマーシャルなどは最終的に購買行動を起こさせることが目的ですが、そういう風に「鑑賞者の行動や思考まで想定し、コントロールして表現の一部とする」というような手法を一言で表す言葉って存在するのでしょうか? 少々古いかもしれませんが、例をあげますと、 世にも奇妙な物語の「ズンドコベロンチョ」なんかは確実に視聴者の反応まで想定し作られ、さらに成功していると思うのですが。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BA%E3%83%B3%E3%83%89%E3%82%B3%E3%83%99%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A7 何でも知っていると自負する主人公が「ズンドコベロンチョ」なる言葉に出会うが、一体それが何を意味する言葉なのかわからず、周囲の人々は「知っていて当然」といった態度で人に聞く事もできない。調べても聞き耳をたてても、ズンドコベロンチョの話題には共通性がなく、推測も叶わない。結局最後まで分からず、「ねえ、教えて!ズンドコベロンチョって何~~!!」と叫んで終わる。 ↓ これを見た視聴者も、ズンドコベロンチョって何?と混乱する ↓ 調べる・推測しようとするが、絶対にわからない。 ↓ 知識を振りかざして人を威圧してきた主人公が、未知の言葉に振り回されて痛い目に合うのが作品の主旨。重要なのは「ズンドコベロンチョ」という言葉の意味ではなく、「意味が分からない、知りたい、すっきりしたい」という不満・不安・欲求を起こさせ、主人公と全く同じように視聴者をも振り回し、擬似的に痛い目に合わせるような効果を生んでいる。「どういう意味なんだ」と悩んでしまった時点で表現は成功している。 「ズンドコベロンチョ」が初めて放送された際は「ズンドコベロンチョ」に関する問い合わせがTV局に殺到したらしいですが、そういう「主人公と同じような行動」を起こした集団がいたことこそ制作サイドのおもう壷なんじゃないか……というような。 表現というのは少なからず「美しいと感じさせる」「懐かしいと思わせる」のような狙いがあるものですけれども、「狙った行動や思考をとらせる表現」という意味で、 「○○が成功している」 ですとか 「○○手法」 みたいな、一言で表す言葉があったら知りたいと思っています。 炎上商法なんかもその類だと思いますが、これはあんまり洒落てないですね……。
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- moritaroh
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「コンセプト」です。 アートなどの表現では、作者は、表したいテーマをどのような手法でどのように伝えるか、といった思考をあれこれと巡らせます。 たとえば、カラフルな色彩で花を描いた1枚の大きな絵があったとしますが、それも「フレッシュさをテーマに、花をモチーフにして、カラフルな色を使い、人を包み込むような大きな絵にする」というコンセプトによってできあがっています。 アートはインスピレーションなど発想や思いつきだけでできあがるのではなく、緻密に計算されたコンセプトで成り立っているので、それがなければアートとは呼べません。 それはデザインや小説や漫画やテレビ番組でも同じで、作り手は、まずテーマを考え、それから手法などを合わせてコンセプトを構築していきます。 世にも奇妙な物語は『奇妙さ』や『不安感』を大きなテーマに各回でモチーフを定め、日常的なドラマに仕立てることで視聴者にリアリティを伝える、といったコンセプトだと思います。で、ズンドコベロンチョの回は、「プライドの高い知ったかぶり」や「知識をひけらかす嫌な人」というのをモチーフにし、総じて「知ったかぶりを不安にさせる」といったコンセプトの話となったのでしょう。で、そのコンセプトに視聴者が見事にハマったというわけです。 このコンセプトを構築するプロセスは、作り手にとってはごく当たり前のことなので、質問を見るまではあまり意識していませんでしたが、確かに「〇〇法」や「〇〇アート」のようなカテゴリーが乱立すると、何か特別な方法なのではないかと思ってしまいますよね。 ちなみに、このコンセプトを構築するプロセスから定型化された組み合わせや特徴的な手法を取り出せば「〇〇法」などができあがります。 たとえば「人気や注目度を獲得する」ことをテーマに「あえて自分にとって不利益な情報を流し自分に注意を引きつける」といった手法、さらに「SNS上で拡散させて効果を増幅させる」といった副次的な手法を掛け合わせれば『炎上商法』となります。 また「〇〇アート」などは、たとえば「パンケーキの焼き目で絵をつくる」という手法だけを取り出せば「パンケーキアート(手法)」と呼べますし、「砂の色の違いで絵を描く」手法だけを取り出せば「砂絵アート(手法)」となるのです。 しかし、先に述べたように、表現はテーマやモチーフや手法が一体となってコンセプトをつくりあげてこそはじめて表現と呼べるので、手法だけを取り出すのは、アートとは呼べず、あくまでも数ある手法のうちのひとつとして切り分けたに過ぎません。 世にも奇妙な物語の例から手法だけを探そうとすれば、それは『テレビドラマ』という手法なので、「〇〇手法」という特別な切り分け方ができないのです。よって、ズンドコベロンチョの事例は、世にも奇妙な物語の「コンセプト」にハマった、としか言いようがありません。
- izumi044
- ベストアンサー率36% (1347/3656)
ハマった。 狙い通り。 で十分じゃないでしょうか。 昔からある表現なら「術中にはめた・はまった」もありますが。
- Dr_Hyper
- ベストアンサー率41% (2484/6033)
これこそ,ズンドコベロンチョ手法です と名付けてみては? ズンベロが成功していると。。。 小説でもドラマでも,自分のストーリーに見ている人読んでいる人誘導し自分の思考に載せるのは当然のことなので,それをあえて表現する目新しいあなたの思っている表現があるか疑問ですが, 思考誘導,視聴者誘導,心理操作 心理誘導といった表現でも意味は通じると思います。 英語で言うとLeading リーディングですね。読む方では無くて導く方です。 ミスリードという表現の方が日本ではよく使うと思いますが,心理をうまく誘導する サイコロジカル リーディングと表現してもいいかもしれません。 プレゼンテーションなどでは,視線を誘導するといった表現で説明するときもありますね。スライドのどの部分を見せて何を思わせるるのかを考えるのがプレゼンテーションとしては重要ですから。 ご参考までに。
お礼
そうなんです。当たり前のことすぎて、今まで「表現が成功している」としか言えないし、ずっと今までそう言い続けてきたんですが、どうにも「まんまと誘導される人」の中には本当に「その表現にそう思わされた」と認識できない部分があるようで……なんだが「そんな心理誘導は特別にすごいことで普通は無い」と言われてしまうんです。私もまんまと誘導される派に属すると思うんですが、だからこそこの表現がすごい!って言いたいのに全然伝わらないのが悔しくて…。 友人との会話でもやもやした事がきっかけなんですが、もしアートや表現の世界に「○○手法」なる名称があれば、「作り手の世界にはこういう言葉があるんだよ、だから珍しいことじゃないんだよ」って言えるかな……と思ったんです。でも、当たり前のことに名前をつけないなんて、それこそ当たり前ですよね。 改めて納得させて頂きました。ありがとうございます。
お礼
そうですね……表現というもの自体に「何かを感じさせる技」という質がある以上、新たに名前をつけるより、それが「上手くいった」という言葉の方が正しいって気はします。 お答えの言葉は「上手くいった」の中でも巧みで格好いい雰囲気があるので、今度からそういう場合に使いたいと思います。ありがとうございました。