• ベストアンサー

太陽光発電などの再生可能エネルギーの可能性

原子力発電の危険性を考えると、太陽光発電や水流発電、地熱発電などのエネルギーに切り替えた方がいいと思うのですが、原発推進派の方からは、「原発の方がコストが安い」という話しがよく出ています。 実際のところ、コスト的にはどうなんでしょうか? 太陽光などの再生可能エネルギーなどはコスト高なんでしょうか?

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • kagakusuki
  • ベストアンサー率51% (2610/5101)
回答No.3

 回答No.2様の御回答が少し解り難くて、もしかしますと閲覧者の中には勘違いをしてしまう人もいるかもしれませんので勝手に捕捉させて頂きます。 >廃炉にするための費用、使用済み核燃料など廃棄物処理にかかる費用 は高額になりますが、今までは高レベル核廃棄物の最終処分や廃炉は行ってこなかったため、それらの費用を正確に算出する事は出来なかったが故に、電気料金には反映されず、結果として電気料金を低く抑える事が出来ていました。  しかし、「既存の原子力発電所の廃炉」や「高レベル核廃棄物最終処分場の建設」が始まればそれらに要したコストを捻出するために電気料金の値上げや増税を行わねばならなくなります。  発電用原子炉が老朽化して使えなくなるまで使い続ければ廃炉の時期を遅らせる事が出来るため、その分、電気料金が値上がりする時期を遅らせる事が出来、安い料金で電力を使う事が出来る期間が長くなるので、電気料金の点だけを考えるのならその方がお得ですよ、早めに原発を全廃したのでは電気料金が上がる時期が早くなるので損ですよ・・・というのが回答No.2様のお話です。  また、早めに原子力発電をやめて自然エネルギーに切り替えますと、原子力発電でそれまで発電した電力の総量が少なくなり、その少なくなった電力量で >初期投資(建設費など)の償却費、運転中のランニングコスト、耐用年数が過ぎて廃炉にするための費用、使用済み核燃料など廃棄物処理にかかる費用など を割る事になるため、"原子力発電による電力"の(真の)コストは、「耐用年数が切れるまで原子炉を使って発電し続けた場合」と比べて高コストになりますので、経済的には損する事になります。  その様な"原子力発電による電力の本当のコストが高くなる事を避けたい"のであれば、既存の原子力発電所を廃炉にする時期をなるべく遅らせ、核廃棄物最終処分場の建設も遅らせた方が良い・・・というのが、回答No.2様のお話です。  しかし、原子炉の耐用年数にも限界がある以上、いつかは廃炉にしてその費用を電気料金等で賄わなければならなくなる時は必ずやって来ます。  原発を運転し続ける限り核廃棄物は増え続けるのですから、最終処分場も必ず必要になります。  仮に、新たな自然エネルギーを全く導入せずに、老朽化した発電所の代わりに新たな原子力発電所を設けたとしても、既存の老朽化した原子炉の廃炉や、高レベル核廃棄物の最終処分場がいつかは必要になる事に変わりがありません。  ですから、自然エネルギーが高くつくというよりも、既に原子力発電を使ってしまった事が将来において電気料金が高くなってしまう原因なのであり、廃炉の時期を早めれば早めるほど、原発の発電コストが高くなってしまって経済的には損だという事であって、自然エネルギーである事が高く付く原因ではないのです。  それに、このまま原子力発電を使い続けた場合、福島第一原子力発電所の様に「想定外」の事態によって事故が起き、莫大な経済損失が発生したり、被害者への賠償等の必要性が発生したりする恐れもないとは言えません。  現在では原子力発電の安全基準が改められたため、福島第一原子力発電所の事故以前と比べて格段に安全性は向上していますが、それでも「想定する事が出来ない」ものの事を「想定外」というのですから、現在の原発の新基準でも想定出来ていなかった事態というものが起きる恐れも、わずかとは言え無いとは言えない訳です。  そして、もしもその様な想定外の事が原因となって福島第一原子力発電所の様な事故が再び起きれば、経済的損失を含めなかったとしても、被害者への賠償や事故処理等に要する費用の少なくとも一部は電力料金の値上げによって賄われる事になる事と思われます。  想定されているリスクに関しては非常に低いため通常であれば殆ど問題になる様なものではありませんが、想定外の事柄によるリスクに関しては、想定外であるが故にどの程度のリスクが存在するのかなど誰にも判りません。  原子力発電所が事故を起こす確率0であるとまでは言えない以上、原子炉の事故が起きるリスクは、原子炉の数が多ければ多いほど、また原子炉を使い続けている期間が長ければ長いほど増加します。  つまり、「原子炉が絶対に大きな事故を起こさない」という「安全神話」がもし仮に成り立つのであれば、原子力発電を使い続けた方が、既存の原子炉の耐用年数が続いている"しばらくの間は"電気料金は安上がりになりますが、万が一、その間に原発で放射性物質が外部に拡散するような大きな事故が起きれば、電力料金は跳ね上がりますし、その様な事故が起きなかった場合であっても、核廃棄物最終処分場の建設や、老朽化した原子炉の廃炉が始まれば何れにせよ電気料金は跳ね上がる事になります。  それらの将来の電力料金の増加分も原子力発電の発電コストに含めれば、原子力発電は自然エネルギーよりも高コストになってしまう恐れがありますし、事故のリスクを考えますと、原子力発電を使い続けた方が安上がりになるとは安易には言う事が出来ないと思います。

