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一定の加熱なのに蒸留最後には不純物?
蒸留で、最後にとれるものには高沸点の不純物が混ざるというのは、一定の加熱であっても、低沸点のものが蒸発して減少する事で温度は上昇して、不純物が沸点に達するということですか?
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>どの参考書にも載っているような蒸留方法です。 とは下記のURLのページに掲載されている様な単式蒸留装置の事でしょうか? 【参考URL】 蒸留 - Wikipedia > 実験室レベルにおける典型的な蒸留装置の模式図。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Simple_chem_distillation.PNG 蒸留 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%92%B8%E7%95%99 もしそうなら、その様な装置で蒸留を行った場合、留出する液体には高沸点成分が混じる場合が多いため、低沸点成分の純度を高くするためには「蒸留によって得られた液体を再度蒸留する」という操作を何度も繰り返す必要があります。 又、例え蒸留し直す回数を無限回に増やしたところで、低沸点成分と高沸点成分の組み合わせによっては、共沸という現象が起きる組み合せもありますので、その様な組み合わせの場合には、単なる蒸留ではある濃度以上には濃度を高める事は出来ませんから、純粋な成分を取り出す事は出来ません。 【参考URL】 共沸 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%B1%E6%B2%B8 又、蒸留の際の温度計の表示値は、初期段階では急激に上昇するものの、その後はゆっくりと徐々に上昇し続けて行き、一定の値になる事は殆どありませんから、低沸点成分の沸点と同じ温度となっている時間は僅かなものに過ぎず、蒸留を行っている間の大半の時間は低沸点成分の沸点とは異なる温度となっています。 【参考URL】 定番!化学実験(小学校・中学校版)02 「物質の状態変化」(中学校第学年) 蒸留でエタノールを取り出す http://edu.chemistry.or.jp/teibanjikken/jhigh/pdf/1-1.pdf 案山子庵雑記 > 化学の話 > 4:分離と精製 http://homepage3.nifty.com/kuebiko/chemistry/Seperation/Seprtn.htm 従って、 >(蒸気の温度が一定となり、求める物質の沸点とほぼ一致していれば、その流出液は純物質と判断してよい) という話は出鱈目だと思われます。 それと注意事項に >[蒸留の初めと終わりに留出する液体には、不純物を含む事が多く、棄てたほうがよい] などという記述があるのもおかしな話です。 もし蒸留の終わり頃に不純物を含む液体しか留出しない様になるのであれば、単にその様な不純物が多くなりそうな段階に達する前に、加熱を止めて蒸留操作を終了すれば良いだけの話であり、態々、元の液体を加熱し続けてまで「どうせ棄てねばならない液体」を留出させる意味など無い筈です。 私はその >化学の新研究、という大学受験用の参考書 という書籍を見た事は御座いませんが、質問者様のお話の内容から考えますと、どうもあまり信用がおけない本の様に思えます。
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- kagakusuki
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>>その最後とはどの様なやり方で蒸留を行って行った際の、どの時点における事を「最後」と仰っておられるのですか? >わかりませんが、最後とはおそらく液体がなくなる頃だと思います 「最後」とはどの様な事を指しているのか解らないという事は、「最後の状態」になっているのか、それともなっていないのかを区別する事が出来ないという事です。 それでどうして、 >150℃のものが混入する という事が、 >最後にだけ 起きる事だと言えるのですか? 質問者様はどの様な蒸留の仕方をされているのですか? その蒸留のために液を沸騰させている間中、何らかの手段を用いて各成分の割合をほぼ連続して分析し続けて行った結果、液が無くなりかけるよりも前の段階では、高沸点成分は全く混入していなかったという結果を、質問者様御自身が実験を行って確認したという事なのですか? >蒸留の注意事項として、最後には不純物が混ざるから捨てたほうがよいとだけ書いてありましたので、正しいやり方で行った時です 蒸留の注意事項とは、質問者様が使用している蒸留装置の取扱説明書に書かれている注意事項の事ですか?