幼稚園や保育園?
悪いけど、保育士と幼稚園の教師をいっしょくたにして論じています。
回答している方にもそういう方がおられるようです。
福祉職と教育職は、保育士が福祉職であり幼稚園は教育職だという明確な違いがあります。
小学校の教師が教育職で幼稚園の教師が福祉職なんていうことはありません。
両方とも教育職です。
幼稚園は文部科学省管轄であり、保育園は厚生労働省管轄です。
ごっちゃにした論議にしたら何も見えません。
保育園の入所資格というものには母親が常勤の仕事を持っているということがあります。
仕事をするために、夕方迎えにくるのも遅めになる、そのため5時以降も預かる、なんていうことがあるのが保育園です。
幼稚園は、朝や夕方以降はきっちり子供のために時間が確保できる親が預ける場所です。
だから役割が違います。お世話をする、というのが保育園の仕事です。
それがお金としてどうだという話はちょっと置いておいて、別の角度から考えてみましょう。
小学校、中学校、高校、大学、大学院、と教員仕事はいろいろありますし、職責も違いますけど、大学で教える教授職のほうが中学の教室担任より高給になるのは自然です。
教えていることがより複雑で高度な思考を必要とするからです。
成り手が少なく、成れる資格がむつかしいのでそう簡単になれないと言うこともあります。
その職につくことが困難なほど高給になるのは自然です。
労務でいったら、40人の生徒の管理をするほうが、研究室の数人を扱うより体力が必要になりますが、結論としてそうなるわけです。
それに異論をはさむ人は居ないはずです。
工場でいうと、部品の組み立てをしている人間より品質管理の人間のほうが職務手当として高給になります。そういうものです。
どこのお財布から出てくるお金かは問わず、お金を払う以上は期待される効果が実現されるというのが前提です。
その意味では、教育の上流ほど勤務者の手当が少なめになるのは仕方がない。
上流下流と言う言葉も誤解があってはいけませんからいいますけど、小学校は中学校より上流ですよ。最下流は大学院です。
水の流れる方向を考えたらこれは当然です。
では、たとえば開発会社で上流工程下流工程とあるけど、上流のほうが給料高いんじゃないかと錯覚していませんか。
上流のほうが予算は出ないのです。下流ほどお金の都合がつきます。
ここで注意です。
上流工程をやっている人は必ず最下流工程の責任も負います。これはU字曲線と言う考え方で説明できます。
何かの新製品を作ろうと言う企画のとき最上流の、要求仕様の決定等に存在するのは社長なり役員であり、事業部長の類です。
そして、製品を作って最後に公開許可を出す最下流工程は、事業本部長とか社長の仕事です。双方同じ連中です。
もし上流のうちに流れが停まるようなことがあったらその損は上流側が負う必要があります。
しかし下流で成果が上がったのであればその報酬は真っ先に下流にいるものが受ける権利があります。
この人たちが低収入でおろおろしていたら、ろくなものが出荷されません。