sawayuki3003
質問者

お礼

とても詳しいご解説ありがとうございました。 原発推進派の方の言い分も含めて、状況がよくわかりました。

その他の回答 (3)

回答No.4

原発については皆様から、大変詳しい解説がなされているので、太陽光発電の可能性についてご案内します。太陽光発電については、安定的に供給できないのが問題だという議論がありますが、その点について東大の元学長の小宮山宏さんという方が時間の問題で解決する、という言っています。 http://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=782 一部抜粋。  太陽電池はだんだん安くなってきました。われわれの予測では、2030年には1kWh当たり6円になります。今、原子力発電の発電コストが10.1円、水力発電が11円(資源エネルギー庁調べ)と言われている中で、太陽電池の発電コストは2030年には6円になるのです。しかし、その話をすると、太陽電池は不安定だから、安定化のためには蓄電池が必要で、それが高いのだという議論になります。  しかし、その蓄電池も安くなるはずだというのが、私たちの意見です。このままいけば、2030年までに、今回のテスラの製品をしのぐ10kWh10万円の製品が出るし、いずれ5万円のものが出てくるでしょう。1軒の家の1日分の発電量をためておくのに必要な蓄電池が、5万円になるのです。

sawayuki3003
質問者

お礼

蓄電池も技術の進歩で安くなるんですね。よくわかりました。ありがとうございました。

  • dragon-man
  • ベストアンサー率19% (2714/13698)
回答No.2

新規に建設する原発のトータルコスト(初期投資(建設費など)の償却費、運転中のランニングコスト、耐用年数が過ぎて廃炉にするための費用、使用済み核燃料など廃棄物処理にかかる費用など)をすべて電力料金で賄えば、自然エネルギーによる電力料金より高くなるでしょう。しかし、今すでに投資を終えて存在する原発を運転停止したままにする機会損失を考えれば、自然エネルギー電力は高く付くでしょう。今の多くの原発推進派は新規原発建設ではなく、すでに存在している原発の再稼働を主張しているのです。ですから多額の投資を終えた50基に近い運転停止中原発を無視した、単に原発と自然エネルギー電力のどちらが安いかという議論は意味がありません。 さらに付け加えれば、太陽光などの自然エネルギーは季節変動や時間的変動が大きく、ベース電源に使えません。(夜間は発電できないなど)それを補う電力は自然エネルギー以外に求めなくてはなりません。単純に自然エネルギー電力が安いということにはなりません。

sawayuki3003
質問者

お礼

詳しいご解説ありがとうございました。

  • bardfish
  • ベストアンサー率28% (5029/17766)
回答No.1

最近の原発関係のニュースってご覧になっていないのでしょうか? 発電コストで言えば原発は最安値です。 しかし、福島原発事故のあと、賠償問題や原子炉の解体などの事故後のコストが大問題になり、電力会社だけでは拠出不可能なため国が予算を取って対応しています。 また、耐用年数についても最近では問題化しており、廃炉のための費用が予想不可能に近い状態となっています。 そのために国も耐用年数を伸ばして廃炉費用など様々な問題を先延ばしにしようとしています。 と言ったように、建設から停止までのサイクルで考えると、原子力発電というのは一番コストが高く、環境に与える影響も最悪な発電方法です。 CO2を排出しないクリーンなエネルギーであることは間違いないのですが、有毒な放射性物質を数万年に渡って出し続ける。 そのため、発電に使えなくなった核廃棄物は地中に埋めてしも王というのが一番現実的な方法ですが、そのために地下数百メートル以上の穴を掘るのですが、日本にはまだそういう場所はありません。 これから建設しようと思ったら、それこそリニア新幹線の建設費用よりも高くなる可能性もあります。 更に言うと、日本のような地盤が弱い国では核廃棄物最終処分場が地殻変動で押しつぶされてしまいメルトダウンが発生する可能性すらあります。 そうなった場合の対策費用は天井知らずになるでしょう。 それこそ「COPPELION」の世界が現実のものになるかもしれません。

関連するQ&A