それとも何かの資料に書かれている蒸留に関する注意事項の事ですか? 何れにしましても、その注意事項がどの様な蒸留装置に関して述べたものであるのかが明らかでなければ、何を持って >正しいやり方 と言えるのかも定かでは御座いません。 例えば、蒸留装置の種類によっては、単に低沸点成分の濃度を多少高くするだけで、高沸点成分が混入しても構わないというものもあり、そのような種類の蒸留装置では最初から高沸点成分が混入していたとしてもそれが「正常な状態」という事になってしまいます。 ですから、質問者様が仰っておられる >書いてありました とは、どの様なものに何と書かれていたのかという事を、省略して情報を小出しにする様な事はやめて、他人にも全容が解かる様にちゃんと説明して下さい。
- kagakusuki
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>100℃で蒸発する物質と150℃のものが二つあったとして、最後にだけ150℃のものが混入するのがわかりません その最後とはどの様なやり方で蒸留を行って行った際の、どの時点における事を「最後」と仰っておられるのですか? >低沸点のものが蒸発して減少する事で温度は上昇して、不純物が沸点に達するということですか? などと書いておられるという事は、蒸発した蒸気の温度すら測ってはおらず、ただ漫然と混合液を沸騰させて、蒸発してきた蒸気を冷やして液化しているだけではないかと思われますが、その様な方法では最初から高沸点成分も混入する事になり、「最後にだけ混入する」などと言う事にはならない筈です。
補足
わかりませんが、最後とはおそらく液体がなくなる頃だと思います 蒸留の注意事項として、最後には不純物が混ざるから捨てたほうがよいとだけ書いてありましたので、正しいやり方で行った時です
- kagakusuki
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違います。 100℃未満の温度でも水分を含んでいたものが乾く事からも判ります様に、例え沸点に達していない温度であっても成分が多少は蒸発し続けており、それが低温部で凝結する事によって混入するからです。
補足
100℃で蒸発する物質と150℃のものが二つあったとして、最後にだけ150℃のものが混入するのがわかりません どちらも蒸発する温度で熱していたあるいは沸騰せずに蒸発していたならば、最後でなく途中でも条件は同じではないですか
補足
化学の新研究、という大学受験用の参考書に、物質の分離法の一つとして蒸留の操作についての基本事項が載っていました。 枝付きフラスコ、バーナー、リービッヒ冷却器等を用いた実験です。 塩化ナトリウム水溶液等でよく実験するような、どの参考書にも載っているような蒸留方法です。 注意事項として、 沸騰で原液が枝から流れるのを防ぐため、フラスコに入れる液量は1/2以下 局部的に熱せられフラスコが割れるのを防ぐため、金網を用いて加熱 蒸気の温度を測る温度計は枝元にくるようにする(蒸気の温度が一定となり、求める物質の沸点とほぼ一致していれば、その流出液は純物質と判断してよい) 等と書いてある中の一つとして、 [蒸留の初めと終わりに留出する液体には、不純物を含む事が多く、棄てたほうがよい] と記載されていました。 例えば沸点100℃の目的の物質の他に、沸点が50℃、150℃で揮発するものが原液に混入していたとして、 加熱しはじめは100℃に満たないので目的の物質は捕れず、蒸気が出ていたとしてもそれは明らかに不純物なので棄てるのはわかるのです。 今回は分留ではないので、もし150℃のものも混入してしまう温度で加熱していたならば、最後だけでなくとも150℃のものも一定の割合で混ざるだろうから、最後だけ棄てる、というのがわかりませんでした。 納得するために、最後だけ150℃のものが蒸発する条件になったと考えることにしました。 150℃で揮発する不純物入りの塩化ナトリウム水溶液を一定の加熱で蒸留するとして、 初めのほうは濃度が低く、水溶液の沸点も100℃ちょっとだったのが、水が蒸発することで水溶液の濃度が高くなり、沸点が高くなる、つまり温度も高くなって、最終的に150℃の不純物も蒸発できる温度になるのではないかと考えることにしました。 ただ、前提条件の、 沸点が低ければ温度も低いまま、という考えが成立するのか知りません。 水を沸騰させることができる火力で、30℃で沸騰する液体を、沸騰後もすっと加熱しても、それ以上温度は上がらないのでしょうか。