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逆浸透膜 酢酸セルロース

逆浸透膜には酢酸セルロースがよく使われていますが、その理由を教えてください。 調べていると、耐塩素性がある、ファウリングに強いとでてきましたが、 酢酸セルロースの構造のどの部分が耐塩素性、ファウリングに効果的なのか教えていただきたいです。

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回答No.1

回答を一言で言ってしまうと、それが一番安価に真水を作れるから、ですね。 まず第一の理由として、製造コストの安さが挙げられます。 逆浸透膜に用いるのは有機物のポリマーからなる膜がほとんどです(無機系の材料では、三井造船のゼオライト膜なんかがあるようですが)。そうしますと、石油から得た小さな分子を重合してポリマーを作るよりも、すでに構造体が出来上がっているセルロースを改質するほうが安いのは当然です。 そして製造コストの安さだけではなく、使用可能な期間の長さも結局はコストに効いてきます。 酢酸セルロースは酢酸エステル部位をたくさん持つため、親水性が高いです。そうすると、原水中の汚染物質(主に懸濁した油滴)が吸着しづらいため、膜の表面で汚染物質が目詰まりする事(ファウリング)を防ぎやすくなります。また、エステル結合は例えばポリアミド膜中のアミド結合や、ポリビニル膜中の水酸基に比べれば塩素との反応性が低いので、ハロゲンによる劣化もしづらいです。

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